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上海蟹の本場、陽澄湖で旬の蟹−アジアグルメ図鑑


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陽澄湖は上海蟹の故郷

陽澄湖の上海蟹(大閘蟹)

 中国での秋の味覚として最も有名な料理は上海蟹です。この「上海蟹」という言い方は日本特有のもので、中国では「大閘蟹」と言い、陽澄湖産のものが最高級とされています。陽澄湖は琵琶湖の5分の1くらいの広さの湖で、蘇州市や昆山市などに属しています。上海からは車で2時間くらいでは行けますのでそんなに遠くはありませんが、少なくともその陽澄湖やその一帯を中国人は「上海」とは決して言うことはありません。蘇州や昆山のエリアなのです。
 ですから、蘇州人の友人は私に言います。「日本人は何故『上海蟹』と呼ぶのですか。大閘蟹は蘇州の蟹です」と。

 その蘇州生まれの友人のおすすめに従い、上海蟹、いや、大閘蟹の故郷、陽澄湖に大閘蟹を食べに行くことにしました。旅行者でも行けるように、行き方も詳細に紹介します。陽澄湖に大閘蟹を食べに行く時の私の友人のおすすめは湖八鮮です。湖八鮮は陽澄湖で蟹を食べるという点においては確かにベストの選択ですがちょっと行きづらいので、このページの下の方でもう少し行きやすい浅水湾の唯亭蟹市場も紹介することにしました。(2016年11月追記)

蘇州市の大閘蟹市場

 陽澄湖に面した大閘蟹市場の一つ、蟹王市場です。ここは、蘇州市に属しています。蟹専門の卸売店が少なくとも100軒以上は軒を連ねている大市場です。
 陽澄湖で採れた大閘蟹は、高級品は香港や上海の高級店に持って行かれてしまうのではなどと心配していましたが、とりあえず市場を見てみると、そんな心配は全く意味がないことが分かります。高級品が香港などに買い付けられてしまうことは間違いないのですが、それでもこれだけ大量の大閘蟹が水揚げされていると、さすがに産地まで行けば大閘蟹はより取り見取りで、高級品も沢山取扱いされているのです。


 この市場で大閘蟹の価格を聞いてみると、何軒か見て回った結果、小さいものだと10元(日本円160円)から大きいもので60元(日本円で960円)程度だということが分かりました。上海蟹というのは単に蒸すだけの料理ですから、味付けの良し悪しなどというものはなく、素材の良し悪しが、すなわち、味の良し悪しなのですから、この市場で素材を買う限りにおいては、最も高いものを買いたくなるわけです。
 この上海蟹(大閘蟹)が香港などの高級レストランや日本の普通のレストランに行くと、5000円とか、とんでもない価格に跳ね上がってしまうのですが、当然のことですが、産地である陽澄湖で採れたての大閘蟹を調理してもらう方が新鮮だし、美味しいのは当たり前です。
 実際に私も食べたところ、これまで10回・20回以上は上海蟹を食べていますが、今回が一番美味くて一番安かったのです。

 そこで、皆さんに、陽澄湖のレストランをご紹介したいと思います。まず、行き方です。


 蘇州駅から約23qですから、タクシーで行っても150元はかからないと思いますが、実は、行きはタクシーで行けても、帰りはタクシーがつかまる場所ではないので、公共交通機関での行き方をご紹介します。
 地下鉄とバスを乗り継いでいきます。バスについては、上の写真の唯亭虹橋という停留所で乗り換えます。ここがポイントになります。バスを乗り換えるなんて、などと考えてしまう人もいると思いますが、そんなに厄介ではありませんので、順を追って説明します。
 なお、上海から蘇州までの行き方は「上海から蘇州への行き方」のページをご覧ください。


 まず、蘇州の地下鉄一号線に乗って、星湖街駅で降ります。この駅から歩いて1・2分のところに園区行政中心西というバス停があります。そこから228か176のナンバーのバスに乗ります。そして、4つ目の唯亭虹橋で降りてください。料金は1元(冷房期間中は2元)です。
 停留所の看板をよく見てください。どちらの看板も唯亭虹橋が赤字で書いてあって、今いる場所を示しています。園区行政中心西は四つ前のバス停だということが分かります。どちらのバスも20分おきに走っていますから、そんなに待ち時間のロスはありません。


