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上環、北園酒家の飲茶|アジアグルメ図鑑(香港)


 上環、北園酒家で気軽に飲茶


 上環のおすすめレストラン、北園酒家(旧寶湖金宴)

 

 香港島上環の西港城(ウエスタンマーケット)脇に北園酒家と海港酒家という二つの広東料理レストランがあります。二つとも使い勝手の良いレストランで、豪華さも華やかさもないですけれども堅実な味で庶民的なサービスをしてもらえる優良店です。
 特に二階にある北園酒家は以前私が通っていた寶湖金宴が名前を変えただけの店で、実は5年くらい前から北園酒家になっていたのですが、私は寶湖金宴が名前を変えただけだということを知らずに、今までスルーしていました。ふとあることから、北園酒家は寶湖金宴そのままだということを知って、早速久しぶりに訪問した経緯にあります。

 
 5年位前の写真です。二階が寶湖金宴で一階が鳳城酒家でした。鳳城酒家はここから100mくらい離れた場所に移転し、その後に海港酒家が入っています。鳳城酒家上環店は当時はあまり美味しくなくて敬遠していましたが、移転後の店に行ってみたらシェフが変わったのかとても美味しくお勧めの店になっています。ご参考まで。
 さて、最近は香港のホテルは高くて困った状況にあります。でも、ここ上環から西環の方に行くと、随分と安く泊まれます。私の場合は今でこそ深圳に住んでいますので香港に宿泊することはほぼなくなりましたが、当時は香港に宿泊することが少なくなく、その場合はどうしても食事を中心に考え、安くて美味しいレストランが近いことがホテル選択の条件でした。そうすると、ここ上環のあたりは合格です。安くて美味しいレストランが沢山あるのです。この寶湖金宴(現北園酒家)はそうした上環のおすすめレストランの一つだったのです。

 
 ここで紹介する北園酒家の場所は、上環の西港城(ウエスタンマーケット)のすぐそばですから、すぐ分かると思います。上の写真の左奥に見えますよね。
 二階が寶湖金宴になっている場所です。MTRで行っても駅のすぐそばなのですが、上環のMTR駅は、結構深くて地上に出るのに時間がかかります。中環(セントラル)あたりから来るのなら、トラムで来ると良いでしょう。西港城(ウエスタンマーケット)の目の前がトラムの駅です。


 北園酒家のオープンは朝7時です。そんなに早く来なくても8時でも9時でも席は空いています。広い店なのです。客層は殆ど地元の香港人で、時々大陸からの観光客も入ってきます。かつての寶湖金宴でもあまり外国人観光客は来なかった店です。常連さんのような現地の方ばかりです。客層は蓮香楼に比べると、ちょっと良いかもしれません。
 また、この店の店員はお客さんへの挨拶がしっかりしていて、あちこちで「早晨(ジョウサン=おはようございます)という声が聞こえます。気持ちがいいですね。写真では分かりづらいですが、少人数用のテーブルが多いので、家族でローカルな雰囲気を味わうのに、いい店かもしれません。


 ご覧のとおり、店内同様に、食器も清潔感があふれています。でも、さすがは上環です。お客さんたちはこの食器でも洗杯(食器をお茶で洗うこと)します。洗杯用のどんぶりが出てきて、袋に入っているお箸までも洗っています。もちろん、私も洗杯します。
 なかなか、いい感じです。あとは、点心のお味が良ければ、文句なしです。

 
 お茶を飲みながらのんびり今日の点心を考えましょう。上の写真は北園酒家の朝用の割引商品です。香港ではこういう形式で、朝のうちは通常メニューの商品は○○%引き、特別サービス商品は別紙の通りというシステムになっているケースが多く、北園酒家もそうしたシステムを導入しているレストランの一つです。通常のメニューは写真もついている点心も出ていますから、広東語メニューだけでは注文できないという人も安心です。
 このレストランの点心はオーダー式です。オーダー式の良いところは常に出来立ての点心が食べられるということです。一方で香港らしい飲茶風景を見たいのなら、上環であれば、蓮香楼蓮香居といったワゴン式飲茶のレストランに行くのが良いでしょう。



 北園酒家の点心


 まず、蝦と野菜蒸し餃子です。これは、寶湖金宴の時代から私が大好きな点心でした。ここに来たらこれを食べるべきです。プリプリのエビとたっぷりの野菜が入っている餃子です。以前と変わらぬ懐かしい味です。美味しいです。


 山竹牛肉球です。これも飲茶の定番で、私の大好きな点心の一つです。ちょっと油が強いですから酢をかけて食べます。点心が運ばれてきたときに酢をかけるかどうか聞かれますのでかけてもらってください。
 こういう定番の点心を食べると、やはりここ北園酒家は悪くないなあと思います。香港のあちこちで点心を食べている私が美味しく感じる点心というのは、本当に美味しい点心です。香港でも美味しくない点心はいくらでもあります。高級店で見た目が素晴らしい点心でも実は美味しくない点心も時々あります。でもそうした美味しくない点心でも日本の点心よりは美味しいものですから、日本から来た人の多くは香港の美味しくない点心でも美味しく感じてしまうのです。
 でも、香港で美味しい点心というのはそのレベルではないのです。しかもその美味しい点心を低廉な価格で出してくれる良心的な店はそれほど多くなく、香港人はその良心的な店に集まるというわけです。その中の一つがここ北園酒家です。
 


