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アジア写真帳(チェンマイ)−ワット・チェンマン


アジア写真帳(チェンマイ)

チェンマイの寺院、ワットチェンマン

 ワット・チェンマンはチェンマイ市で最も歴史のある寺で、1296年の建立です。「市の力」を意味する名前を持っているこの寺は、ランナー王国建国の祖メーンライ王がチェンマイの街を建設する間、王宮として使っていた建物でもあります。
 旧市街の中にありますが、境内は市街とは思えないほど静寂で、歴史と威厳を感じさせてくれます。


 本堂正面の屋根の構造をアップで撮ってみました。
 木造建築で、朱塗りの壁と柱には金色で花の装飾が施されています。チェンマイのお寺は、どこもこのランナー様式の美しい建物を有しています。

チェンマイの寺院、ワットチェンマン

 本堂に入る門の装飾も上の写真のように見事です。朱塗りの壁に金で絵を描いていく手法がここでもとられています。

チェンマイの寺院、ワットチェンマン

 本堂の中です。
 正面に仏像があり、威厳を感じさせる配列ですね。
 ただ、このお寺で有名な仏像はここではなく、奥にある格子の中に入れられています。そちらを見てみましょう。



チェンマイの寺院、ワットチェンマン

 はい。こちらの格子の中に二つの仏像が入っています。この二つの仏像が、ワット・チェンマンで有名な仏像です。
 こちらのタイ人ご夫婦は犬を連れての参拝です。生活の中に仏教が完全に入り込んでいるタイらしい風景です。このご夫婦と犬を見て、日本に残してきた私の愛犬の長寿をここではお祈りしました。

チェンマイの寺院、ワットチェンマン

 この格子の中には二つの有名な仏像が納められています。
 一つは、プラ・スィラといわれる高さ30cmほどの大理石の像です。8世紀ごろ造られた像だといわれています。因みにこの像は、毎年タイの新年に当たる4月13日を祝うソンクラーン(水かけ祭り)のパレードにも登場します。水かけ祭りはタイ各地で行われますが、チェンマイの水かけ祭りはその中でも最大の規模を誇っており、バケツやホースで見知らぬ人にさえも、もちろん観光客に対しても、新年の挨拶代わりに水がかけられる行事です。なかなか迫力ある行事です。
 もう一つの像は、さらに小さいわずか10cmの水晶の仏像、プラ・シ・タンタマニです。これは、バンコクのエメラルド仏と同様に、戦利品としてタイとラオス間を行き来したそうです。

チェンマイの寺院、ワットチェンマン

 本堂の壁画は最近修復されたようですので、大変色彩が鮮やかです。本堂の周りの壁にぐるりと描かれていますので、じっくりと鑑賞させていただきました。
 ワットチェンマンは有名な寺院なのですがそれほど観光客は多くありません。旅行者の団体が時々どっと押し寄せることがありますが、そんなに長居せずにまたバスで移動して行きますので、しばらく待っていればまた静寂が戻ります。
 静寂の中で仏像や仏画に囲まれていると、心が豊かになります。


 本道の裏手にある仏塔です。仏塔の奥に見えるのが本堂です。のどかな雰囲気を持つお寺であることがこの写真からも分かると思います。


 仏塔を支えるのは、やはり象です。歴史を感じさせる仏塔ですね。



チェンマイの寺院、ワットチェンマン

 本堂脇の小さな建物に安置されていた仏像です。日本で言う布袋様のようにふっくらとした仏像です。中国仏教では日本の布袋様が弥勒菩薩像と呼ばれたりしていますが、姿・形は日本の布袋様と全く同じです。(布袋様は、中国の唐の時代に実在していた僧侶をモデルにしたという説もあります。)
 そういう意味では、この仏像は布袋様とは無関係だと思いますが、何かユーモラスな感じがしたので、記念に撮っておきました。


 ワットチェンマンの入口から周りを見た写真です。
 ワットチェンマンはチェンマイの旧市街にありますが、周囲はこのようにのどかな街です。さて、次はこのソンテウに乗って、どこへ行こうかな?


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