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上海の新天地:アジア写真帳(上海)

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新天地の概要


 新天地は2001年に出来たショッピングエリアで、今や上海のファッションの中心地と言っても過言ではありません。100店を超えるショップやレストラン・カフェが、新天地に集約されています。
 新天地の開発コンセプトは、新天地を開発した瑞安集団のホームページによれば、「石庫門の外装は残しながらも内装を改装することで、1920〜30年代のフランス租界の雰囲気を漂わせたショッピングゾーンと国際レベルのレストランゾーンを開発する」ことにあったそうですが、まさにそのコンセプトが若者や観光客に受け入れられ、新天地は連日の賑わいを見せています。


 新天地は北里と南里とに分かれていて、北里は地下鉄10号線の新天地駅が、南里は地下鉄1号線「黄陂南路」駅がそれぞれ最寄り駅です。地下鉄10号線の新天地駅からですと、新天地時尚というショッピングビルを通れば涼しく雨にも濡れずに新天地に行くことができます。

 一番上のスタバの写っている写真が北里の入口で、その下のZENが写っているのが南里になります。新天地らしい雰囲気があるのは、北里から南里に入ったあたり、ちょうどZENがあるあたりまでで、その一帯は石庫門の外装になっています。ですから、街の雰囲気を楽しむならば、このあたりがおすすめです。

 

 新天地南里の良さというのは、先ほど紹介した開発コンセプトにあるように、石庫門の外装は残すことで、1920〜30年代のフランス租界の雰囲気を漂わせていることにあるのですが、その雰囲気というのは南里にはあっても北里にはないのです。
 上の写真は新天地南里にある噴水で、ここが南里の中心と考えてよいでしょう。待ち合わせをするにも分かりやすい場所です。右手に見えるカフェ、fountainも私はよく待ち合わせに使っていました。
 噴水奥の三階建て建物などはまさに老房子(フランス租界時代に建てられた古い住宅のことを言います。)らしい建物です。


 噴水です。何をモチーフにしているかは実は分かりませんが、新天地の雰囲気に良く似合う像です。噴水の奥のレストランもお洒落な雰囲気が漂います。
 新天地を開発した不動産会社である瑞安は、1971年に香港で設立された会社で、新天地のような大規模な投資を得意としています。以前は住宅街だったこの新天地の再開発プランを1997年に作り、2001年末には完成させてしまうのですから、そのスピードや中国政府関係者とのパイプの強さには驚くべきものがあります。


 話が少し横道にそれましたが、そうしたコンセプトが功を奏して、新天地は今や上海では押しも押されぬ「ナンバー1のファッション・ストリート」になっています。上海でのトップ水準のファッションセンスを見たいのでしたら、この新天地に勝る場所はありません。ただ、中国各地からの旅行者や日本人観光客なども新天地の名声を聞いて立ち寄る観光地としての性格もありますので、昔ながらのダサい人々の方が多いのはやむを得ないところです。写真中央の女性二人は、姉妹でしょうか、よく見ると顔が似ています。彼女たちは上海居住者だと思います。


 左の二人は観光客かな、左から三番目の子はちょっと垢抜けているから上海の子かな、なんて勝手に想像してしまいます。

 

 そんな道往く人のウォッチングも楽しいのですが、新天地の魅力をもう少し紹介しましょう。新天地の魅力はメインストリートから横に広がる路地にあります。このあたりもかつてのフランス境時代を彷彿とさせる建物にショップやカフェ・レストラン、マッサージ店などが数多く入っています。ブラブラ散歩しながら、フランス租界時代の雰囲気に浸るのが私は好きです。

 
  