 北園酒家(旧寶湖金宴)の美味しい点心


 ここから先は寶湖金宴の時代に食べた点心を紹介します。今も北園酒家のメニューに出てくるはずの点心です。
 私の場合、朝飲茶(早茶と言います)に行くことが多いので、朝の特別メニューから点心を選択しています。朝の特別メニューの写真をご覧ください。下に横に並んでいるのが、点心の特別サービス品です。上の左側がお粥セットが並んでいます。「粥に饅頭、腸粉や炒麺などのどれかを選んでHK$15.8」ですから、2015年11月の価格としては激安です。右側には「牛肉飯、排骨飯などと点心のセット」が書いてあって、その上に「野菜餃子とエビ餃子のセットHK$15.8」と、「チャーシュー、カスタードクリームと野菜の饅頭3個セットHK$13.8」などと書いてあります。 


 上の写真は、その中から選んだ「野菜餃子とエビ餃子のセットHK$15.8」です。ほぼエビ餃子だけの価格に野菜餃子がついていますし、一人で来た人には複数の点心が食べられるのでお得です。ここ寶湖金宴のエビ餃子(ハウガウ)はエビがプリプリしていて美味しいですから、このセットは見逃せなかったのです。


 上の写真は沙律明蝦角(エビ餃子揚げ)です。沙律はサラダを意味していて、写真に出ているようにマヨネーズをつけて食べます。エビ餃子(ハウガウ)とかぶる点心なので私はあまり食べないのですが、この日は先ほどの青い特別シートの下の一番右にHK$15.8で特別価格だったものですから、ついつい注文してしまいました。久しぶりに食べた沙律明蝦角(エビ餃子のフライ)、プリプリのエビが軽やかに揚げられていて美味しかったです。


 そして、上の写真は同じく青いシートの下の列に出ている鶏絲蒸粉巻です。私はこれ初めて食べましたが、こういう特別サービス品になっている点心の中には通常メニューにないものもあります。この点心もそうした一つです。野菜の鶏肉が米で作られた皮に包まれて出てきていて、香港風の生春巻みたいな感じだし、腸粉のようでもあります。味としては腸粉に似ていました。美味しい点心です。

 


 こんな風にここ寶湖金宴(現北園酒家)では、その日の特別シートは見逃せません。
 上の写真も別の日に食べたの焼売セットです。安いけれども、味は通常の点心と同じで手加減しません。そんなことをしたら香港のお客さんは逃げてしまうのです。見た目も綺麗ですが、味も合格です。

 
 またある日の特別メニューは上の写真はエビ餃子(ハウガウ)とにらエビ餃子のセットでした。このエビ餃子(ハウガウ)なんかプリプリしていて、最高に美味しいです。また、にらエビ餃子もエビ餃子(ハウガウ)同様に、見た目の美しさがあって、とても特別サービスメニューとは思えない充実ぶりです。


 これは、鮮蝦菜苗餃。直訳すれば、蝦と野菜蒸し餃子、とでも言うのでしょうか。
 蝦のプリプリ感もさることながら、たっぷり入った野菜が蝦とよくマッチします。美味しいです。これは、通常メニューから選択したものです。大満足です。これは直近で北園酒家に行ったときに食べたものと同じですね。


 そして、上の写真も通常メニューから選んだ点心で、娥姐粉果です。粉果は、米の粉で作る餃子で、「娥姐」とは、昔、広州で人気のあった粉果料理人の名前です。もともと粉果には色々な種類の具を入れるのですが、当時、娥姐は果物なども入れて独特の味の粉果を作ったと言われています。そんな伝説的な点心が、この娥姐粉果です。これも美味しいですね。合格です。
 このように、ここ寶湖金宴(現北園酒家)では、特別セット・特別サービス点心を中心に選択すると良いと思います。特に一人で来た時には点心の組み合わせセットもありますから、これらを注文すると食べられる点心の種類も多くなり楽しくなります。また、複数の人数で来た場合には通常メニューからも商品を追加するような注文の仕方をすればよいと思います。



 上環は下町らしい風情が漂う街


 この上環界隈は、海産物の問屋や薬材の問屋が多いことで有名です。食後は、そんな上環の街をぶらぶらしてもいいですね。また、私の行きつけのお茶屋さんも上環です。とにかく、昔の香港が残っているエリアですから、歩いていて色々なオールド香港に出会う街です。


 寶湖金宴はトラムの上環駅から徒歩1分のところです。できればトラムでのろのろと上環に入り、香港島の下町風情を楽しみながら、寶湖金宴の料理に舌鼓を打ってください。