 唯亭虹橋で降りたら、同じ場所に87番のバスが来ますから、これに乗り換えるのです。87番は蘇州駅から出ているので、蘇州駅から乗る方法もありますが、バスより地下鉄の方が速いという点と、蘇州駅に隣接しているバスターミナル(汽車北駅)は広くて分かりづらいという点から、慣れない方には地下鉄との乗り換えをおすすめします。
 さて、この87番のバスでは、上の写真で唯亭虹橋の先、8つ目にある播家浜で降りるとレストラン街の湖八鮮があり、その一つ先の蟹王市場に蟹市場があります。唯亭虹橋からの乗車時間は30分はかかりません。
 目的地であるレストラン街の湖八鮮は播家浜バス停と蟹王市場バス停の間にあって、蟹王市場バス停から湖八鮮へは600m程度ですから、私のように大閘蟹市場も見たい人は、蟹王市場まで乗り、市場を見た後に湖八鮮のレストランまで歩くということになります。
 なお、このバスは28分に一本の割合でしか走っていません。また、料金は唯亭虹橋から乗る時は1元、帰りは乗った場所から終点までの距離が長いので、どこで降りようと2元になります。

上海蟹(大閘蟹)の故郷、陽澄湖

 蟹王市場でバスを降りると、目の前に陽澄湖が広がります。ここが上海蟹(大閘蟹)の故郷なのです。因みに陽澄湖は琵琶湖の5分の1くらいの面積です。


上海から蘇州への行き方



陽澄湖の蟹王市場


 蟹王市場の入口付近の風景です。
 この市場は陽澄湖に伸びている半島にあります。この半島は地元の人には美人脚という通称で呼ばれています。なぜ美人脚といわれているかというと、上の地図からもわかるように、半島の形が女性の脚に似ているからです。


 蟹王市場には、100を超える蟹の専門問屋が軒を連ねています。その数に圧倒されてしまいます。日本で食べる上海蟹も、本当に陽澄湖産であれば、こうした市場を介して輸出されます。ただ、陽澄湖産の蟹は香港などでも最高級品として知られていますので、最近は陽澄湖産であると偽って売られている蟹も多いと聞きます。


 一つのお店を覗いてみます。気の良さそうなおばさんが二人なので、冷やかし半分の旅行者も大事に扱ってくれるでしょう。小さな店ですが、両側の水槽などには大閘蟹がいっぱいです。

獲れたての上海蟹

 本日、獲れたての大閘蟹を見せてもらいました。小さい蟹だと一つ10元(日本円で150円)、大きな蟹でも50〜60元で販売されています。市場ではこんな安く買えるのに、日本で食べると大変な値段になってしまうのは、流通過程で利益を挙げ過ぎているのではないでしょうか。

この大閘蟹だと30元

 この大閘蟹の価格は、この蟹王市場のどの店に行ってもほぼ同様です。今年は陽澄湖の大閘蟹が不作だと聞いていましたが、いやいや大変な量の大閘蟹がこの日だけでも水揚げされています。


 上海蟹というのは単に蒸すだけの料理ですので、料理の良し悪しなんてありません。自宅でも美味しく蒸すことができるのです。したがって、素材の良し悪しだけが上海蟹の良し悪しを左右するわけで、その点、陽澄湖の大閘蟹は、水質が良く底浅の天然湖で、かつ湖底が砂地になっていて蟹が足を踏ん張るので、肉が発達して身が詰まるからおいしい大閘蟹が育つという定説が出来上がっています。そんな定説があるので、大閘蟹といえば陽澄湖産を求めるのが中国人の常識となっています。


 それだけに偽物も多く出回るわけで、太湖で採れたのに陽澄湖産だと偽ったり、もっと離れた中国の内陸部で採れたのに陽澄湖産として販売される大閘蟹がかなり増えてきたといわれています。日本に入ってくる陽澄湖の大閘蟹のうち、どのくらいが偽物なのか、全く見当がつきません。
 ですから、本当に陽澄湖産の大閘蟹を食べようと思ったら陽澄湖まで足を延ばすしかありません。さすがに陽澄湖のレストランなら、他の産地の大閘蟹を食べさせないだろうと思うのです。
 そこで、この蟹王市場から、大閘蟹レストランが集まる湖八鮮というエリアまで移動します。600mくらいですから、大閘蟹のシーズンであれば、もう季節は秋ですので、暑さは苦にならない距離です。



