マカオの聖ドミニコ教会(板樟堂、玫瑰堂)|アジア写真帳(香港)

マカオの聖ドミニコ教会と盧家大屋


マカオの聖ドミニコ教会(板樟堂。玫瑰堂とも呼ばれる。)

マカオの聖ドミニコ教会(板樟堂、玫瑰堂)

 マカオの「マカオ歴史的市街地区」は2005年にユネスコの世界文化遺産に登録されました。この「マカオ歴史的市街地区」には22の歴史的・宗教的建築物と8つの広場が含まれていることから、マカオには30の世界文化遺産があると称されるようになっています。
 こうしたマカオの世界文化遺産の中でも最も有名なのが聖ポール天主堂跡(大三巴牌坊)で、セナド広場(議事亭前地)から聖ポール天主堂跡に向かう途中にあるのが、このページで紹介する聖ドミニコ教会(板樟堂。玫瑰堂とも呼ばれる。)とマンダリンハウス(盧家大屋)です。聖ドミニコ教会前の広場である聖ドミニコ広場(板樟堂前地)とあわせて、いずれもユネスコの世界文化遺産に登録されています。

マカオの聖ドミニコ教会(板樟堂、玫瑰堂)

 セナド広場と聖ポール天主堂跡という観光客に人気の世界遺産を結ぶ銅線上にある教会ですので、聖ドミニコ教会前の聖ドミニコ広場(板樟堂前地)はいつも大勢の観光客で賑わっています。大変瀟洒な教会なので写真を撮りたくても観光客の波が途切れることがありません。


 聖ドミニコ広場(板樟堂前地)の奥まで行って遠目に写真を撮っても、こんなに沢山の観光客の頭が写ってしまう次第です。セナド広場のページや聖ポール天主堂跡のページにも記載した通り、ここで記念写真を撮りたいのでしたら、朝8時くらいまでの時間に来ることをおすすめします。因みに、このページの一番上の写真は日曜日の朝8時ごろの写真です。随分と雰囲気が違いますよね。


 この聖ドミニコ教会は建物の色がいかにもポルトガルらしくて好きですし、その壁に映えるように白い模様と緑の窓枠がとてもきれいです。
 このページの冒頭で、聖ドミニコ教会は板樟堂とか玫瑰堂といった中国語名がついていることを紹介しました。その謂われは、もともと1587年に建てられたときは板張りの教会だったため、「板樟堂」という名前が付き、この名前は教会のみならず通りの名前にもなっています。また、後ほど教会内部の紹介をしますけれども、聖ドミニコ教会の祭壇にはバラの聖母が祭られていて、そうしたことから「バラ(玫瑰)の教会」として親しまれたことが「玫瑰堂」の名前の謂れです。

マカオの聖ドミニコ教会(板樟堂、玫瑰堂)の夜景
 
 日が暮れると、結構派手なイルミネーションが展開されます。今回はクリスマス前ということで、特別なイルミネーションが聖ドミニコ教会の壁面に映し出されていました。いつもはここまで派手ではないと思います。
 私の美的感覚からすると壁面に文字なんかを出すよりも自然に光を当てただけの方が美しいのにと思うのですが、観光客の大宗を占める中国人観光客はこういう派手派手なものが好きなんです。
 それにしてもこの観光客の多さは何なのでしょう。
マカオの聖ドミニコ教会(板樟堂、玫瑰堂)のイルミネーション

 精一杯粘って、最も観光客がまばらになったと思われた時に撮影した一枚が上の写真です。夜は何時になったら人の波が途切れるのか、私は確認していません。
 いずれにしても、この聖ドミニコ教会はマカオに数ある教会の中でも屈指の美しさを誇る教会です。だからと言って、聖ドミニコ広場から教会を見て通り過ぎるにはもったいくらい、建物内の装飾も見事です。続けて教会内部を紹介します。



マカオの聖ドミニコ教会の内部

マカオの聖ドミニコ教会(板樟堂、玫瑰堂)の内部

 上の写真は聖ドミニコ教会に入ったところです。コロネード(柱)が並ぶアーケードの奥に白い祭壇が見えます。
 広々とした空間にわずかな観光客、外の観光客の喧騒が嘘のようです。中国人観光客はあまり教会の内部などに興味がないようで、マカオでは専ら街歩き、グルメ探訪とショッピングです。恐らくは中国のガイドブックやウェブサイトの影響なのでしょうが、ガイドブックの写真などで紹介されているスポットで写真を撮り、嵐のように見て回って嵐のように去っていくのです。日本の観光客も似たようなところがあって、ガイドブックに紹介されている場所が良い場所だという先入観を持っているのです。

マカオの聖ドミニコ教会、聖母の像

 旅行というのは自分の足で歩いて、自分の目で見て耳で聞いて舌で感じて、初めて感動すると私は思っています。写真のマリア像は聖ドミニコ教会で見つけたのですが、ひっそりと佇むその姿は私に強く語りかけてくるものがあります。私はキリスト教徒ではありませんが、強い印象をこの像から受けたのです。

 
 近づいてその姿を間近で見ると、その複雑な表情は何とも言えぬ慈愛を表現していることが分かります。

 
 この教会内を歩き様々な像や絵画を見て回ると、なるほどキリスト教の優しさが伝わってくるような気がします。マカオとは思えないこの静寂の中で、心が洗われる感じがするのです。

