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諸葛八卦村-漢方薬の天一堂

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 諸葛一族には、「不為良相、便為良医(良き宰相とならずんば、良き医者たれ)」という句が伝わっているそうで、名医や薬屋を数多く輩出しています。映画「レッドクリフ」でも、劉備・孫権連合軍の中で疫病が流行った際に、諸葛孔明が薬を調合して患者に飲ませているシーンがありましたが、諸葛孔明自身も医学には相当明るかったようです。
 一説によると、諸葛村の男性の半数が、製造・販売など薬関係の職業に従事しており、4代以上にわたって薬屋を経営している世帯が17もあるとされています。なかでも、清代の同治年間に設立された天一堂は、140年余の歴史を持ち、中国内に数多くの支店を持つ薬屋です。
 諸葛八卦村には、天一堂発祥の地があり、一部は宿泊所として、また、一部は記念館として公開されています。上の写真は創業者の肖像画です。創業者は浙江諸葛氏の第47代にあたるそうです。


 天一堂の裏山に上がると、沢山の薬草が植えられています。蘭渓市周辺の気候は、各種薬草の栽培に良いとされています。薬草栽培の展示館のようなものです。


 勿論、中国語で書いてあるので分かるわけではありませんが、手前の「金銭草」(しそ科の多年草です)は利尿作用があるようです。結石等の治療に有効なものです。 写真奥の合歓花(ネム)は、花を薬として使います。精神安定に良いので、不眠治療などに使用されます。


 地黄は、根を薬として使います。糖尿病や高血圧の治療等によく使われています。
 こんな感じで、私のような薬の素人でも知っている漢方薬が、天一堂の裏山一帯で栽培されています。



 天一堂の裏山にあるのは、薬草だけではありません。発祥の地だけあって、薬の調合に使われる各種原料が保管できるようになっています。
 上の写真は魚池です。今は、水も入っていませんので、魚はいません。

 

 そして、蛇池です。池の底はかなり深くなっていて、蛇が簡単に這い出せないようになっています。
 蛇は漢方薬には欠かせないので、こうして裏山に池を作って保存していたのですね。勿論、今は蛇もいません。

 
 天一堂の裏山にある亭(東屋)。この建物は清代に建てられたものがそのまま保存されています。大変立派な構造で、東屋などと呼ぶのがおこがましい感じです。


 柱の梁の部分に彫られた木彫りも見事です。各柱には、それぞれ異なる木彫りが施されています。一つ上の写真を見ると、この木彫りの大きさが分かるかと思いますが、彫られている図柄も精緻で大変美しいものです。
 諸葛八卦村の古商業街には、伝統的な木彫り職人の店があります。これらの店では、写真のような見事な木彫りを展示し、販売しています。木彫りも諸葛八卦村の一つの伝統なのだと思います。


 天一堂の東屋から見た諸葛八卦村です。
 天一堂の裏山は、諸葛八卦村の中でも小高い山の上にあります。ここから見る諸葛八卦村は、いわゆる徽式建物が密集していて、明か清の時代にタイムスリップしたような気にさせられます。



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