 上の写真は夕暮れの時間に入った頃の新天地の路地です。ウィークデイですと、まだこうした路地にまで人があふれることはありませんので、昔の老房子の情緒が垣間見えます。



 新天地のショップとカフェ


 ショッピングに関して言えば、見て回るべきショップは山ほどあります。それぞれを紹介するのはこのホームページの趣旨ではありませんので、ここでは1店だけの紹介にとどめます。
 最近の私のお気に入りは、ここOSHADAIです。中国らしいファッション・グッズを売るショップでは上海灘などが有名ですが、ここOSHADAIは中国らしい生地やデザインを生かした小物やバッグなどの品揃えが豊富です。今回私が買ったのは、紫色でOSHADAIのマーク入りのスマートフォンのケースと小銭入れです。目立たない中に中国らしいセンスが見え隠れしていて、私は気に入っています。
 小物を買うなら、OSHADAIとかSIMPLY LIFEあたりが私のおすすめですね。
 (OSHADAIは新天地時尚というショッピングビルに移転しました。)


 新天地では、ショップは沢山ありますし、また、販売している商品も魅力的なものが多いと思います。そんなショップ巡りをしていると、時にはカフェで休憩したくなります。特に南里は外を歩くことになるので、あちこちにショップがあります。気に入った雰囲気のところで、できれば外の席で新天地の雰囲気を味わってみてください。


 朝の新天地は空いていますが、午後になるとカフェも大変混雑し、席の確保が難しくなることもあります。因みに、上の写真はまだ午前中の時間です。外のテーブルを確保して、フランス租界の雰囲気に身を委ねたり、道往く人を眺めたりするのは、それはそれで上海旅行の思い出になります。
 カフェでは食事なども出来ます。主としてスパゲティやサンドウィッチなどですが、上海旅行で来ているのなら、食事は新天地の中の中華料理レストランがおすすめです。香港で有名なZENならおいしい本場香港仕込の飲茶が楽しめますし、四川料理を食べたいなら?江南もあります。上海料理なら夜上海という高級店もあります。また、上海料理のチェーン店、小南国もおすすめですし、台湾・台北の鼎泰豐もあります。小南国新天地店のページを見れば、新天地のレストランの雰囲気も分かると思います。


 午後の新天地、席がなかなか見つからなかったため、テーブルを四人席と二人席に分けてもいいかと六人席に座っていた女性に声をかけたところ、快く了解してくれました。この新天地に来ている中国人で新天地の雰囲気に合っている人の多くはハイソサエティな人なので、外国人観光客に対する対応も親切です。
 彼女たちが座っていた店はYOGU-LAというスイーツ店です。YOGU-LAというのは、ヨーグルトという中国語に「la(了)」という語(この響きには可愛らしいとか愛らしいといった意味合いがあります。)をつけた造語で、実際に販売しているのはフローズンヨーグルトです。


 YOGU-LAでは、トッピングのフローズンヨーグルトと中に入れるフルーツの両方を組み合わせて選べるようになっています。カウンターで例えば「マンゴー味のフローズンヨーグルト」と「スイカとメロン」と言えば左のようになりますし、「プレーンのフローズンヨーグルトとスイカとパイナップル」と言えば右のものになります。
 思っていたよりずっと美味しくて、新天地のスイーツのなかでは一番中国らしくていいね、などと私の同行者も満足げでした。YOGU-LAは南里の北の方で、北里に行くメインストリートが狭くなるところにあります。それだけに人通りは多いのですが、新天地の雰囲気は味わえる場所です。


 YOGU-LAの看板です。嬉しいことにLOW FAT、LOW SUGARなのですね。

 新天地は何も買物しなくても、カフェに立ち寄ったり、ショップを冷やかすだけでも、新しい上海の息吹が感じられる場所なので、旅行者には一見の価値があります。新天地が出来たばかりの頃は、その他の地域とのギャップが大きく違和感を感じていましたが、というよりも上海らしくない一角でしたが、今やこの新天地を真似た街が続々と生まれたり、新天地のコンセプトに芸術的な要素を強めた田子坊(泰康路)のような街が出来上がったりし、まさに上海の流行を先取りした街になっています。
 新天地は、上海を旅行するなら、毎回一度は足を踏み入れるべき場所だと思います。



 夕暮れの新天地

 
 
