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上海で蘇州麺を食べる-アジアグルメ図鑑(上海):

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  老舗の徳興麺館

 

 中国で食べるラーメンは、担担麺で使われる細麺や香港でよく食べる伊麺、そして刀削麺など一部を除くと、一般的にはどちらかと言うと日本のうどん系のものが多くて、 もう一つ趣味に合いません。ところが、蘇州麺だけは麺に腰があって日本のラーメンに通じる味です。
 上海で食べたラーメンもその例外ではなく、やはり上海でもラーメンを食べるなら蘇州麺の専門店を選ぶべきだろうということで、探した店が人民広場や南京東路に近い広東路に本店のある徳興麺館です。上の写真にあるように、1878年の光緒年間に創業した老舗の蘇州麺専門店です。

 

 この日注文したのは燜蹄二鮮麺というこの店で一番人気のある麺です。メニューを見ながら注文した時に思い描いたのは、蘇州にある蘇州麺専門店、同得興で食べた燜肉麺です。同得興の燜肉麺は美味しい麺の上にとろとろに煮込まれた肉が乗ったラーメンで、スープも脂っこくなく食べやすく美味しかったのです。
 まず、燜蹄をかじってみます。燜蹄というのは蹄をとろとろに煮込んだもので、これは結構美味しくてさすがの味です。燜蹄の右に見えるのは魚を強火で焼いたもので、これはこんなものでしょう。

 
 

 麺が見えづらいので、上に出してみました。ちょっと太いですね。食べてみると、うどんのような麺で腰がありません。私がそれまで持っていた蘇州麺のイメージを覆すかのような麺の食感です。スープも脂っこくてギトギトです。
 あまり美味しくないです。 

 

 この徳興麺館では小籠包も人気があるようなので、私も食べてみました。この日は3時ごろだったのですが、随分と前に作られた小籠包が、皮を厚くして出てきました。無錫風の小籠包を考えていた私としては 、イメージが大きく外れました。小籠包はできたて、作り立てでないと美味しくないですね。
 この徳興麺館、1878年の光緒年間の創業という看板が泣いてしまいそうな味です。いやいや、私の口に合わないだけなのかも知れませんが。
 


 蘇州麺チェーンの滄浪亭 

 

 上海で有名なラーメン屋チェーンの一つに、滄浪亭があります。地元では有名な蘇州麺を食べさせてくれる店です。この店ではこれまでも何回か食べているのですが、徳興麺館よりは本場の味に近いです。
 滄浪亭は上海市内のあちこちに店がありますので、小腹が空いたときなどに、ちょっと一杯ラーメンを食べるといった具合に利用すると良いと思います。


 蘇州麺というのは、中国では人気のあるラーメンの一種で、細麺でシコシコしたコシのある麺です。スープは一般的にはあっさりしたものが多いようです。麺と具が別々に出てきますので、こんな風に麺とスープだけの写真が撮れるわけです。


 今日注文したのは、エビ入りラーメン(蝦仁麺)。ムキエビを炒めたものをラーメンに乗せて食べます。上海で有名な料理に、清炒蝦仁(ムキエビの塩味炒め)というのがありますが、まさにこの清炒蝦仁のエビをラーメンの具として食べるという高級ラーメンです。
 ラーメンの具は写真のように、ラーメンとは別の皿に盛り付けられて出されます。


 このように、自分でムキエビをラーメンに乗せれば、エビ入りラーメン(蝦仁麺)の出来上がり。チャーシュー麺とかを食べるより、いかにも上海らしい組み合わせのラーメンを食べると嬉しくなりますね。しかも、麺は蘇州麺。ラーメンのスープにエビの香りが広がりスープも独特の味になります。まあまあ旨いです。おやつ代わりの食事としては、満足です。
 でも、本場の蘇州麺はもっと旨いですよ。美味しい蘇州麺を食べたいと思ったら、やっぱり蘇州まで行かないとダメかもしれません。

 


 蘇州で食べた蘇州麺

 
 
 蘇州麺の本場、蘇州は上海から新幹線で約30分の近郊にあります。蘇州で食べた美味しい蘇州麺を紹介します。蘇州麺には老舗の御三家があります。白湯焖肉麺で有名な同得興観前街の朱鴻興麺館東呉麺館です。
 まず、さきほども紹介した蘇州麺の名門、同得興の白燜肉麺です。同得興のスープには白と赤がありますけど、私はたいていの場合白スープを選びます。同得興の白スープは旨いですね。あっさり系ですから朝から食べられます。スープが旨い!! 麺はご覧の通り細麺で、しこしこしています。

 
 
 続いて、蘇州麺のもう一つの名店、朱鴻興麺館です。蘇州の蘇州麺専門店では、麺と具が別々に出てきます。上の写真ですと、麺が良く見えますけど、ここも細麺です。麺の盛り付け方も縦横にきれいですね。ここの麺もしこしこして美味しいのです。

 
 
 朱鴻興麺館でこの日に食べたのは蟹粉ラーメンです。お皿にいっぱいの蟹粉を麺の上に乗せて食べると、もう、北海道の蟹ラーメンなど食べられなくなってしまうくらい、蟹の風味豊かなぜいたくなラーメンになります。
 詳しくはリンク先をご覧ください。

 
 
 そして、最後に、蘇州市内や郊外に多数の店舗を有するラーメン屋チェーンである東呉麺館です。上の写真は燜肉麺青菜乗せです。この東呉麺館でさえ、滄浪亭より数倍美味しい蘇州麺を食べさせてくれます。
 蘇州麺に興味があれば、ぜひ蘇州まで足を伸ばしてみましょう。

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