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諸葛八卦村への行き方

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杭州からバスで行く 


 諸葛八卦村は浙江省蘭渓市の中心部から、西に17km離れた所に所在しています。諸葛八卦村に行く場合、蘭渓のバスターミナルからミニバスで行く方法が一番分かりやすく、また、時間的にも速いのではないかと思います。 
 諸葛八卦村へは、杭州からなら日帰りで行くことができます。杭州からの日帰り旅行の行き方を紹介します。


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 蘭渓市は杭州から高速道路で結ばれています。上の地図で見るとおり、杭州から蘭渓へ行く高速道路は、まず紹興方面にすすみ、義烏市、金華市を通って行きますので、直線距離よりは遠回りになります。



 杭州から蘭渓へ行くバスは、杭州南バスターミナル(長途汽車南站)から、1時間に1本くらいずつあって、約2時間半で蘭渓バスターミナルに着きます。料金は、2009年5月現在、70元です。日本で手に入るガイドブックの中には、紹興から行くのが速いということを書いているものがあって、私もそれを信じて紹興から蘭渓までバスで行こうとしたのですが、紹興発蘭渓行きのバスは1日2本しかなく、しかも一般道を走るため、3時間半もかかります。
 上の写真は杭州から蘭渓へ行くバスが出発する杭州南バスターミナル(長途汽車南站)です。


 杭州から諸葛八卦村へ日帰り旅行をしてみましょう。
 杭州南バスターミナルを朝8時に出発する高速バスに乗ってみます。
 杭州から諸葛八卦村を公共交通機関で日帰りするのは不可能だと明言している本もありますが、実際には朝8時のバスに乗って蘭渓に行けば、11時頃には諸葛八卦村に着けるでしょうから、3〜4時間観光して、日帰りするのはそれほど困難ではありません。(但し、2008年7月現在、8時のバスはありますが、行く際には予めバスの時刻を確認して下さい。)


 高速バスの車内です。
 切符を買うと座席が指定されますが、前から順に番号が振り分けられますので、前ばかりにお客さんが集中します。バスが発車したら、ガラガラになっている後ろの方の座席に移動すると、手足を伸ばしてゆったりとしたバスの旅を楽しめます。

 

 上の写真は、蘭渓バスターミナルです。杭州から2時間と少しで着きます。このバスターミナルで諸葛八卦村行きのミニバスに乗り換えることになります。ミニバスは同じバスターミナルを起点にしていますから、乗換えは便利です。
 杭州から蘭渓へは列車で行く方法もありますが、本数が少ないですし、蘭渓列車駅と蘭渓バスターミナルが離れていますので、今のところはおすすめできません。
 私が初めて諸葛八卦村に来たときは、日本のガイドブック等を読んで杭州からの日帰りは不可能だと決め込んでいたので、蘭渓市のホテルに泊まりました。蘭渓はそんなに大きな街でもないので、夜をもてあましてしまいます。この蘭渓に宿泊する方法はあまりおすすめできないですね。


上海・杭州から中国新幹線(高鉄)で行く


 最近は、中国の新幹線網も整備されてきました。大きな事故もありましたけれども、この新幹線を使って諸葛八卦村に行くとどうなるでしょうか。新幹線がない時代、上海や杭州から諸葛八卦村へ鉄道で行く場合は、日帰りが相当に困難でした。
 今、新幹線は、諸葛八卦村がある蘭渓市の隣街である金華市まで通じています。実際に、杭州から蘭渓まで列車で行こうとすると直通列車はないので、金華西駅まで和諧号(中国版新幹線)で行き、金華西駅で蘭渓に行く列車に乗り換えることになります。杭州から金華西までは和諧号(中国版新幹線)なら1時間半前後で着きますが、金華西から蘭渓までの列車の本数が殆どないのです。ですから、金華西まで和諧号に乗り、金華西駅からタクシーで諸葛八卦村に行くという経路が考えられます。中国ではタクシー代は安いですから、これも一つの選択肢でしょう。


