深圳では蘭州牛肉麺も美味い
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蘭州牛肉面とは
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徳元蘭州牛肉面の蘭州牛肉面 |
深圳市内には蘭州牛肉面の店が沢山あります、恐らく何百店、或いはそれ以上の数でしょう。美味い店もあれば美味くない店もあって、残念ですが後者の方が圧倒的に多いのです。
私の蘭州牛肉面についての認識を大きく変化させたのは、会社に入社してきた蘭州出身の社員です、彼女は故郷の誇りである蘭州牛肉面の美味しい食べ方や楽しみ方、蘭州人の食習慣などについて、いろいろ教えてくれました、お陰様で、蘭州牛肉面の本当の美味しさが分かるようになってきたと思います。
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深圳の一般的な蘭州牛肉麺 |
そうこうしているうちに、深圳にも蘭州から蘭州牛肉面の専門店がいくつも進出してきて、全体的に味の水準が上がってきました。一方で、日本にも蘭州から馬子禄が進出するなどして、蘭州牛肉面に興味を持たれる日本人が増えてきています。加えて、昨今は香港・深圳間の移動が従来以上に楽になってきたということもあります。
こんな状況を考えて、深圳に星の数ほどある蘭州牛肉面の店で、蘭州牛肉面を美味しく食べるポイントをまとめてみることにしました。香港に居住されている日本人の方や日本から香港に来られた旅行者の方にもお役に立つ情報にしたいと思っています。
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代表的な湖南料理(湘菜)
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徳元蘭州純湯牛肉面深圳本店 |
2026年1月現在、深圳で最もおいしい蘭州牛肉面は徳元蘭州純湯牛肉面だろうと思います。写真は地下鉄1号線西郷駅近くの深圳本店ですが、他に羅湖区に二店(布心、文錦渡)と福田(華強南)に店があります。徳元蘭州純湯牛肉麺で大众点评や地図ソフトで場所は検索してください。
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徳元蘭州牛肉面の牛肉追加、麺二細 |
蘭州牛肉麺で牛肉を追加しています。麺は二細、辣油と香菜はかなり多めです。店では盛り付けをしてくれませんから、私が牛肉を日本風に乗せて美味しそうに見せています。
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麺の種類や茹で方を調理場で指示します |
深圳のラーメン屋では、今やスマホで注文し、テーブルで出来上がりを待つ方式が殆どです。しかし、徳元蘭州純湯牛肉面では次の手順になります。
①レジで食券を購入し、麺の食券、追加牛肉や冷菜などの食券を受け取る
②レジ横のカウンターで、追加牛肉と冷菜(数種類あるので指定する)を受け取る
③それらをお盆に乗せて調理場カウンターへ移動
④調理場カウンターで麺の種類や茹で方を告げて出来上がりを待つ
⑤ネギや香菜の量、辣油の量を指示して、ラーメンを受け取る
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蘭州ラーメンの麺の種類は上のようになります。この分類表は馬子禄牛肉麺さんからお借りしています。馬子禄牛肉麺の深圳のお店についても後ほど紹介します。
左が細い麺で右が太い麺です。店によっては麺の呼び名が若干異なっていたり、細と二細の間に三細があったりというように、若干の差があります。また、店によっては刀削麺を選べる店もあります。何も言わなければ左から二番目の細が出てきます。つまり、細がデフォルトだということになります。
この種類は蘭州ラーメンだけでなく、西域ラーメン店でもほぼ同じです。西域ラーメンというのは新疆方面で食べられているラーメンですから、蘭州ラーメンの親戚というか発展形のラーメンだと言えます。
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その場で麺を打ち、茹で、スープを加えます |
調理場スタッフはお客さんからの注文を受けてから麺打ち・麺茹でをし、スープを入れて出来上がりということになります。混んでいなければ2-3分で好みのラーメンが出来上がります。
先ほど話をした蘭州出身の社員の話では、これが蘭州スタイルで、蘭州人は麺へのこだわりがあるので細かにリクエストするのが普通だそうです。言葉の不自由な日本人からするとここで腰を引いてしまいそうですが、外国人で言葉が通じないとなれば、デフォルトの細麺で作ってくれるようです。
実は湖北省の襄陽ラーメンも同じように細かく注文を聞かれます。こちらが黙っていると逆に細かく聞いてくるので結構大変でしたが、それに比べると蘭州ラーメンの方がハードルが低いです。
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蘭州牛肉麺は麺が長い |
深圳の蘭州ラーメン店では、どの店でも麺は注文を受けてから打ちます。その際に麺を短く切らないですから、どの店で食べても日本人から見ると長い麺が出てきます。麺全体を口の中に入れてしまうことはできないので、麺を歯でかみ切りながら食べます。
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ニンニクをかじりながら蘭州牛肉麺を食べる |
