マカオの世界遺産、媽閣廟|アジア写真帳(香港)

マカオの媽閣廟


マカオの世界遺産、媽閣廟


 マカオの世界遺産というとポルトガル統治下の時代のものが多いのですが、純粋な中国文化でありながら世界遺産に登録されているのも、数は少ないですがあります。このページで紹介する媽閣廟がその一つです。媽閣廟が建てられたのは1488年ですから、ポルトガル人が初めて広東に来たとされる1517年やポルトガル人がマカオの永久居留権を獲得した1557年よりも前になります。
 そもそも中国語名の澳門(aomen)をポルトガル語でMacauと呼び始めたのは、この媽閣廟の媽閣の広東語(magok)から来ていると言われています。カタカナで書けば「マーゴッ」と聞こえるのです。これがポルトガル語でMacauになり、カタカナでは「マカオ」になったのです。


 媽閣廟は海の守り神と言われる「媽祖」が祀られている寺院で、マカオだけではなく中国沿岸部にはどこにでもある寺院です。特に福建省では、華僑が多いことからも分かるように航海をする人が多く、福建省出身者が住み着いたエリアに媽閣廟は多いと思います。

 
 マカオの媽閣廟は山を背にして建っていますが、ポルトガル人が初めてマカオに来た時には海に面していたと言われています。つまり、ポルトガル人が未知の場所であるマカオに初めて上陸した地点が媽閣廟の近くであり、地元の人が話す媽閣廟の地名をそのままマカオ(澳門、aomen)の地名としてしまったのです。


 媽閣廟はマカオの三大禅寺の一つで、正門の先に4つの主たるお堂があります。上の写真は媽祖殿と言われる建物です。媽閣廟は三大禅寺と言われながらも、一つの寺院の敷地の中に儒教、道教や仏教など異なる神を祀っていますが、こうした寺院は、中国ではよく見られます。
 また、山の上の方には大きな石がごろごろしていて、中でも古代の洋船のように見える巨石が安全な航海を願うマカオの人々に親しまれてきたそうです。巨石を含めて様々な神様に航海の安全を願う、そんな気持ちがあふれているのが海の街マカオの媽閣廟なのです。

 
 上の写真の円洞門の先には、大きな渦巻き型線香が焚かれ、煙がもうもうと立ち上っています。いかにも中国の寺院らしくていいですね。ここが大殿と言われている本堂に当たる場所だと思います。こちらに入ってみましょう。


 いかにも中国的な寺院風景です。若い女性が熱心に祈りを続けています。祈りの邪魔にならないように注意しながら見学を続けます。 彼女が祈り・願いは何に向けられているのでしょうか。今や媽閣廟は航海の安全を祈願するだけではなく、幸せ、愛情、健康等々様々な願いを聞いてもらえる寺院だということですので、とても推し量れるものではありません。でも、先ほどから三分間以上も祈りを続けている姿を見ると、何か切実なお願いなのかもしれません。



媽閣廟の山を登る


 媽閣廟は山を背にして建てられている寺院であることは冒頭で紹介しました。主要な建物のいくつかもそうした山の中に建てられています。
 上の写真は弘仁殿と言われる建物です。


 上の写真のような山道があり、大きな石が無数に転がっています。そうした山道をさらに上へ上へと登っていきます。

 
 そして、観音閣に着きました。山の中とは言ってもそんなに高い山ではありませんし、門から5分くらい歩けば観音閣に着きます。ここにも沢山の方が祈りを捧げにに来ます。

 
 そして、山道の上の突き当りは、この「太乙」と書かれた巨石です。「太乙」とは、中国の古代思想で,天地・万物の出現・成立の根元となる「気」のことを言います。また、道教では天を司る神の名を指します。マカオをはじめとした中国の人たちは、ここ媽閣廟の山を登り、「太乙」の巨石から「気」をいただくのでしょう。「気」というのは言い換えれば、生命力でありエネルギーみたいなものです。明日への活力をこの「太乙」の石から分けてもらうのです。私も「気」をいただいた結果なのか、このマカオ観光以降、至って元気です。



セナド広場から世界遺産を観光しながら歩いて媽閣廟へ


 媽閣廟を観光するときは、媽閣廟がマカオの他の世界遺産のある場所から離れているからということで、バスやタクシーで行くことが多いようです。でも、私がおすすめするのはセナド広場からマカオの世界遺産を線で結んで、マカオの街並みも楽しみながら媽閣廟までぶらぶら歩いて行ってみるというルートです。
 上の写真のセナド広場から観光時間も入れて、媽閣廟まで3時間くらいのルートです。


  徒歩ルートは次の通りです。上の写真は聖オーガスティン広場(崗頂前地)です。
 セナド広場(議事亭前地)
聖オーガスティン広場(崗頂前地)ロバート・ホー・トン図書館(何東図書館大楼)、聖オーガスティン教会(聖奧斯定教堂)、ドン・ペドロ5世劇場(崗頂劇院)
聖ローレンス教会(聖老楞佐堂)
ペンニャ教会(主教山小堂)
⇒媽閣廟

 聖ローレンス教会(聖老楞佐堂)からはペンニャ教会を経由して媽閣廟へ行く道は、ペンニャ教会が世界遺産ではないので、道標もそれほど整備されていません。「主教山小堂」というペンニャ教会の中国語名をよく覚えておいて、たまに見かける道標を頼りに歩いていきましょう。こんな時に、下で紹介している「歩く香港・マカオKindle版」があると便利です。

マカオの聖ローレンス教会(聖老楞佐堂)内部

 聖ローレンス教会(聖老楞佐堂)はマカオで最も美しいと言われている教会で、バラの聖母も有名です。この聖ローレンス教会までは道標もよく整備されています。

 マカオのペンニャ教会(主教山小堂)

 上の写真のペンニャ教会(主教山小堂)は世界遺産ではないものの、写真の通り見事な尖塔をもつ美しい教会で、また山頂に建つ教会ですからタイパ島、マカオ市街や海など素晴らしい眺めを満喫できます。

 ペンニャ教会から媽閣廟までは緩やかな坂道を下るルートで、マカオでも有数の高級邸宅街を抜けていくルートは、なかなか気持の良いものです。媽閣廟への道標は要所にありますから、逆ルートよりは道に迷わないと思います。
 媽閣廟の観光を終えたら、媽閣廟前地のバス停から帰りましょう。ここのバス停には沢山バスルートがあって、始発のバスも数多くあります。バスでマカオの様々な場所に戻ることができます。

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