 さらに言えば、上海から諸葛八卦村への日帰りは難しいと言われていますが、上海から金華西まで直通の和諧号に乗り、金華西からタクシーに乗るという方法であれば、日帰りも無理ではないでしょう。上海から金華西までの和諧号は1時間おきくらいに出ていて、所要時間は約3時間です。ですから、8時前の和諧号に乗れば11時前には金華西まで到着することができるので、午前中には諸葛八卦村に辿りつけるわけです。帰りのタクシーが見つかるかどうかが問題ですが、上海に夜9時くらいまでに戻ろうと思えば、6時頃に金華西駅を出る和諧号に乗ればよいので、理論的には上海からの日帰りも可能なはずです。ただ、問題は諸葛八卦村から帰りのタクシーがつかまるかどうかという点です。諸葛八卦村で捕まえられない場合は、ミニバスで蘭渓バスターミナルまで出てください。バスターミナル付近でなら、タクシーを捕まえることが出来るはずです。
 この方法であれば、上海から諸葛八卦村の日帰りも可能です。ただ、一日丸々かかる小旅行ですから、ちょっとした覚悟と入念な準備が必要だと思います。

 
 
 高鉄(中国新幹線)の予約をするときは、私はウエブ予約しています。具体的にはC-Tripというサイトを利用しています。中国の会社ですが日本語のサイトもあります。このサイトで日本にいるうちに適切な時刻に発車する新幹線を予約して、チケットは中国でで受け取るという仕組みです。私は中国の新幹線予約やホテル予約でC-Tripを何百回と利用していますが、一度もトラブルはありません。信頼できる会社です。
 区間(この場合は上海から金華西)を入力し、検索するだけです。日本語サイトですから迷わないはずです。


  このサイトで予約したチケットは駅の窓口で受け取ります。上の写真は切符売り場ですが、その有人窓口でパスポートと予約番号を提示してチケットを受け取ることができます。パスポートがないと受け取れませんのでご注意ください。また、日本からのフライト到着日に新幹線(高鉄)に乗ろうとすると、乗り換えに余裕を持ったスケジュールにしなければならなくなるので、日本からの到着日に新幹線に乗るようなスケジュール設定はできるだけ避けたいものです。


蘭渓バスターミナルから諸葛までのバス


 さて、話を蘭渓バスターミナルに戻しましょう。
 諸葛八卦村には新幹線とタクシーでも行けるという話はしましたが、最も良いのは杭州からバスで行く方法だと思います。
 上の写真は蘭渓バスターミナルの諸葛方面行き乗り場です。朝8時の杭州発のバスに乗って、今は10時半です。2時間半くらいで、蘭渓に着きました。
 電光表示では、現在「月曜日10時32分」で、次は「10時40分発諸葛行き」と表示されています。ターミナル内では、こんな風に表示されていますので、乗り間違えることはないと思います。

 
 さて、蘭渓バスターミナルからのバスですが、上の写真のようなミニバスに乗ります。10分に1本くらい出ていまして、始発は朝5時台と早いのですが、終バスも夕方5時台と早くなっています。諸葛から蘭渓に戻る最終バスの時刻は分かりませんが、結構早いかも知れませんので、この点、気をつけたほうが良さそうです。
 蘭渓から諸葛八卦村までは約30分、料金は4元です。


 蘭渓から諸葛八卦村行きのバスの車内です。旅行客は私以外にいないみたいで、まさに庶民の生活感を感じるバスです。
 蘭渓バスターミナルでは20人くらいの定員の半分も乗りませんが、途中から乗る人も多く、私が乗ったバスは途中で満員になってしまいました。
 立っている女性が車掌で、この人に料金を支払います。座席が一杯になると、若い女性が二人座っているように、運転席の後ろを座席代わりに使うようになります。こんな庶民的なバスに乗るのも、海外旅行の楽しみの一つです。


