アジア写真帳アジアグルメ図鑑本場のフィッシュヘッドカレー(クアラルンプール)

本場のフィッシュヘッドカレー(クアラルンプール)|アジアグルメ図鑑


(アジアグルメ図鑑)

フィッシュヘッドカレーの人気店、ナシ・カンダール・ペリタ

 

 フィッシュヘッドカレーはマレーシア人が自慢するお国自慢の料理です。私がフィッシュヘッドカレーを初めて食べたのは、もう20年以上前、場所はシンガポールでした。私がスパイシーな料理が好きだと知ったシンガポール人の友人が、シンガポールの名物として食べさせてくれたのです。以来私は、フィッシュヘッドカレーはシンガポールの名物料理なのだと考えていたのですが、最近知り合ったマレーシアの友人が言うには、フィッシュヘッドカレーの本場はマレーシアで、シンガポールにはマレーシアの文化として渡っただけだと言います。どちらが正しいのかはどうでも良くて、私としては美味しいフィッシュヘッドカレーが食べられれば良いだけです。
 フィッシュヘッドカレーはクアラルンプールのあちこちの店で食べることができます。私が選択したのはクアラルンプール(KL)のシンボルであるKLCC近くにあるナシ・カンダール・ペリタ(Nasi Kandar Pelita)です。この日、夜行便で成田からKLに着いた私は、フィッシュヘッドカレーを早朝から食べられる店として、ここナシ・カンダール・ペリタ(Nasi Kandar Pelita)に来たのです。


 ナシ・カンダール・ペリタ(Nasi Kandar Pelita)の建物です。
 ナシ・カンダール・ペリタ(Nasi Kandar Pelita)は、KLセントラルから地下鉄(LRT)に乗ってKLCC駅を降りて徒歩2分くらいのところにあり、KLCCへも歩いて2分くらいで行ける好立地です。ナシ・カンダール・ペリタ(Nasi Kandar Pelita)でフィッシュヘッドカレーの朝食を楽しみ、食べ終わってからKLCCのショッピングセンターを散策しようという計画です。

 

 私が ナシ・カンダール・ペリタ(Nasi Kandar Pelita)に着いたのは土曜日の朝8時半ごろです。この時間で半分くらいの席が埋まっているくらいの込み具合です。建物の一階がこうした食堂形式のレストランになっています。二階には個室があるのかもしれません。


 上の写真の通り、かなり広いレストランですから、相席することを考えれば、この時間であれば席待ちということはないでしょう。私がこのレストランに来たばかりの時間では上の写真のようでしたが、一時間くらいいて帰る頃には半分以上のテーブルにお客さんが座っていました。ただ、テーブルの椅子には十分に余裕がある状態でした。


 ナシ・カンダール・ペリタ(Nasi Kandar Pelita)は開店して20年くらいの歴史を持っていますが、地元では美味しいレストランとして高い評価を得ているらしく、クアラルンプールに4店舗を構えるチェーン店です。上の写真にあるように様々な料理を扱うカウンターがあり、それぞれのカウンターで注文すると店のスタッフが席まで運んでくれるという仕組みです。


 今日の私が求めているフィッシュヘッドカレーはこのあたりでしょう。カレー等の惣菜が並ぶコーナーです。様々なカレーが並んでいます。カレーに合う惣菜も合わせて並べられています。


 そのコーナーの一番端に、ありました。フィッシュヘッドです。ここでフィッシュヘッドを選び調理してもらうのです。実は4尾あったフィッシュヘッドのうち、一つは私が選択したので残り3尾です。因みに、この日は一人飯なので、一番小さいフィッシュヘッドを選択しました。恐らく大きさにより価格が異なってくると思いますが、私のは写真より少し小振りなフィッシュヘッドで40リンギットでした。(2016年2月現在の価格です。)

 

 フィッシュヘッドカレーと大きなエビの入ったカレー、それに白いご飯も注文して席で待ちます。ちょうど近くのテーブルが空いていたのでそこに座りました。私のテーブルからカレー惣菜コーナーを見たところです。マレーシア風の鶏から揚げ<アヤムゴレン(AYAM GORENG)>もこのコーナーにあります。

 


クルマエビのカレー 

エビカレー<クアラルンプールのナシ・カンダール・ペリタ(Nasi Kandar Pelita)>

 まず、クルマエビのカレーです。2尾注文しました。1尾単位で注文できます。体長15cmくらいの立派な大きさのエビです。因みに1尾11リンギットでした。(2016年2月現在の価格です。)フィッシュヘッドカレーがなければ、メインディッシュになりそうです。
 マレーシアはクルマエビの水揚げ量が多く消費も多いと聞いていましたので、マレーシアでは必ず食べようと思っていた料理です。

マレーシアのエビカレー

 殻ごと調理されたエビはエビの香りがいっぱいです。カラを上手に取りながら食べてみます。美味しいですね。カレーはフィッシュヘッドカレーよりも少しスパイシーです。いずれにしても、タイ料理を食べ慣れた私にとっては少し物足りなさを感じてしまう辛さです。 それでも、エビが期待通りの美味しさなので大満足です。
 フィッシュヘッドカレーがあるので、白いご飯にはフィッシュヘッドカレーを中心にかけて、エビカレーはおかずのようにして食べました。