上海蟹レストランが集まる湖八鮮


 蟹王市場から湖八鮮に行く道路沿いから見る陽澄湖です。このページの冒頭にも書いたとおり、もし蟹王市場には興味がないという場合は、バスで播家浜というバス停で降りれば、100mも歩かずに湖八鮮に行くことができます。



上海蟹レストランが集まる湖八鮮

 湖八鮮の入り口です。ここには11のレストラン名が書かれていますが、このほかにも数店のレストランがあります。このうちのどのレストランが美味しいのか、とか、良心的なのか、とか、雰囲気が良いのかなどという情報は、私は持っていません。
 この湖八鮮のエリアは2011年に開発されたばかりなので、中国のぐるなびと言える大衆点評でも、ほとんど紹介されていないレストランばかりなのです。私も蘇州の友人にここを紹介されなければ、水郷蟹楼などの有名店がある漁家灯火など、他の大閘蟹レストランエリアに行っていたと思います。


 結局、私が選んだ蟹レストランは清水蟹庄というレストランです。4人部屋から20人くらいは入れる部屋まですべて個室になっているレストランです。ここ湖八鮮のレストランは建物に派手さはないものの、どこも新しいので清潔感があります。


 こういった大閘蟹レストランに入ったら、まず素材を選びます。
 事前に蟹王市場でサイズを見ていましたので、市場で買えば50~60元クラスの大閘蟹を選びました。1ぱい100元です。調理代が40元くらいという勘定になります。まあ、妥当なところでしょう。

これから食べる上海蟹

 調理する前に、レストランのおやじさんが、「大閘蟹の写真を撮るかい」と大閘蟹を持ってきてくれました。今朝まで陽澄湖で自由の身だった蟹です。可哀そうに。

上海蟹のオス・メスの見分け方。メスは裏側が横縞です。

 この日は10月21日です。大閘蟹は旧暦の9月まで、すなわち今月まではメスが美味いと言われているので、この日はメスを食べました。オスは旧暦10月が美味いと言われています。メスは卵、オスは白子が美味なのですが、白子が詰まってくるのはもう少し後なのです。
 オスとメスの見分け方は、このように蟹をひっくり返すと分かります。レストランのおやじさんも、「ほれ、メスにしたからね」と言いながら、ひっくり返します。腹の模様が横縞ならメス、縦に裂け目があるのがオスなのです。


 大閘蟹が蒸しあがってくるまで、他の料理を楽しみましょう。
 このレストランにはメニューなどありません。(あるのかもしれませんが、持ってきませんでした。)調理場の入口に農家料理の大皿料理から並んでいたので、二品選びました。どちらもピリッとして、いかにも農家料理です。唐辛子も見えますね。私の口には合います。こういう料理って、脂っこくないから日本人は好きなはずですよ。


 さらに、陽澄湖産のエビを食べながら蟹が蒸されるのを待ちます。新鮮だからか、すっきりした味で美味しいです。


 そして、ニラと豚皮の炒め物です。日本だとレバニラ炒めがあまりにも有名ですが、味付けとしてはレバニラ炒めに近いですが、レバーと皮の違いで、この料理の方がさっぱりとした味わいです。


 そして待つこと、30~40分。大閘蟹が蒸しあがってきました。おいしそうな色に蒸しあがっていますね。すぐにもしゃぶりつきたいです。

蒸し上がったばかりの上海蟹

 そんなはやる気持ちもあって、ひもを解いたら、解き方が悪くて左右不対象になってしまいました。美観を損ねてしまいました。

上海蟹は味噌が美味い

 ジャーン、甲羅を外します。身が現れてきます。美味そうですね。

美味しい大閘蟹(上海蟹)

 カニ味噌がいっぱいです。これをしゃぶるように食べたくて、この陽澄湖まではるばる来たのです。美味しいのなんのって、これはたまりません。絶品の味、陽澄湖の旬の大閘蟹です。


