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小籠包なら佳家湯包−アジアグルメ図鑑(上海)

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 せっかくの上海ですから、美味しい小籠包が食べたい。豫園の南翔饅頭店は確かに美味しいけれども、観光客向けです。地元の人たちが食べにくるような、もっとローカルな店で美味しい小籠包が食べられるお店はないでしょうか。
 そんな時、頭に浮かんだのが、人民広場近くの黄河路です。黄河路は上海のB級グルメが集まる通りで、朝から晩まで、小吃を食べに来る人で賑わう通りです。上の写真のように、人気店である小揚生煎の店もあります。実は、この日は朝食に小籠包を食べたいと思って、この通りに来た私ですが、あいにくの雨です。

佳家湯包黄河店

 ちょうど小揚生煎の向かいくらいに、目的地の佳家湯包の店があります。6時半からの営業のようですけど、私が到着したのは7時くらいで、まだ殆どお客さんはいませんでした。

佳家湯包のメニュー
 
 佳家湯包に入ると、すぐ横に食券売場がありますので、そこで注文します。中国語しか通じませんので、中国語が話せない場合は予め食べたいメニューをメモに書いておくと良いでしょう。
 おすすめは、上の段の「湯包」の一番左にある「純鮮肉湯包」と「蟹粉鮮肉湯包」です。前者が豚肉入り小籠包で、後者はそれに蟹粉も加わっています。日本人はエビも好きな人が多いですが、「蝦仁鮮肉湯包」は私個人的には美味しくないです。また、99元の純蟹粉湯包は食べたことがありません。結構いい値段しています。

 
 この日は二人で来ましたけど、彼が初めての上海だったので、おすすめの「純鮮肉湯包」と「蟹粉鮮肉湯包」、これに生姜とソフトドリンクをつけました。46元は決して安くないですね。もちろん、高くはないですけど。
 普通一人で朝飯を食べに来たときは鮮肉小籠包と生姜で14元ですから、250円くらいの朝食でお腹いっぱいになるのです。

佳家湯包の調理場
 
 朝ですとまだ小籠包も出来上がっていないので、注文してからちょっと待ちます。上の写真は調理場の風景です。調理場はこの時間、4人で切り盛りしています。
 右上には2010年にCNNトラベルのベストイート・レストランとして紹介されたシールが張られています。また、2014年にトリップアドバイザーのおすすめレストランとして紹介されているシールも貼られています。

 
 トリップアドバイザーでは、2012年から3年連続しておすすめレストランとして紹介されています。その割には中国語しか通じないし、白人さんたちの姿を見たこともないし、そもそも白人さんは漢字も書けないわけだからどうやって注文しているんだろう、とか思いながら、小籠包が出てくるのを待ちます。



 

 お姉さんは小籠包を包む仕事で大忙しです。かなり熟練したスピードです。

 

 ということで、お店に入ってから鮮肉小籠を注文して10分ほど待つと、蒸籠に12個の小籠包が入って出てきました。蒸したての美味しそうな小籠包です。

佳家湯包の鮮肉小籠包
 
 食べてみるとスープがたっぷり入っています。これは美味しいです。小籠包に入っているスープというのは、煮こごりを作って豚ひき肉の餡と一緒に包み、蒸し上がると煮こごりがスープになるわけですけど、その煮こごりを作る際に生姜、ニンニクやシイタケなどで味付けもしています。その味付けが良いのでしょう。この佳家湯包の小籠包は地元の人に大人気になるのもよく分かります。
 小籠包12個は朝食にしては多いような気もしますたが、美味しいので完食できます。鮮肉小籠は13元。安いけど美味しくて、上海らしい朝食です。

佳家湯包の蟹粉小籠包
 
 そして、こちらは蟹粉鮮肉小籠包です。黄色い蟹粉が薄い皮越しに見えますので鮮肉小籠包との区別は簡単です。

 
 この蟹粉小籠包は蟹が大好きな日本人には、とても贅沢な一品です。朝からこんなおいしいのを食べて罰が当たらないだろうかなどと心配になってしまいます。蟹粉がたっぷり入っていて、美味しいスープもたっぷり入っています。
 朝からとても幸せな気分です。

 
 私が食べている間に、佳家湯包の狭い店内もいっぱいになってきました。相席になっていても、もう座れる席がなくなりました。店を出て向かいの小楊生煎を見たら、そちらの方は行列が店の外まで伸びています。小吃店ですから回転は良いので、この程度の列ならそれほどは待たないで済むと思います。
 この黄河路、朝からB級グルメを食べる人が集まっています。



 小籠包発祥の地、南翔で小籠包

南翔古猗園餐庁(小籠包発祥の地)
 
 小籠包が大好物なら、小籠包発祥の地、南翔まで行くのも悪くありません。もともと小籠包は南翔という上海郊外の街にある古猗園餐庁で開発された小吃ですが、その古猗園餐庁の使用人だった人が上海に出て作った店が南翔饅頭店です。そこから小籠包は中国各地に広がって、蘇州式とか台湾式というように、いろいろな小籠包に発展していったわけです。
 上の写真は南翔にある小籠包発祥の店、古猗園餐庁の入口です。南翔へは上海から地下鉄で一時間もかからずに行くことができます。南翔に行って本場の小籠包を食べ、昔ながらの老街を歩いてきても、上海に半日で帰ってこれます。どうせ上海まで来たのなら、南翔まで足を延ばすのも悪くないでしょう。

南翔古猗園餐庁の小籠包
 
 因みに上の写真が、南翔にある小籠包発祥の店、古猗園餐庁で食べた小籠包です。どうです、佳家湯包や南翔饅頭店と似ているでしょう。佳家湯包や上海の南翔饅頭店というのはまさにここ古猗園餐庁の小籠包の系統なのです。
 本場の古猗園餐庁の小籠包は特に美味しいなんてことはありません。佳家湯包の小籠包の方が美味しいかもしれません。でも発祥の店で小籠包を食べた感慨が上海旅行の良い思い出になるのです。



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