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アジアグルメ図鑑(上海・中国江南):杏花楼で朝の飲茶


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 2013年2月の記録


 上海でおいしい点心で飲茶を楽しみたいというのであれば、いくつかお勧めの店はあります。南京東路であれば老舗の新雅粤菜館あたりが良いでしょう。また、フランス租界の洋館で優雅に飲茶をしたいのであれば丁香花園の申粤軒がおすすめです。また、虹橋地区なら、香港が本店の満福楼(DYNASTY RESTAURANT)あたりがおすすめです。
 でも、もう一つ忘れてはならないレストランがあります。それが福州路に面した杏花楼です。杏花楼は、上海を代表する広東料理の老舗レストランです。創業は清代の1851年ですから、上海の老舗中の老舗と言えるでしょう。


 杏花楼の飲茶は、朝は7時半から始まります。開店に時間に合わせて来ましたので、まだお客さんは殆ど入っていません。広州酒家など広州の老舗レストランでは、朝の飲茶開始時刻にもなるとお客さんがどっと押し寄せますが、ここ上海ではそうした飲茶習慣は強くないので、朝に飲茶ができるレストランも少ないですし、それほど混雑もしていません。
 杏花楼の朝の飲茶は、二階で行われています。なお、一階には売店があって、朝開店とともに月餅なども買うことができます。


 中国のレストランで席に着くと、まず、飲み物を聞かれます。飲茶の時は迷わず普洱茶(プーアー茶)を注文します。何故なら、点心を食べる際に最も相性が良いお茶が普洱茶だからです。相性というのは、点心と普洱茶の味が合うということもありますが、それ以上に点心を食べた際の脂肪分を分解する機能が普洱茶は強いので、点心をお腹一杯に食べてもカロリーの吸収を一定程度防げるということにあります。
 老舗の高級店だけあってお茶のセットもお洒落です。テーブルの上でお湯を沸かし、茶葉は小さな急須に入っています。


 テーブルセットは上の写真の通りです。すっきりした清潔感あるデザインの食器です。点心はオーダーシートに印をつけて注文しました。さあ、どんな点心が食べられるか楽しみです。

 



 エビの卵を乗せた焼売です。なかなかきれいな点です。点心の見た目の美しさというのも、点心を評価する上での一つのポイントです。


 食べてみると、焼売の中はひき肉ではなく、お肉の塊です。これが美味しいのです。適度に歯ごたえがあり、噛めば噛むほどしみ込んでいる味が楽しめる美味しい点心です。杏花楼、さすがに素晴らしいレストランです。


 次に出てきたのは、ウサギを形どったエビ餃子です。豆苗蝦粒玉兎餃と名付けられている通り、餃子の皮の中にはエビと豆苗が入っています。こういう何かを形どった点心を造形点心と呼びますが、広州の泮渓酒家が有名です。広州の泮渓酒家でもウサギを形どったエビ餃子がありますが、それは豆苗ではなく香菜を使っていました。


 食べてしまうのがもったいないような点心ですね。透き通った皮を通して蝦と豆苗の色が透けて見えます。食べてみると、エビはプリプリで美味しいですし、豆苗との味の組み合わせも素晴らしいものがあります。
 可愛い、きれい、そして美味しい、素晴らしい点心です。さすがに老舗の杏花楼です。


 次は春巻の皮にニラを挟んだ中国式の薄いお好み焼きです。いわゆる家庭料理として食されている料理です。これがパリパリした食感で、なかなかおいしいのです。


 そして、ユバ巻です。私はユバ巻というのが大好物なので、ついつい注文してしまうのですが、大体どこの店でもあまりはずれはありません。この杏花楼のユバ巻も見た目ほど脂っこくなくて食べやすいです。少し濃いめの味付けですが、私の口には合います。このユバ巻は大きさが不揃いで見た目は悪いのですが、味は完全に合格です。
 いやあ、全部美味しかった。


 全部美味しかったので、引き続き、デザートに入ります。
 杏花楼の人におすすめのデザートを聞いてみると、雪媚娘をすすめられました。冷やしたデザートだということです。そのおすすめに従って、注文したところ、白い饅頭が三つ出てきました。

 
 