 新天地の町は昼間は昼間で良いのですが、夕暮れ時はムードが変わり、また別の顔をのぞかせてくれます。上の写真は日が傾き街灯に電気がついた頃の噴水前の風景です。

 
 
 店のショーウィドウのライトもこの頃から輝きを増してきます。

 
 
 そうこうしている間に日はどんどんと暮れて、少しカフェで一休みしながら暮れゆく新天地の街を楽しもうという時間になりました。大勢のお客さんが入っているこのカフェに席を取りました。

 
 
 このテーブルの前は人通りが多いので、新天地の夕暮れの風情を楽しみながら、一休みです。決しておいしいコーヒーだとは申し上げませんが、上海の雑踏から解き放たれた場所で、しかもオールド上海の老房子の雰囲気が漂う中でのコーヒーの味は格別です。
 コーヒーを飲みながら、今日の旅行を振り返り、明日の計画を修正します。

 
 
 ウィークデイですと、夕暮れとともに新天地の街は賑わいを取り戻してきます。観光客というよりも上海に勤務している会社員やエグゼクティブたちが集まってきている感じです。仕事をするには若干暗い状態ではありますが、PCを持ち込んで作業をしている人たちの姿を多く見かけます。仕事帰り風の人々が増えてきたところで、私も席を立ちます。

 
 
 噴水の周りもすっかり日が暮れて、いい雰囲気になってきました。

 
 
 カフェやレストランにも人々が集まり、少し賑やかになってきました。

 
 仕事帰りのお洒落なお客さんも増えてきます。上海にいることを忘れてしまいそうです。

 
 南里から北里方面に向かう道です。たまたま人の波が途切れましたが、多くの人が行き交います。

 
 こんな風景を目にすると、上海にいるとは思えません。

 
 白人の人たちを多く目にしますが、よくよく考えてみると、彼らが夜を過ごす場所というのは、上海にはそんなに多くはないので、ここ新天地ですとか田子坊(泰康路)などに集まるのは当然のことともいえます。

 
 新天地の中の路地も程よい明るさで魅惑的な風景になります。

 
 さて、私もそろそろ食事の時間です。香港に本店がある広東料理レストランのZENで夕食をとることにします。このZENも、店内はなかなかお洒落なのです。



広東料理レストラン、ZENで軽い食事

 
 
 広東料理レストラン、ZEN新天地店の店内です。ZENは香港に本店を持つレストランチェーンで、以前香港に住んでいたころはよく利用したレストランです。
 ここ新天地店は場所柄、高級な内装になっていて、今回の私のように一人で来ると、少し気後れしそうになります。

 
 
 だからでもないのですが、今日は軽く食べてみようということで、まず、キューりとピータンの前菜です。この味付け、素晴らしいですね。ちょっと濃いめの味付けで、トローリとしたピータンがその濃いめの味付けに合います。単なるピータンではないですね。私がこれまで何百回以上も食べたピータンの中で最高の出来です。

 
 
 こういうレストランに一人で入って困ることは、一品一品が大きいことです。私の好きな化皮乳猪(子豚の皮のロースト)には一人前という注文の仕方があったので、迷わず注文しました。子豚の皮のローストは、美味しい店で食べれば、口に入れると香ばしくサクッとした食感で、口の中でとろけていくような味わいです。このZEN上海新天地店の化皮乳猪も、まさにその域に達している料理です。これだけで満足です。来た甲斐がありました。

 
 
 そして、私の好きな広東料理の一つ、魚香茄子〔保/火〕です。〔保/火〕という字は、保の下に火という字で、いわゆる土鍋煮込みのことです。広東料理の中の一つ、潮州料理の家庭料理です。潮州料理にはいろいろな土鍋煮込み料理があり、〔保/火〕仔料理と言われています。茄子を素材にしたこの料理は派手さこそありませんが、日本人の舌に合う料理なのです。
 この魚香茄子〔保/火〕もおいしかったのですが、わざわざZENで食べる料理ではなかったなあと反省しています。もう少し洒落た料理を食べないと、新天地のレストランに来たという実感がわかないですね。


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