 
 シーリングランプも歴史を感じさせる素晴らしいものです。マカオはポルトガル領だったことを改めて実感します。

マカオの聖ドミニコ教会のバラの聖母

 そして奥には立派な祭壇が備えられています。中央に見えるのが聖ドミニコ教会に来たら見逃してはならないバラの聖母です。「玫瑰堂」の名前の謂れになったバラの聖母です。

マカオの聖ドミニコ教会(玫瑰堂)のバラの聖母
 
 バラの聖母を拡大してみました。
 バラの聖母は聖母の純潔を示す像なのだと聞いています。私はキリスト教にはあまり詳しくないのですが、ロザリオ(聖母マリアへの祈りを捧げる時に使用する数珠状の用具)はラテン語のrosarium に由来するもので、これは「バラの冠」という意味だそうですが、このロザリオを使用した「ロザリオの祈り」の形にして普及させたのが、聖ドミニコ会の創設者である聖ドミニコなのだそうです。
 なるほどこの聖ドミニコ教会の祭壇中央にバラの聖母があるのもうなづけます。


 教会の二階と三階は美術館になっています。せっかくですから、美術館も見学していきましょう。上の写真は二階に上る階段の手前にあるキリストの像です。


 二階に設置されている教会の鐘です。なかなか年季を感じさせる鐘です。現在は展示されているだけで、鳴らされることはありません。


 聖ドミニコ美術館には沢山の展示品があります。残念ながら私にはキリスト教関連の美術品の価値を見極める知識がありませんので、価値の高低は分かりません。しかしながら見ているだけでも重厚な歴史を感じさせる作品が多かったとだけ記しておきます。



 板樟堂街と板樟堂前地

マカオの板樟堂街
 
 マカオの板樟堂街は聖ドミニコ教会の前の通りでセナド広場から聖ポール天主堂跡へ向かう時に通る道です。いかにもマカオらしい南欧風の街並みにショッピングやグルメの店が軒を連ねます。ですから、上の写真の通り、一日中混雑しています。ただ通り過ぎるのではなく、カフェにでも立ち寄って、せっかくのマカオらしい雰囲気を味わいたいものです。

マカオ、義順牛奶の牛乳プリン
 
 この界隈でのカフェとしては、エッグタルトのマーガレットカフェ(澳門瑪嘉烈蛋撻店)や牛乳プリンで有名な義順牛奶が有名です。一つ上の板樟堂街の写真に「義順鮮奶」という看板が見えますが、そこです。上の写真は義順牛奶の牛乳プリンあずき乗せで、私の大好物です。小さいから二つは食べられます。
 もう少しお腹にたまるのを食べたいのなら、セナド広場にある黄枝記の蝦子撈麺やエビワンタン麺がおすすめです。

板樟堂広場(板樟堂前地)の石畳

 上の写真は板樟堂広場(板樟堂前地)です。ここは石畳がきれいなのですが、先ほども書いたように、昼間はとにかく混雑するので石畳の写真が撮れません。そこで朝8時前に来て撮影したのが上の写真ですが、人が少なすぎて雰囲気が全く出ていませんね。まあ、板樟堂広場(板樟堂前地)の石畳の紹介ということで勘弁してください。因みに右端に見えるイエローの建物が聖ドミニコ教会です。



盧家大屋(マンダリンハウス)


 聖ドミニコ教会から歩いて1分のところに盧家大屋(マンダリンハウス)があります。ここも世界遺産ですので、ついでに回ってみました。盧家大屋(マンダリンハウス)は1889年に建てられた建物です。この邸宅を建てた盧華紹は18世紀半ばに銀行業などで財を築いた人だそうです。上の写真の通り、二階建てのありふれた外観ですが、西洋と中国の建築様式をミックスした建物だとされています。


 この盧家大屋(マンダリンハウス)の前の道も混んでいますが、これは盧家大屋(マンダリンハウス)を見学に来る人で混んでいるのではなく、その手前にある恒友というカレー味おでんを食べに来ている人で賑わっているものです。これだけお客さんが殺到していると私も食べたくなってしまいますが、ちょっと時間がかかりそうなのでパスしました。


 さて、盧家大屋(マンダリンハウス)の内部です。正直申し上げて、それほど見るべきものはないというのが感想です。19世紀の中国の豪商の邸宅ということですが、それほど西洋の影響を感じさせるものでもなく、中国的な雰囲気も中途半端です。


 西洋文化と中国文化のミックスということでは、上海のフランス租界広州の沙面の方が面白いし、もっと中国らしい建物ということでは西塘同里諸葛孔明の子孫が住む諸葛八卦村といった古鎮の方がよほどインパクトがありますし、中国の巨商の住宅ということでは周荘の沈万三の邸宅の方が興味深いのです。


 まあ、それでも世界遺産ですし見学に時間がかかるわけではありませんから、ちょっと立ち寄るのも悪くないかもしれません。見学できるは一階の一部だけですから、興味がない人なら5分で一周できますし興味がある人でも30分とはいられないでしょう。
 唯一私の目に留まったのは中庭です。この造りは伝統的な中国建築です。


 とは言え、壁の彫刻なども大したことないし、世界遺産にしては‥‥、というのが正直な印象です。

香港・マカオでの街歩きやグルメ探訪の必需品  「歩く香港&マカオ」

 香港は昔私が3年間住んでいた街です。また、今でも年に数回訪問する街です。そんな私が利用している香港のガイドブックはこれ、「歩く香港」です。新しいビルが次々に建設されている香港の街歩きをするには、最新の地図代わりになるガイドブックが欲しいものです。
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 さらに言えば、私が買っているのはKindle版です。ご承知のようにKindle版はKindle端末に加え、iPhone、iPadやAndroid端末でも利用できます。私は事前にiPadにダウンロードしていますから、ネット環境がないところでも、旅行先でいつでも自由に情報にアクセスできるのです。これがあれば、マカオの街歩きも道に迷いません。