 食べてみると、これが美味しい。フルーツの香りがするクリームが中に入っていて、アイスクリームではないのですが、よく冷えたデザートになっています。口の中の脂やおそらくは胃腸の中の脂もすっきりするような味わいです。これまた感激です。

 実は杏花楼は初めて来ました。南京東路にある新雅粤菜館と同じグループですから、同じような点心を出すと思っていたので、あえて来なかったのです。実際に食べてみると、随分とメニューが異なります。でも、両方ともかなりレベルの高い味の点心が食べられることが確認できました。今度、家族で上海旅行に来たときは、ここ杏花楼で朝食をとろうと思います。



 2013年10月の記録

 
 
 前回、初めて杏花楼に来と時の点心の美味しさや雰囲気の良さが忘れられず、またまた朝食を食べに杏花楼に来てしまいました。今回は出張で来たのでホテルに朝食もセットされているのですが、そんなものは捨て置き、街へ出て上海ならではの朝食を食べるのが私の流儀です。
 例によって、普洱茶を注文したうえで、点心をオーダーシートで注文します。
 まず、一品目は蝦餃です。前回来たときは上に載せている通り、ウサギを形どった可愛らしい蝦餃でしたが、今回は普通の蝦餃です。蝦餃は点心の定番中の定番ですから、評価のポイントははっきりしています。第一にエビの新鮮さ、いわゆるプリプリ感です。第二に皮の薄さと透明感です。そして第三に皮の美味しさです。ここ杏花楼の蝦餃はそのすべてを満たすハイレベルな蝦餃でした。やっぱり美味しい。

 
 
 虫草花焼売です。虫草花は、チベットなど3000メートル級の高山地帯で虫に寄生する植物で、健肺、強壮、抗がん効果などがあるとされている薬草で、シウマイの上に載っているものが、その虫草花です。
 味としては、まさに焼売そのもので、日本の焼売とは違って一つひとつが大きいので、中に入っている肉も美味しく蒸しあがっています。

 
 
 大根のXO醤炒めです。これは、香港の広東料理レストランでよく食べたのですが、日本のレストランではあまり目にすることがありません。この味付けは日本人向きだと私は思っているのですけれども、なぜ日本にはないのでしょうか。
 ここ杏花楼は広東料理レストランだけあって、この手の料理はお手の物で、大変おいしくいただきました。次回もこの料理は必ず注文したいですね。



 
 
 そして、流沙包です。流沙包は液状のクリームを包んだ饅頭で、肉まんやあんまんの親戚です。すなわち、デザートではなくお腹一杯にするための点心です。

 
 
 ここ杏花楼の流沙包は、上の写真の通りカスタードクリームが中に入っていました。カスタードクリームがアツアツになっていて、こうやって割ってから食べないと、口の中を火傷してしまいそうです。
 美味しいですね。でも、さすがに一人でこの流沙包を三つとも食べると、もう完全にお腹いっぱいです。やはり飲茶は一人よりも二人、二人よりも三人で来るべきですね。


 今度は、別の日に食べたチャーシュー饅頭。ふっくらとした饅頭が美味しいですね。日本で食べるかなり美味しい類の肉まんのふっくら感を思い出していただき、そのなかに甘いたれで味付けされたチャーシューがつつまれているという感じで、満足感の高いチャーシュー饅頭です。ここ杏花楼のチャーシュー饅頭は地元上海の人たちの評価も高いのですが、日本人の舌にも合う味ですね。


 デザートはカスタードパイです。小ぶりなカスタードパイですが、パイのサクサク感とクリームのトローリ感がたまりません。飲茶のデザートとして私は、一時期は専らマンゴープリンとか西米露とかを注文していたのですが、最近ではカスタードパイとかドリアンパイといったケーキものを食べるのが増えてきたような気がします。中国の友人たちと行くとそうした点心を注文することが多くて、美味しい店でのケーキものは確かにかなり美味しいということに、今さらながら気づかされたことにあります。杏花楼もそうした美味しい点心の店を代表するレストランなのです。


 写真ではクリームのトローリ感がもう一つ伝わってきませんが、カスタードパイを口に運んだ時のとろける味は、至福な時間を与えてくれます。おすすめです。



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