マカオのセナド広場、仁慈堂と民政総署|アジア写真帳(香港)

マカオの聖ポール天主堂跡とモンテの砦


マカオの聖ポール天主堂跡へ

マカオの聖ポール天主堂跡

 マカオの「マカオ歴史的市街地区」は2005年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。この「マカオ歴史的市街地区」には22の歴史的・宗教的建築物と8つの広場が含まれていることから、マカオには30の世界文化遺産があると称されるようになっています。
 こうしたマカオの世界文化遺産の中でも最も有名なのが聖ポール天主堂跡(大三巴牌坊)でしょう。このページでは、聖ポール天主堂跡(大三巴牌坊)、イエズス会記念広場(耶蘇會紀念廣場)とモンテの砦(大炮台)を紹介していきます。いずれもユネスコの世界文化遺産に登録されています。


 聖ポール天主堂跡(大三巴牌坊)、イエズス会記念広場(耶蘇會紀念廣場)とモンテの砦(大炮台)へは、セナド広場(議事亭前地)から歩いて5分から20分程度です。何故こんなに時間の差があるかというと、上の写真のように観光客が殆どいない時には5分で歩けますが、土日にもなると大晦日の初詣のような人通りになり殆ど前に進めなくなってしまうからです。
 セナド広場(議事亭前地)から聖ポール天主堂跡(大三巴牌坊)へ向かう途中には、仁慈堂ビル(仁慈堂大楼)、聖ドミニコ広場(板樟堂前地)、聖ドミニコ教会(板樟堂、玫瑰堂)があり、このルートのそばには盧家大屋、カテドラル(大堂)やカテドラル広場(大堂前地)などもあり、まさに世界遺産が集中しているエリアなのです。それだけに観光客が殺到するエリアなのです。


 上の写真の通り、聖ポール天主堂跡(大三巴牌坊)に向かう大三巴街という道は、土日ともなると大変な混雑になります。一つ上の殺風景な道も同じ大三巴街です。
 この通りを歩いている人の殆どは中華系の人で、その中でも大陸からの観光客がほとんどを占めています。マカオは2005年に中国人の自由旅行を認めていますが、香港や台湾はまだ認めていません。(申請と承認が必要になります。)そうしたことから、大陸の人たちから見てマカオは行きやすい観光地であり、人気が高いのです。


 大三巴街には中国版のビーフじゃキーの店が多く、どの店も試食をさせてくれます。その試食での味比べをしながら歩く中国人観光客が多いため、この狭い通りを歩く人のスピードは大変遅いのです。写真のお嬢さんも試食中です。試食してすぐに購入すればまだ良いのですが、一つの店で3~4品試食して、その隣の店でも3~4品試食、その次の店でも‥‥という具合の人もいたりしますし、それが10人くらいのグループで行動していたりすると、歩みが止まってしまうのです。

マカオには中国人観光客がいっぱい
 
 まあ、なんとか大三巴街を抜けて振り返れば、人の洪水です。茶色い縦じまのビルの右側が大三巴街です。
 ところで、こうして聖ポール天主堂跡(大三巴牌坊)への道をご案内しているだけでも感じるのですが、マカオを観光する際には地名を日本語のカタカナで覚えていても役に立ちません。むしろ邪魔な知識のようにも思えます。読み方は日本語読みで十分なので、地名を漢字で覚えると方向を示す標識を見たときに自分の行きたい場所に行くことができます。英語表示のある標識もありますが、一般的には中国語とポルトガル語で書いてあることが多いので、英語で覚えてもあまり役に立ちません。
 このページで紹介する聖ポール天主堂跡(大三巴牌坊)、イエズス会記念広場(耶蘇會紀念廣場)とモンテの砦(大炮台)は、いずれも日本語からでは発想が辿りつかない中国語名になっています。