 メスの場合は、上の写真で正三角形になっている部分に蟹卵が入っています。これも美味ですね。カニ味噌やカニ卵を甲羅に乗せ、これらをカニの身に絡ませ食べると、やっぱり上海蟹、いや大閘蟹は美味いと唸らずにはいられません。
 正真正銘のブランド品の大閘蟹、陽澄湖の大閘蟹を食べるなら、ここ湖八鮮まで足を延ばすのも決して時間の無駄ではないと思います。
 おすすめします、湖八鮮の大閘蟹。



陽澄湖の唯亭蟹市場で大閘蟹を食べる


 湖八鮮は陽澄湖でカニを食べるという目的からするとベストの選択ですが、とにかく足の便が悪いです。もう少し良いところはないかということで探してみたら、浅水湾というエリアに大閘蟹を食べさせるレストランが集積していて、ここですと足の便は多少は良いので、上海からの日帰りでも蘇州観光のついでに気軽に立ち寄れる場所だと思います。

 
 この浅水湾の大閘蟹レストランが集積しているエリアは唯亭蟹市場と言われています。このエリアに蘇州市街から公共バスで行く場合は、写真の126号バスが通じています。但し、本数は1時間に二本程度しかありません。私は蘇州市街からタクシーで行きましたが、高速道路に乗って40分程度、料金も100元以下で到着します。上海から来る場合は高鉄を蘇州園区で降りればタクシーに乗って15分程度、50元以下で到着できます。湖八鮮と違って帰りのタクシーも流しのタクシーがつかまりますので安心です。

上海蟹で有名な陽澄湖
 
 唯亭蟹市場から見た陽澄湖です。陽澄湖に面して唯亭蟹市場が広がっているのです。レストランの数はざっと70〜80店くらいはあります。陽澄湖産の大閘蟹を食べられるという点ではどこに入っても大差はないのだと思いますが、お客さんが沢山入っている店、清潔そうな店を選ぶと良いでしょう。

陽澄湖の上海蟹
 
 このエリアの店頭には上の写真のようにカニが並べられています。採れたての陽澄湖の蟹です。上海蟹というのはまさにこの蟹のことで、原価は安いのですが、上海に持っていけば1.5倍から2倍くらいの価格になってしまいますし、香港に持っていけばまたさらにその二倍くらいの価格になってしまいがちです。蟹の原価よりも輸送費や業者の利益の方が高くなってしまいます。
 このように店頭に並んでいる蟹は持ち帰り用のものです。

唯亭蟹市場のレストラン
 
 私が選んだレストランは蟹天蟹地というレストランです。正式名称は蟹天蟹地農家菜です。自分たちが陽澄湖で育てたカニを調理してくれるレストランです。電光表示板にその旨が表示されています。大衆点評という中国語の食べログのようなサイトで、このエリア内では最上位にランクされている人気店です。

 
 店内には水槽があって、オスとメスが別々の水槽に入れられています。この水槽からすくって縛ったうえで調理することになります。オスかメスか、数はいくつかを中国語で聞かれますから、中国語が話せない方は漢字で雄と雌を書いて○個と書けば通じます。

上海のレストランの上海蟹
 
 上の写真は上海の高級レストラン唐宮の大閘蟹です。もちろん陽澄湖の大閘蟹です。重さによって値段が違っています。中国語の1両は50gです。私が陽澄湖で食べたのは118元のサイズかそれ以上のサイズのものです。こうして見ると、やっぱり陽澄湖の蟹は安いです。とは言っても大した差ではないのです。それでも何故上海のグルメな人たちがわざわざ蘇州まで出かけて大閘蟹を食べるかというと、間違いなく新鮮だからということと陽澄湖の雰囲気が良いからなのでしょう。



陽澄湖で農家菜らしい素朴な料理を楽しむ

 
 陽澄湖ですから上海蟹だけ食べれば良いのですが、ついでにいくつか料理を注文します。こういう際もできるだけ陽澄湖らしい素材を使った料理を選んだ方が良いでしょう。上の写真は陽澄湖で採れた河海老を醤油味で調理したものです。写真付きのメニューもあるので注文には困らないと思います。