いよいよフィッシュヘッドカレー

フィッシュヘッドカレー<クアラルンプールのナシ・カンダール・ペリタ(Nasi Kandar Pelita)>

 さあ、いよいよ、フィッシュヘッドカレーの登場です。惣菜コーナーで見たときは小さく感じたフィッシュヘッドでしたが、間近でお皿の上に乗せるとやはり大きいですね。見た目にあまり辛そうな感じはしません。実はマレーシアに来たのは本当に久しぶりなので、どの程度の辛さで調理されるのか、全く見当がつかないのです。私の場合はスパイスに強いので、辛くて食べられないということは考えられませんが、物足りなく感じてしまうことは時々あるのです。

フィッシュヘッドカレーとエビカレー

 ご飯も来たので、今日の朝食はこれで揃いました。朝食にしてはヘビーですが、深夜のフライトでは食事をとらなかったので、そこそこ空腹感があるのです。そうは言っても二人か三人で食べても良い料理でしょう。
 なお、飲み物についてはテーブルに着くとスタッフが注文を取りに来ますので、そのスタッフに伝えれば料理の伝票に書き加えてくれます。食事が終わったら、レジに伝票を持って行って料金を支払うという仕組みです。

 
 一つ上の写真を見た人からはカレーばかりで野菜を摂らないのか、という声も聞こえてきそうですが、上の写真にあるようにご飯に野菜を載せています。これでも最低限の栄養バランスは考えているのです。(?)

マレーシアのフィッシュヘッドカレー

 フィッシュヘッドカレーの始まりは、シンガポールだったのかマレーシアだったのか私は分かりませんが、いずれにしてもその始まりは市場で捨てられてしまう魚の頭を見て、インド人の労働者がこれをカレーの材料として利用したことに始まったのは間違いないようです。確かに魚の頭と言っても、まだまだ食べられる身はついていますし、例えば頬のあたりですとか、目の周りといったところの魚の身は美味しいのです。そういったところを中心にスプーンで上手に身を取っていきます。
 カレー自体は、もともとがインド人が食べ始めたということから、スープのようなインド風カレーが基本です。ココナッツミルク味のフィッシュヘッドカレーは、マレーシア風にアレンジされたものです。ここナシ・カンダール・ペリタ(Nasi Kandar Pelita)のフィッシュヘッドカレーはインド風カレーがベースです。
 期待していたほど、強烈な辛さではありません。ただ、辛さに弱い日本人には少し食べづらい辛さかもしれません。


 このフィッシュヘッドカレーは強烈な辛さとは言えないものの、日本で言えば激辛レベルの辛さですから、ご飯が進みます。スープ状のカレーをご飯にかけて食べるとご飯が進みます。
 気が付いてみると上の写真のようにフィッシュヘッドもかなりバラバラの状態になってきて、目の周りの身は美味しいものですから、目玉だけが残っているという状態です。よく食べました。でも、フィッシュヘッドカレーは少し食べ残してしまいました。この日選んだ小振りなサイズのものであれば、三人くらいで食べるとちょうど良いでしょうか。大きなフィッシュヘッドなら4〜5人でちょうど良くなるでしょう。
 フィッシュヘッドカレーとエビカレー、一人飯なのに贅沢な朝食です。大満足で満腹です。正直言うと、この日は昼もまだ満腹感が残っていたものですから、夕食兼用の昼食を4時に食べることになりました。
 朝食時に来るよりも、昼とか夕食時に利用したいレストランです。が、地元の人気店ですから込み合います。混雑を避けたいのでしたら、私のように朝食時にご利用ください。



せっかくですからKLCCにも寄ってみましょう


 ナシ・カンダール・ペリタ(Nasi Kandar Pelita)の最寄駅はLRTのKLCCで、ツインタワーが面しているアンパン通り(Jalan Anpang)沿いです。 ナシ・カンダール・ペリタ(Nasi Kandar Pelita)に来たらツインタワーに行ってみましょう。というか、ツインタワーに行ったら、ついでにナシ・カンダール・ペリタ(Nasi Kandar Pelita)で食事しましょう、と言った方が正しいですね。


 ナシ・カンダール・ペリタ(Nasi Kandar Pelita)を出て、目の前のアンパン通りを3分ほど歩けば、上の写真のようにKLCCツインタワー(Suria KLCC)に着いてしまいます。


 KLCCに来たのは今回が初めてです。想像していた以上に立派です。二つのビルをつなぐ橋の上から見る眺望がすばらしいとは聞いていますが、大したことないよという声も聞かれます。私はそういったお上りさん的な観光は嫌いなので、ショッピングセンター内を歩き回るだけです。


 実はショッピングセンター内を見るだけでも、その店の数からすると大変な時間がかかります。セランゴールピュータの直営店など、マレーシアらしいお土産を見て回るだけでも時間がかかります。何せ広くて店を見つけるのも大変ですから。

 クアラルンプールへの旅行者が必ず一度は立ち寄るKLCC。そのKLCCから歩いてすぐの場所にあるナシ・カンダール・ペリタ(Nasi Kandar Pelita)は、気軽にフィッシュヘッドカレーが食べられるおすすめの名店です。



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