マカオの聖ポール天主堂跡

 そして、正面には聖ポール天主堂跡(大三巴牌坊)がそびえたちます。ここだけは流石に階段が広いので圧迫感がありません。でも写真を撮っていても世界遺産を撮っているのか、中国人を撮っているのか分からなくなりそうです。
 正直申し上げて、土日に行くのなら早朝を狙うべきです。上で紹介した殺風景な写真とその下の人の波を写した写真を見比べれば、その先にある聖ポール天主堂跡(大三巴牌坊)の混み方の差は歴然なのです。静かに遺跡の情緒を楽しみたいなら、早朝の8時くらいまでに訪問すべきでしょう。



マカオの聖ポール天主堂跡(大三巴牌坊)


 マカオの聖ポール天主堂跡です。1582年から1602年にイエズス会は東アジアでのキリスト教の普及の基地として、ここマカオに当時のアジアとしては最大の教会がイエズス会によって建設されたのが始まりですが、1835年の火災により焼失し、現在はその前面の彫刻だけが残っています。
 聖ポールという名前は英語をもとに和訳したもので、ご存じのように聖パウロがキリスト教的には正しい名称です。ここマカオの地名の和訳は、英語をもとに和訳した地名があったり、ポルトガル語をもとに和訳した地名があったり、中国語そのものを使用している地名があったりしていて、滅茶苦茶ですね。最初にマカオを日本に紹介した人たちがいい加減だったからだと思います。

マカオの聖ポール天主堂跡

 この聖ポール天主堂跡の前面彫刻は私のような異教徒にも分かりやすく配置されているので、上の写真で簡単に説明しましょう。
 十字架のあるすぐ下の一段目は精霊の階層と呼ばれ、鳩と太陽と月が描かれています。キリスト教の世界では鳩は精霊の象徴です。キリスト教会が出イエスが洗礼を受ける場面ではイエスの頭上に鳩が描かれています。鳩が平和の象徴とされるのもこうしたキリスト教の影響があるのかもしれません。

 
 その下二段目は、イエスの階層です。イエス・キリストが描かれている階層です。中央がイエス・キリストの像で、両側に受難の象徴である茨の冠や三本の釘などが彫りこまれています。

 
 その下三段目は、聖母マリアの階層です。中央にマリア像、その周りを天使たちが取り囲み、左には聖母の乗る船が彫られています。

 
 また、聖母マリア像の右側には、龍を踏みつけるマリアが彫られていますが、これはもともとはギリシャ神話に出てくる「ヒドラ」を踏みつける聖母なのですが、東アジアへのキリスト教普及を図ろうとしていたイエズス会は、仏教徒にもわかりやすいように「龍」を踏みつける聖母としてこの像を紹介したとされています。

マカオの聖ポール天主堂跡

 その下四段目は、イエズス会の四聖人の階層で、四人の聖人の像があります。中央右の像、すなわち上の写真で見える像が、日本にキリスト教を伝えたフランシスコ・ザビエルの像です。四聖人の右から二人目ということになります。


 もともとは建物の前面の壁だったわけですから、上の写真にある通り、裏でしっかり補強していますから倒れることはありません。近くに行っても安全です。

マカオの聖ポール天主堂跡と中国・ポルトガル友好記念碑

 朝7時ごろの聖ポール天主堂跡を、下の広場から撮影しています。この広場がイエズス会記念広場(耶蘇會紀念廣場)で、世界遺産に登録されています。下の広場から天主堂跡の前に広がる階段までが含まれています。
 手前の男女の像は中国・ポルトガル友好記念碑です。

中国・ポルトガル友好記念碑と聖ポール天主堂跡

 上の写真は世界遺産であるイエズス会記念広場(耶蘇會紀念廣場)から聖ポール天主堂跡を見上げたところです。あと1時間もしないうちに、この広場は中国人観光客で覆い尽くされてしまいます。この朝の時間であれば世界遺産らしい情緒を味わえます。



 中国・ポルトガル友好記念碑

イエズス会記念広場にある中国・ポルトガル友好記念碑

 ここで、イエズス会記念広場(耶蘇會紀念廣場)にある中国・ポルトガル友好記念碑について紹介しておきます。この記念碑は、1999年にマカオがポルトガルから返還されたことを記念して設置されたものです。

