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鼓楼から南羅鼓巷へ-アジア写真帳(北京)

(1998年11月29日以来)

鼓楼から南羅鼓巷へ-アジア写真帳(北京)Gulou


 鼓楼は元の時代、1272年に創建された建造物で、当時の北京(「大都」と言われていました)の街のほぼ中央で時を知らせていた建物です。毎日、5時と17時に太鼓で時間を知らせていたとされています。
 このページでは、この鼓楼を起点に今評判の外国人向けカフェ・ショップエリアである南羅鼓巷を紹介しますが、実際に観光する際には、什刹海胡同巡りとセットで回るのが効率的だと思います。


 鼓楼から地安門大街に続く地安門外大街です。このあたりは大規模な再開発が行われていないので、昔ながらの庶民の街です。周りには○○胡同と名づけられた小路も数多くあり、北京の庶民の生活を見るには良いエリアです。


 庶民の街といえば欠かせないのは小吃店(点心や麺などを中心とした食堂)です。当然ながら、ここ地安門外大街にもあります。店の外に出された蒸篭にはテイクアウト用の点心が入っています。勿論、店の中で注文して食べることもできます。


 同じく地安門外大街で通りかかった本屋さん。朝早いのにもう開店していて、新聞なども売られています。こういったところで新聞を買って、小吃店で新聞を見ながら朝食というのが、中国人の典型的な朝の過ごし方です。




 地安門外大街に交差する道を南羅鼓巷方面に歩いてみましょう。大きく育った並木道を人々が自転車や徒歩で通り過ぎていきます。何の変哲もない生活観のある通りです。北京の街中ばかり見ていると、北京市は高層ビルが建ち並ぶ現代都市のように思えてしまうのですが、こうしてちょっと庶民の街に顔を出すと、北京の別の側面も見えてきます。


 路上で子供に勉強を教えている人です。夫婦なのかどうかは分かりませんが、女性のほうが一生懸命に算数を教えていました。ほのぼのとした風景です。




 そうこうしているうちに南羅鼓巷に到着です。南羅鼓巷は地安門外東大街から北に伸びる通りで、かつては特に観光客に知られる通りではなかったのですが、2000年頃から、バックパッカー向けのカフェ・レストランやショップが集積し始め、今では日本のガイドブックでも紹介される通りになりました。
 バッくパッカーのたまり場というと、タイ、バンコクのカオサン通りやベトナム、ホーチミンシティのデタム通りあたりを想像してしまうのですが、バックパッカーや外国人旅行者の集積という点では、この南羅鼓巷は比較にならないほど寂れています。


 ただ、北京の胡同の街並みを生かしながら、建物を改装した今風のカフェやショップがいくつか点在していますので、胡同の雰囲気は少し味わえるかなという感じです。上の写真のような昔ながらの美容室も残っていたりして、少し嬉しくなってしまいます。


 土産物屋は、それぞれセンスの良い商品を取り揃えていますし、また、ここでしか買えないTシャツを取り扱う店もあったりして、ショップめぐりをするには良いかなという感じです。


 それ以上に魅力的なのが、南羅鼓巷とその周辺に点在するカフェです。落ち着いた雰囲気のカフェが多いので、什刹海胡同めぐりとセットで観光して、最後に南羅鼓巷のショップで買い物をし、カフェで一休み、なんていう半日コースの旅も良いと思います。
 まあ、北京で観光していると、故宮、天安門、万里の長城、頣和園など、どこへ行っても観光客だらけで、ちょっと人疲れしてしまうようなところがありますが、ここ南羅鼓巷はまだ込まないエリアなので、旅に変化を付けるために寄ってみるのも悪くはないと思います。


アジア写真帳(北京)