 
 小さい蝦ですから蝦がとても美味しいとまでは言いませんが、いかにも新鮮なエビでさっと茹で上げたエビを醤油で味付けした素朴な家庭料理です。味付けに少し唐辛子も使っています。大閘蟹が蒸し上がってくるまでのつまみです。

 
 そして、白魚の玉子焼きです。もちろん陽澄湖の白魚を利用しています。これまた素朴な家庭料理で、これはこれで十分に美味しいです。

 
 上の料理はメニューになかったのですが、野菜料理も欲しいと言ったら分かりましたと言って作ってくれたものです。
 メニューにはその他にも肉料理やらカニ料理やらいろいろありましたが、この日も一人で来たものですから比較的素朴なものを注文しました。肉料理については、陽澄湖に来てまで食べるものではないでしょう。陽澄湖の素材を使った家庭料理をぜひ楽しんでください。

陽澄湖の大閘蟹(上海蟹)
 
 30分ほどしていよいよ大閘蟹が出てきました。美味しそうな色に蒸し上がっています。自分でひもを解いて甲羅を外します。

大閘蟹(上海蟹)のオス
 
 この日は11月6日でした。上の方でも書いたように、大閘蟹は旧暦の9月まではメスが美味しくて、旧暦10月以降はオスが美味しくなると言われています。オスは白子が美味なのですが、白子が詰まってくるのは旧暦10月以降なのです。このレストランのおかみさんに聞くと、その通りだけどこの時期もメスも美味しいですよという話でした。
 オスとメスの見分け方は、上の写真のように蟹をひっくり返すと分かります。縦に裂け目があるのがオスです。

  
 甲羅を外したところです。大閘蟹(上海蟹)の美味しさはカニ味噌にあります。あまり上品な食べ方ではありませんが、とろりとしたカニ味噌をすすって食べるのが大好きです。

 
 甲羅の方に味噌がたくさんついてしまったので、甲羅のカニ味噌をちょっとアップしてみましょう。すぐにもしゃぶりつきたい気持ちを押さえて撮影したものです。

 
 上海蟹の食べ方には作法はありませんが、結構食べづらいものですから、私は最初に足を全部外して上の写真の状態にして、上の方にある白いビラビラ(これは食べられませんから外してください)を外します。それから蟹の身を左右に半分に折ります。そうすると蟹が大変食べやすくなり、カニ味噌もすすりやすくなるのです。


 この日は3時半ごろにレストランに到着して、食べ終わったらちょうど太陽が沈む時間でした。たまたま天気も良くて美しい陽澄湖を見ることができました。美味しい旬の大閘蟹を食べてお腹も大満足でした。

 


松鶴楼の店内(ホリデイインジャスミン)

 初めて蘇州に行く人にとって陽澄湖まで行くのは難易度が結構高いです。では、上海で我慢すべきかというと、そうではなくて蘇州まで行って昼間は観光して、夜に大閘蟹(上海蟹)を食べるという手もあります。蘇州までなら新幹線で30分くらいですし、行き方も難しくありません。
 蘇州市内で食べるなら、おすすめのレストランは蘇州随一の老舗である松鶴楼です。松鶴楼は市内にいくつも店舗がありますから、便利なところを選べば良いのですが、おすすめは本店か、上の写真の石路店(ホリデイイン・ジャスミンの中にあります)です。一人で行くならホテルの中にある石路店が入りやすいのでおすすめです。
 蘇州には観光する場所はたくさんあります。蘇州観光についてはこちらのページを参照してください。

本場の上海蟹(大閘蟹)<蘇州・松鶴楼>
 
 上の写真は松鶴楼石路店で食べた上海蟹です。大きさは選べなくて出てきた大閘蟹を見ると、いつも陽澄湖で食べる大閘蟹より一回り小ぶりかなと思いますが、95元(約1,500円)でした。カニみそや卵もたっぷり入っています。カニには陽澄湖産というラベルが付いていて、このカニの質から考えても間違いなく陽澄湖産でしょう。
 蘇州市内で食べても陽澄湖産と偽って販売されている上海蟹はたくさんあります。蘇州で最も信頼のおける老舗レストランである松鶴楼で食べれば、偽物をつかむリスクはないと考えて良いでしょう。
 陽澄湖まで行く時間がないという方には、松鶴楼をおすすめします。



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