 蘭渓バスターミナルから一般道を約30分、上の写真のような諸葛亮の像が見えたら、終点の諸葛八卦村です。とは言っても、ここは諸葛八卦村の入口で、いわゆる新市街です。中国の普通の田舎町の風情です。
 でも、そこで諸葛亮の大きな像を見ると、これから訪問する諸葛八卦村への期待が、否が応でも高まります。



 なお、諸葛八卦村に行くバスの前後には、「八卦村歓迎汝」(八卦村はあなたを歓迎します。)という字がつけられていますので、すぐ分かります。一応エアコン付ですが、壊れていたのか、私が乗ったミニバスは、窓から自然の空気を取り入れるバスでした。



 諸葛八卦村や龍門について、もっと知りたい方は必見の本
中国・江南 日本人の知らない秘密の街・幻影の村

 中国・江南地方の34の古鎮を紹介しています。西塘、烏鎮、朱家角、同里といったメジャーな水郷古鎮は勿論のこと、諸葛孔明の子孫が住む諸葛村、孫権の子孫が住む龍門といった三国志ファンなら見逃せない村や、まだ中国人にもあまり知られていない山村など、幅広く紹介しています。江南地方の古鎮を観光したい場合、現時点では、最も参考になる書籍です。
 但し、中国の人が実際に現地に行って記載したものを日本語に翻訳しているので、交通の利便性についての感覚や、食事やホテル等への評価などは、日本人の感覚と多少異なりますので、そのあたりを十分に勘案した方が良いと思います。

諸葛孔明に関する本をもっと読んでみましょう





 さて、ミニバスを降りてから諸葛八卦村に歩いて向かいます。所要時間10分前後です。
 諸葛八卦村の特徴の一つに、地形があります。諸葛八卦村は、街道から見ると台地の中にある盆地のような地形に位置しています。この土地に移住することを決定した諸葛大獅は、この地形を隠蔽性のある立地として評価し、村の建設を開始しました。例えば、日本軍の侵攻してきた時も、村の近くの街道を日本軍が通ったそうですが、諸葛村を発見できなかったと言われていますし、この立地が、一族の生活を戦乱から守ってきたわけです。(詳しくは、「諸葛八卦村とは」をお読み下さい)。
 そんなことを思い出しながら、上の写真の屋台が出ている坂道を登っていきます。


 諸葛八卦村へ一目散に歩いていくのではなく、少し屋台なども冷やかして、中国の今の生活を垣間見てみましょう。
 スイカ屋さんです。中国のスイカは水分が多くておいしいです。しかも、安価ですから羨ましい。日本のスイカのような大きいスイカではなく、小ぶりなスイカでも十分に甘みがあります。


 私が初めて諸葛八卦村を訪問した日は台風が来ていたものですから、屋台はあまり出ていないのですが、それでも、食べ物屋さんがいくつか屋台を出しています。


 中国では葡萄もおいしいですね。と言うか、果物はおいしいですね。そういう意味で、少なくとも沿岸部の省は豊かです。屋台を何軒か覗いたので、八卦村の方に急ぎましょう。


 酒屋さんです。入口にあるお兄さんの人形が可愛らしいので、思わず、写真に撮ってしまいました。ここまで来ると、八卦村はもう近くです。


 ミニバスを降りて、少し上り坂を上がって、ずっとまっすぐに歩くこと、10分程度で、このように古い二階建ての商店街にぶつかります。
 このあたりは諸葛八卦村の一部だともいえます。と言うのも、上の写真で左側へ歩いていくと、すぐに上塘の古商業街になるからです。この木造二階建ての建物は、古商業街の建物と同じ構造です。


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孔明を祀る丞相祠堂
誡子書がある大公堂

村の中心、鍾池とその周辺

古商業街

漢方薬の天一堂
諸葛八卦村の街並み
民居(四十八代宗主との対面)
諸葛八卦村の食堂で昼食


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