そしてニンニクです。蘭州牛肉麺の店では各テーブルまたは無料の水やお茶を用意してあるテーブルの上に、写真のようなニンニクが置いてあります。これはニンニクを入れたい人が自由にいくらでも入れられるように用意してあるものです。
蘭州出身の社員に聞いたら、「蘭州ではスープに入れるより齧って食べる方が一般的じゃないかしら」と言ってました。以来私は、通ぶって左手にニンニクを持って齧り、右手に箸を持ってラーメンをすするという食べ方をしています。確かに美味いのです。でも、深圳ではあまり見かけない食べ方かも知れません。
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蘭州牛肉面では冷菜が必須 |
もう一つ、蘭州出身の社員が蘭州牛肉麺を美味しく食べるポイントとして教えてくれたのが冷菜です。中国では凉菜(リャンツァイ)と言われています。これを食べながら蘭州牛肉麺を食べるのです。
辣油を入れる量は好みによって差はありますが、日本で入れる量よりは多いですし、そもそも牛骨スープですから脂っこいのです。そこで蘭州牛肉麺の店でまともな店では、必ず凉菜(リャンツァイ)が何種類か置いてあって好きなものを選べるようにしています。
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蘭州牛肉麺店の冷菜 |
一方で凉菜(リャンツァイ)を置いてない店もありますが、彼女に言わせれば「その店はニセモノです」ということです。また仮にあったとしても、この二つの冷菜くらいの量がないと「ニセモノです。」 それから写真に入っている玉子ですが、これは必ずしも入れるわけではないですが、私は好きなので入れています。ただスープに入れてしまうと、せっかくの茶葉玉子が辣油味になってしまうので、最近はスープに入れることをためらうこともあります。
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蘭州牛肉麺店の冷菜(深圳) |
確かに冷菜があることによって蘭州牛肉麺は食べやすくなり、また完食しスープも殆ど飲み切れるようになります。私のように辣油大盛りにしている場合でもです。
蘭州牛肉麺を食べる時の冷菜の効能が分かって以来、私は蘭州牛肉麺の新しい店に入って冷菜の皿が並んでないのに気が付くと、注文せずにその店を後にしています。
その点、ここ徳元蘭州純湯牛肉面や後で紹介する馬子禄牛肉麺では、バラエティに富んだ冷菜から選択できるようになっています。
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深圳にある普通の蘭州牛肉麺店
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馬記永の蘭州牛肉麺細麺 |
冒頭で書いたように、深圳には無数の蘭州牛肉麺店があります。個人でやっている小さな店が多いですが、何十店舗も有するチェーン店もいくつかあります。それらの店ではテーブル着席後に、スマホでラーメン種類や好み(麺の太さ、辣油増量、ネギや香菜の要否等)、追加オーダー(牛肉増量、麺増量、冷菜や餃子の追加等)を入力します。でも、例えば麺の太さについては選べる店の方が少ないです。
それでも、馬記永や陳香貴のような大型チェーン店の注文システムでは、細かな注文ができるようになっています。この二つのチェーン店だけの比較で言えば、馬記永の方が圧倒的に美味いです。と言うよりも、あくまでも私の好みですが、陳香貴が不味すぎます。
で、上の写真は馬記永の細麺です。
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馬記永の蘭州牛肉麺二細、牛肉追加 |
今度は二細です。麺の太さがかなり違うのが分かるはずです。辣油についてはいつも増量で注文していますが、写真の通り入れ方は結構違います。
また、蘭州牛肉麺と言っても、乗っている牛肉の量はどの店でも2-3枚です。日本のラーメンに叉焼が1-2枚乗っているのと同じ感覚です。牛肉麺らしくするためには牛肉を増量した方が良いと思います。
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馬記永の蘭州牛肉麺大寛(幅広麺) |
そして、麺比較の最後に、最も広い大寛です。他でも大寛だとやはりこんな広さになります。私の感覚からすると、大きなパンをかじっている感じですね.細麺であっても麺が長いですから麺をかじりながら食べるのが中国のラーメンです。これをラーメンと呼ぶには日本人にとっては違和感がありますが、中国人は小さい頃から見慣れているので、違和感がないのでしょう。
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蘭州牛肉麺店の紅焼牛肉麺 |
蘭州牛肉麺店には紅焼牛肉麺というメニューもあります。ご覧のように具の牛肉が変わります。牛肉への味付けが変わりますから、スープ自体の味も微妙に変わります。伝統的な味を求めるなら、普通の蘭州牛肉麺を注文し、さらに牛肉を追加するなどした方が良いと思います。
紅焼牛肉麺自体は美味しいので、それはそれで一つの選択ではあります。
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牛肉とカシューナッツの拌面(混ぜそば) |