マカオの中国・ポルトガル友好記念碑
 
 中国の女性がポルトガルの男性に蓮の花をプレゼントしています。蓮の花は市の花として認定されていて、マカオ特別行政区の区旗や区章にも描かれているものです。この女性の表情がなかなか素晴らしいです。

中国・ポルトガル友好記念碑(マカオ)

 この像は日本ではあまり知られていませんが、中国人旅行者にとってはマカオが返還された記念すべき像なので人気があります。昼間は周りに観光客が群がってとても写真を撮れる状況にはありません。早朝誰もいない時間に撮影するに限ります。



モンテの砦(大炮台)


 聖ポール天主堂跡(大三巴牌坊)、イエズス会記念広場(耶蘇會紀念廣場)とモンテの砦(大炮台)は隣り合わせです。ただ、モンテの砦(大炮台)は山の上にあるので、登ると一汗かかされます。特に暑い季節は大変です。
 聖ポール天主堂跡(大三巴牌坊)、イエズス会記念広場(耶蘇會紀念廣場)からモンテの砦(大炮台)に向かうと、上の写真の標識が現れます。知らない人は当然ながら右に行きます。でも、私はモンテの砦(大炮台)に行くときも左のマカオ博物館方面に行きます。


 実はマカオ博物館方面に進むと、すぐにエスカレータがあり、二つ乗り継ぐとマカオ博物館の入口に到着します。そこでマカオ博物館に入りたい方は入っていただいてよいのですが、博物館をパスしたい方は、左手にある別のエスカレータ、三つ目のエスカレータになりますが、これに乗るとモンテの砦(大炮台)に出れるのです。暑い季節はこのエスカレータは本当にありがたく感じます。


 モンテの砦は山の上にありますから眺めが良いです。と言っても、絶景というほどではありません。まあ、世界遺産の一つですから、エスカレータで行けるのですから行ってみましょうという程度です。

マカオ・モンテの砦

 海に向かって大砲が並んでいます。モンテの砦の中国語名(大炮台)から容易に想像できる光景です。


 中国の珠海市側の展望も開けています。手前の古い低層・中層ビルが建ち並ぶのがマカオで、奥の山の手前に高層マンションが建っているエリアが珠海市です。
 マカオはホテル代が高いですから、珠海市に宿泊するのもマカオ旅行を安上がりにするコツの一つです。マカオと中国珠海市の間のイミグレーションは三つあって、24時間空いているところもありますし、最大の洪北イミグレーションも夜中の24時まで開いています。同じ広さ・設備のホテルなら3分の1かそれ以下の価格で宿泊できますから特に金曜日や土曜日に宿泊する場合は効果があります。

マカオ、モンテの砦の大砲とグランドリスボア

 モンテの砦(大炮台)のベストショットはこれでしょうか。正面にカジノで有名なグランドリスボアを入れたショットです。マカオで海や街の景観を楽しみたいなら、ペンニャ教会の方がずっと良いと私は思います。



モンテの砦でたまたま粤劇(広東オペラ)

粤劇(広東オペラ)
 
 モンテの砦(大炮台)に登ったらちょうど粤劇(広東オペラ)が演じられていました。粤劇(広東オペラ)は広東エリアにおける伝統的な古典演劇で、広東語で演じられます。京劇の広東語バージョンみたいなものです。

マカオのモンテの砦で粤劇(広東オペラ)
 
 この役者は表情が豊かでや身のこなしも優雅です。恐らくかなり年配の男性の役者だろうと思いますが、とにかく魅力的なので暫く見入ってしまいました。

粤劇(広東オペラ)の役者

 モンテの砦自体は大したことありませんが、この粤劇(広東オペラ)は価値がありました。
 毎日やっているわけではないと思いますので、誤解のないようにしてください。モンテの砦で粤劇(広東オペラ)を見ることができたらラッキーだと思ってください。