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広州蓮香楼で広東家庭料理


 広州蓮香楼で広東家庭料理


 蓮香楼といえば、西関地区(オールド広州)にある点心で有名な老舗店です。蓮香楼がある上下九路は広州最大の繁華街の一つで、蓮香楼はその南西の端に位置しています。沙面からも近くです。写真上は上下九路の中心ともいえる上下九広場の夜の様子です。この上下九広場の周りは夜になっても人の波は衰えません。街灯は大してないのですが、駐大県のスクリーンやら超大型の広告の灯りでもって、ひときわ賑やかな雰囲気を醸し出しています。
 上下九広場から上下九路を南西の方へ下っていくと、蓮香楼や広州酒家などがある西関地区(オールド広州)へと入ります。

西

 西関地区にある平安大戯院で、ここも上下九路ですが、道路名としては第十甫路となっています。蓮香楼はこの平安大戯院のすぐ近くですから、ここまで来れば蓮香楼の看板が見えるはずです。 なお、広州随一の名店広州酒家や飲茶で有名な陶陶居も第十甫路にあり、蓮香楼から歩いて1分も離れていません。
 このあたりの建物は「騎楼」といって、2階部分が通りに跨るように張り出し、1階部分はアーケードとなり通行人は夏の強い日差しや急な雨を避けることができるようになっています。西洋のコリドール(回廊)建築と広州伝統の建築様式が結合したものだそうです。


 因みに、昼間の上下九路の様子はこんな感じです。何かのイベントが終わってみんなが一斉にスタジアムから出てきたようにギッシリと人が歩いてきますが、別に何があったわけではなく、ただ単に人の数のわりに道路が狭いというだけです。まあ、すごい人の波です。




 上下九路の紹介はこれくらいにして、蓮香楼の話に入りましょう。
 蓮香楼は広州でも私のお気に入りの点心の店です。朝や昼の飲茶で出される点心の質の高さは、香港の高級店と同レベルではないかと思います。ということで、朝や昼は蓮香楼によく来ているのですが、夕食をとったことがありませんでした。今日は蓮香楼の夕食に挑戦です。


 チャーシューの煮込みです。料理名を正確に覚えていませんが、老媽蓮香叉焼でしたでしょうか。とにかく、店のおすすめになっていましたので、注文してみました。見た目に、上海料理の紅焼肉のようにドーンと出てきました。どんぶり一つにまるまる肉が入っているのではなく、下の方にはジャガイモが入っていますので、ご心配なく。。


 私の好きなばら肉をしょうゆ味よく煮込んでいます。肉汁が出てくる様子が写真からも見て取れると思います。一緒に食べに来た中国の友人もこれは旨いと舌鼓を打っています。私も満足です。見た目ほどには脂っこいわけではなく、味付けが私には程よく感じられました。


 次は、アサリとネギ入り卵焼きです。この料理は塩加減が日本人向きですね。アサリは大量に入っていて、おいしいです。脂っこい料理が続くと中華料理は嫌になってしまいますが、家庭料理にはこのようにさっぱりした味加減のものが少なくないです。同行者の中国人も箸が進みます。中華料理の豪華さや派手さはないものの、家庭の味がして食べやすいから合格です。

 続けて家庭料理で、貝柱と野菜入り春雨土鍋蒸しです。貝柱と野菜を春雨とともに蒸しています。ニンジンやネギに混じってチャーシューも少しだけ入っていて春雨にもよく味が染み込んでいます。何と言っても貝柱が入っていますので、この貝柱の素朴な味が春雨によく染み込んでいて味に広がりを感じさせます。

 
 この料理は当然ながらよくかき混ぜてから食べます。少しかき混ぜたところで撮った写真ですと、中の素材もよく分かるかと思います。
 今日は二人ですからあまり料理の数を頼めません。ヘルシーにこの春雨を主食として食べました。。




 実は今日は私を含めて二人ともヘルシーな夕食を求めていたこともあって、またまた野菜料理です。娃娃菜のスープ煮です。白菜を中華スープで軽く煮込んだだけの簡単な料理ですが、私のお気に入りです。美味しい中華料理レストランならスープの出来も良いですからこうした簡単な料理も美味しくいただけるのです。特に、肉料理を食べる一方で、あっさり味のこの娃娃菜は組み合わせとしては最高でした。


 そして、今度は蝦と果物の筒型サクサク揚げです。通常、点心は朝・昼の点心の時間にしか注文できませんが、この点心は朝・昼の点心の時間だけでなく、夕食の時間も注文できます。私の好きな点心の一つなので喜んで注文したものの、旨いんですけど、腹が一杯になってきたせいもあるし、この料理の分だけちょっと多かったかななんて思います。まあ、果物も入っているので、食後のデザート感覚で食べきってしまいました。
 結局、二人で5品を完食してしまいました。中国人の友人も蓮香楼は初めてということでしたが、流石においしいと喜んでくれました。蓮香楼は点心の店という評価は、変えないといけませんね。料理全般にわたって、レベルが高いと言ってよいと思います。特段の派手さはないものの、安心して美味しい広東料理に出会える店だというのが、私の評価です。


 上下九路は南西の方になると第十甫路という名前に変わります。その第十甫路にある蓮香楼の建物は、昔ながらの広州の街並みの中に調和して建てられています。大きな看板が目印です。この周辺には広州随一の名店広州酒家や飲茶で有名な陶陶居などもあり、どこで食べようか本当に迷ってしまいます。蓮香楼も私のおすすめ店、売店では美味しい月餅なども売っていますから、ちょっとのぞいてみてください。



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