一般の蘭州牛肉麺店に行って食べられるメニューはスープ麺だけではありません。焼きそば(炒面)や混ぜそば(拌面)もあります。このうち、焼きそばは種類が少なく、また日本人には少し脂っこい味です。そんなわけで一般の蘭州牛肉麺の店では、拌面をよく食べていました。(あまり写真を撮っていなかったので良い写真が少ないです。)
ちょっと見て、量が多いです。とてつもなく多いです。日本の焼きそばの2-3人前はあります。ですから、私と蘭州出身の女子社員と食べる時は拌面一つとそれぞれが選んだ冷菜で足りてしまいます。
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牛肉とカシューナッツの拌面(混ぜそば) |
でも、こうやってアップしてみると、何かイタリアのスパゲティを見ているような気にもなります。美味しいスパゲティのない深圳にいるから、こんな拌面がスパゲティに見えてしまうのかもしれません。
でも、蘭州というシルクロードの入り口に位置していた街が、欧州の食文化の影響を受けるのはごく自然なことです。そして実際に食べてみると、結構美味しいのです。
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牛肉とジャガイモの拌面(混ぜそば) |
牛肉とジャガイモの拌面(混ぜそば)です。これはすごく気に入っている拌面です。クミン(孜然)で味付けされていて、新疆やシルクロードの味がする拌面なのです。クミンは孜然(ずーらん)と書きますので、クミン味の拌面はメニューを見れば分かります。だまされたと思ってぜひチャレンジしてください。
蘭州牛肉麺店のどの店でもこのレベルの拌面を提供しているとは思えませんが、店に入って拌面を食べている人がある程度いれば、チャレンジする価値はあると思います。
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蘭州牛肉麺店で食べる羊肉餃子 |
日本人はラーメン屋に行くと餃子を注文したくなってしまいます。しかも蘭州牛肉麺店では羊肉餃子ですから、ついつい注文したくなってしまいます。
でも気を付けてください。第一に、焼餃子ではなく水餃子です。第二に、量が多いです、と言うのも、中国では餃子はおかずではなく主食です。メニューにある理由は麺の代わりの主食として食べたい人用に載っているのです。ですから、一人で来たなら、麺と餃子の両方を注文するのは無謀です。多すぎます。餃子が15-20個くらい入っています。
美味しいですから、ぜひ食べてもらいたいとは思いますが、念のため。
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馬子禄牛肉麺
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深圳・馬子禄牛肉麺の調理場 |
さて、深圳でのもう一つのおすすめ蘭州牛肉麺店、馬子禄牛肉麺です。ここも徳元蘭州純湯牛肉麺と同じで、食券を買ってから調理場で麺を注文する蘭州スタイルの店です。
一番奥に黒いシャツを着た麺打ちの人がいて、その手前に麺茹での人が見えます。一番手前が注文を受けて麺の太さや茹で加減を指示する人で、この人はスープを作り、お客さんのネギ・香菜の好みや辣油の量を確認したうえで商品を渡す役割です。
手前に見えるのが辣油です。普通はスプーン一杯くらいですが、多めと言えば二敗、もっとと言えば3-4杯入れてくれます。香菜も同じ要領です。
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深圳・馬子禄牛肉麺の調理場 |
麺は、日本の一般的な麺より茹で時間が短いです。また、多くの日本のラーメン屋と違って一食分ずつ籠に入れたりしません。麺の太さもお客さんごとに異なります。ですから写真にあるように、麺の茹で加減をチェックする人は一食一食、麺の状態をチェックして丼に麺を上げます。結構ちゃんと見ているのです。
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深圳・馬子禄牛肉麺の蘭州牛肉麺 |
馬子禄牛肉麺の蘭州牛肉麺です。私の場合は細麺か二細、三細を食べる割合が90%以上あります。気分を変えたい時に韮葉(韮叶、幅広麺)をくらいを注文しています。韮葉を超えて太くすると、日本人的にはラーメンを食べている気がしなくなってしまいますから。
馬子禄のラーメンはかなり美味しいです。うちの蘭州出身社員のおすすめです。正統派の蘭州牛肉麺店だと言って良いと思います。
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深圳・馬子禄牛肉麺の蘭州牛肉麺 |
この店はまず麺が美味しいです。お客さんから常に見られている調理場で丁寧に作られた麺です。美味しくないはずがありません。
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蘭州牛肉麺のスープ |
そしてスープです。馬子禄牛肉麺でも、冷菜を食べながら味わうスープはコクがあって美味しく感じます。私の場合は御覧の通り辣油が多くて身体に良いとは言えませんが。
蘭州牛肉麺はスープも飲み干すのが礼儀と言う人がいます。日本でもスープはラーメンの命だから飲み干すという人がいるのと同じです。ですから必ずしも飲み干す必要はありませんけど、スープを飲んで美味しくない店には再訪する必要はないと思うのです。
深圳には沢山の蘭州牛肉麺の店があります。麺もスープも美味しくて、冷菜が揃っているお店を探しましょう。
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