西塘古鎮には大小108の橋があるといわれています。この橋は、永寧橋の北側にある安秀橋という橋ですが、橋の曲線が美しく、水面に写る影も綺麗です。このように、西塘古鎮には、特長のある橋が沢山あります。橋を見て回るのも、西塘古鎮を歩く楽しみの一つではないでしょうか?
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安秀橋をさらにズームアップしてみました。この橋の美しさ、優雅さがお分かりいただけますでしょうか。
このページでは、いろいろと橋をご紹介しますが、場所等については地図を写真に撮っていますので、そちらでご確認ください。
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上の写真のように、屋根つきの場所に、ポツンとテーブルと椅子がおかれ、ここでお茶を楽しみながら、環秀橋や周りの雰囲気を楽しむことができます。旅行のハイシーズンでなければ、こういった場所は空いていますので、時間に余裕を持って西塘を訪れれば、もっと西塘の雰囲気を楽しめると思います。
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環秀橋です。大変高い橋で、かつては相当に眺めが良く、晴れた日には太湖周辺まで見ることができたといいます。橋の両側には対句が掲げられています。
舟従碧玉環中過、人歩彩虹帯上行。
往来人度水中天、上下形揺波底月。
最初の句は、橋の下を通る舟(水面に写る橋の影と合わさって腕輪の様になっています。)と橋の上を歩く人を描写しています。「舟は碧玉の腕環を通り抜け、人は鮮やかな虹の帯の上を渡って行く」。後半の句は、水面に写る景色を、昼と夜に分けて描写しています。「行き来する人々は水中の空を渡る。波底の月は舟の波紋で上下に揺らめく」。特に、後半の句で、昼間は「水中の空」に見えるほど水が澄んでいて、夜は波底の月が揺らめく様子が描かれているあたりが印象的です。
この橋ができたころの優雅な風景が、何となく目に浮かびませんか?
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この環秀橋は、高い橋になっており、こんなに階段を上がります。さすがに橋の上に来ると、視界が一気に広がります。西街側や遠く永寧橋の方が視野に入ってきます。
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西街側は、環秀橋周辺にも小さな店が多く、何となく庶民的で好きな場所です。環秀橋を降りたところに人力車が止まっていました。天気が良ければ、人力車で古鎮の中を回りたいものです。
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せっかく環秀橋の上まで来たので、永寧橋方面を見てみましょう。上の写真が環秀橋からズームでアップして撮影した写真です。私は、ここの風景が好きですね。天気が良ければ、きっとキャンパスに向かって絵を描いている人が多い場所ではないかと思います。
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上の写真は、送子来鳳橋です。
この橋は廊橋(屋根つきの橋)で、しかも、中国古代特有の複廊(複線の廊下=二重の廊下)形式になっています。二つの廊橋は、小さな窓もついた塀で隔てられていて、その小さな窓から反対側を見ることもできます。この複廊形式の橋というのは、恋人同士でこの橋を渡れば、結婚後、子宝に恵まれるという言い伝えがあるそうです。
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送子来鳳橋を下から見たところです。複廊を分ける壁と小窓が確認できるかと思います。赤いちょうちんが橋に掲げられており、夜はさぞかし綺麗な橋になるのではないかと想像してしまいます。
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西塘古鎮の最北端にある橋、臥龍橋です。この橋の向こうは、新市街地ですので、風情にはちょっと欠けますが、橋の形は優雅です。
この橋にも対句が掲げられていて、「沢山の人が行き来する橋を造り、数百年の険しい路を修復する」「人が常に善行を行うことを願い、常に良い人が生まれるよう天に願う」という内容になっています。この句は、臥龍橋の建造にまつわる逸話から出てきているそうです。
西塘生まれのガイドさんの話によれば(どこまで正しく聞き取っているかは別として)、かつて臥龍橋がないころは、浮橋を人が通っていましたが、多くの人が川に落ち亡くなられたそうです。それを悲しんだ僧侶が、人々のためを思い、橋を造ろうとしたそうですが、結局、資金不足のため、完成させることができず、僧侶の死後、その工事を請け負っていた石材屋が、私財を投じて、この橋を完成させたと言われています。
ガイドさんからそんなような話を聞きながら橋巡りをしていると、西塘の歴史、西塘の人々の心に触れたような気がしてきます。
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