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アジアグルメ図鑑−プーケット ベトナム料理の「シャンゼリゼ」


(アジアグルメ図鑑)

 ベトナム料理の冠を掲げたレストランは、ここパトンビーチには恐らく1件だけしかないと思います。それが、タウィウォン・ロードとバングラ・ロードの交差点から、タウィウォンロードを南に下って路地を左に曲がったところにある「シャンゼリゼ」です。
 看板には、シーフード料理、ベトナム料理、タイ料理と書かれていて、ちょっと専門性にかける嫌いがあるな、なんて思いますけど、夕方7時前なのに、狭い店内にお客さんが3組くらい入っています。白人のお客さんで、話を聞いてみると、常連客のようです。
 白人の観光客はプーケットのようなリゾートでは長い期間滞在しますので、彼らをリピータにしているレストランというのは、安くて旨いところが多いと言えます。ただ、どうしても観光客向けの味になってしまうのが欠点です。
 
 さて、最初の一品は、ベトナム春巻です。私は生春巻が食いたかったのですが、家族が体調を崩していたこともあって、生はいやだということでしたので、やむを得ず、こちらを注文しました。きっちりと、ベトナム風味の味でした。辛いのが苦手な私の家族も、こういう食事だと食が進むようです。


 続いて、鶏肉のレモンソース焼きです。これもベトナム料理なんでしょうか。
 タイの鶏肉は柔らかくて美味しいのですが、レモンソースで味付けられた鶏肉は爽やかで一段と美味です。家族全員が満足する味でした。
 ベトナム料理屋なのですから、ベトナム料理を食べるのは当たり前ですが、そろそろ少し辛いのが食いたいですね。


 続いて注文したのはラープ・ムー。豚ひき肉のサラダです。イサーン(タイ東北部)の料理で、大変辛い料理です。
 この店「シャンゼリゼ」の素晴らしいことは、実はラープ・ムーのような辛い料理を注文すると、辛さをどの程度にするかと聞いてくれることです。家族の反対を押し切り、「容赦なく普通に辛くして下さい」と頼んだのですが、確かに、本場の辛さそのままに出てきました。
 盛り付けが綺麗で、観光客むけみたいですが、味付けはしっかり本場の味でした。勿論、家族は少しだけ手を出しただけで、殆ど私一人で食べました。
 辛い料理が苦手な人は、辛さを押さえてくださいと言えば、それなりに舌に合う料理が出てくると思います。


 続いて注文したのはソムタム。青パパイヤの辛いサラダです。これもイサーン(タイ東北部)料理です。
 もちろん、ソムタムについても、辛さをどの程度にするのかをウェイトレスが聞いてくれます。これも普通の辛さで頼みましたが、旨いです。辛さは十分です。
 このシャンゼリゼというレストランは、なかなかタイ料理についても、しっかりした味付けを楽しめる素晴らしい店です。

  


 ベトナム料理レストランで、タイ料理ばかり食べていてはいけませんね。
 今度は、ベトナム料理です。鶏ひき肉のサトウキビ包みです。揚げ物風に出てきましたが、これは甘味があって、食べやすいですね。鶏ひき肉とサトウキビの組み合わせは、なかなか旨いです。ボリュームがないことを除けば、及第です。


 今度は、タイ風さつま揚げ(トート・マン・プラー)です。
 香りが良くて、柔らかくて、なかなか上出来です。たれがいつものたれとは違って、ちょっと辛目でした。たれさえつけなければ、家族も十分に食べられます。風味や舌触りが良くて、最近食ったトート・マン・プラーの中でも、かなり旨かったという印象です。


 今日の仕上げは、鶏肉入りグリーンカレーです。
 これもタイ料理なので、ウェイトレスが辛さ調節を質問してくれます。家族思いの私は、ここは辛さを落として、日本人が食べやすい味にしてくれと依頼してみました。
 なるほど、タイカレーとは思えない辛さの制限されたカレーが出てきました。ココナッツの量も多いようですね。バーモントカレーの甘口を食べているうちの家族でも、満足できる辛さといえば、大体想像がつくでしょう。

 
正直言って、この店については、行く前には味は殆ど期待していなかったといえます。
 とにかく、家族が辛い料理を食べられない中で、ベトナム料理でも食べさせて、私は犠牲になろうかくらいに思っていた店でした。ところが、味の好みを一つ一つ聞いてくれるので、本当に自分の舌に合った料理を楽しむことのできるレストランでした。
 しかも、飲み物を入れても、4人で900バーツまでかからなかったのですから、言うことないですね。これなら、白人さんのリピータができるわけです。

 パトンビーチに泊まられる方には、ぜひお勧めしたいレストランです。


(アジアグルメ図鑑)  アジアグルメ図鑑(バンコク特集)