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大地春餅店で春餅と毛血旺≪大連グルメ≫|アジア写真帳(大連)

(2015年4月5日以来)

大地春餅店で春餅と毛血旺≪大連グルメ≫DALIAN

大地春餅店は老舗の春餅専門店


春餅

 春餅は伝統的な中国東北料理の一つで、もともとは春節(中国の正月)のお祝いのための料理だったと言われています。今では1年中食べることができますし、大連では春餅の専門店もいくつかあって、1年間を通じて賑わっています。春餅は、小麦粉から作った皮で春巻のように具を包んで食べるもので、皮がそのまま主食代わりになるという点で、餃子と発想が似ているなどと思ってしまいます。

大連のグルメ、春餅
 
 春餅の皮の中に入れる具にはいろいろあって、その日食べたいものを注文していろいろ挟んで食べます。4人くらいで来ると、変化がある食事が食べられます。私たちがお米のご飯を食べる時におかずをいろいろ食べたくなりますが、それと同じで春餅を食べる時もおかずがいろいろあると良いのです。

大連の大地春餅

 大連で最も有名な春餅のレストランが上の写真の大地春餅です。小さな春餅店からスタートして、今では市内に4店を構えるレスランに成長しています。ここ東北路店は4階建ての建物全体を使っているレストランですから、相当の収容人数を有するレストランです。

 大連の大地春餅店内
 
 店内は上の写真のような状態で、地元の人でいっぱいです。フロアーは広いし四階までフロアーはあるのですが、夕方6時過ぎともなるとそれでも一杯になって30分待ち、一時間待ちという状況になることもあります。夕方に来るなら6時くらいまでか、逆に8時過ぎに来るのが良いでしょう。ただ、店は9時半まででオーダーストップはもっと早いですから、その点は気を付けてください。
 日本語も英語も通じませんが、このページを見ておけば、あとは指さしで何とかなるでしょう。オーダーは簡単です。

春餅
 
 大地春餅店に来たら、春餅を食べないわけにはいきません。ここの春餅は確かに美味しいです。手前が春餅の皮で、少し焼いて温かい状態で運ばれてきます。中に入れる具としてはいろいろなものがありますが、最もポピュラーなのが上の写真の京醤肉絲です。肉絲は肉の細切りを意味しています。

 
  春餅の皮はちょっと焼いたというかあぶったような状態で出てきます。大地春餅店では、上の写真のように蓋付きの容器の中に入って出されます。まだ温かいうちに食べないと、せっかくの春餅の皮の美味しさを楽しめません。ですから、人数が多いからと言って最初から何十枚も注文するより、10枚ずつくらい小分けにして注文した方が良いと思います。
 因みに、葱と辣醤、甜麺醤を入れて具を包みます。



おすすめは京醤肉絲、大地薫肉、そして‥‥ 

京醤肉絲は春餅によく合います。
 
 春餅に入れる具としておすすめしたいのは、まず、京醤肉絲です。京醤肉絲は肉の細切りを甜麺醤(ティエンメンジャン)で味付けし、白ネギと一緒に食べる料理です。いろいろな春餅を食べましたけれども、私としては、京醤肉絲が一番相性が良いような気がします。春餅を出してくれる店には必ずあると言ってよいほどの定番の具です。

京醤肉絲
 
 上の写真のように春餅に挟みます。写真の倍くらい入れて食べた方が良いと思います。美味しいですよ。

大地薫肉と春餅
 
 京醤肉絲は定番中の定番ですが、ここ大地春餅店に来た時には大地薫肉という上の写真の料理も忘れないで注文しましょう。大地春餅店の自慢料理であり、多くのお客さんが注文する人気料理です。

大地薫肉
 
 ちょっとアップして見ましょう。薫肉というのは、肉の薫製です。この大地薫肉は、もちろん春餅に挟んで食べるためのものですが、ビールや酒のつまみとしても美味いのです。私のお気に入りの料理です。

大地薫肉と春餅
 
 大地薫肉をこのように春餅に挟んで食べます。タレをしっかりつけるのは私流で、地元大連の人も同じくらいたれをつけて食べます。でも、一般的な日本人にはちょっと多すぎかもしれません。

 
 それからこの大地春餅店で美味しかったのが、カボチャの天ぷらです。塩コショウで味付けされています。カボチャですから甘い天ぷらですけど、京醤肉絲や薫製肉と一緒に一切れくらい挟んで食べるのも美味しいですし、これまた、ビールのつまみとしていただくのにも良いのです。

 
 甘いものついでに、もう一つ。エビの甘酢炒めです。これなどは甘酢炒めということで、もともと甘いうえに、球状に切ったドラゴンフルーツを混ぜて食べますから、ますます甘くなります。さすがにドラゴンフルーツまでは挟みませんでしたけれども、甘酢で味付けされたエビは京醤肉絲などと一緒に春巻で巻いて食べると、これが意外に美味しいのです。

 
 甘い具の話が続いてしまいましたので、比較的定番の具に戻ります。上の具は魚香肉絲です。魚香肉絲は魚香という甘辛の調味料で炒めた料理で、ちょっとだけピリッとした味になります。この魚香肉絲と春餅の組み合わせも定番の一つですし悪くはないですが、同じ肉絲で万人受けするのは、やはり京醤肉絲だと思います。

 
 春餅の食べ方について、ここでは魚香肉絲を使って説明します。説明するほどではないかもしれませんが。
 春餅を皿の上に広げて、具である魚香肉絲に適量の白ネギと辣醤を入れます。魚香肉絲の場合は辣醤が合います。大地薫肉や京醤肉絲の場合には甜麺醤が合います。調味料は好みの問題ですから、具によっていろいろ試してみて、自分の気に入った味つけで食べれば良いのです。

 
 具を包むときには、まず底にする部分を折って、横に包んでいくと、食べるときに具がこぼれたりしないので食べやすくなります。春巻を包む要領に似ています。
 春餅はみんなで食べると、手巻きずしの乗りになって楽しいですし、癖になるくらい美味しいですね。それからお腹にもたまります。春餅を食べるときは、白飯などは当然不要です。



 毛血旺、そしてデザートへ

毛血旺(豚の血豆腐と内臓の唐辛子煮込み)

 大地春餅店に来たら、春餅以外に何を食べたらよいのか。
 何と言ってもスープ代わりに四川料理の毛血旺(豚の血豆腐と内臓の唐辛子煮込み)です。毛血旺の話をする前に、その右側に見えるひき肉料理の話です。この日は、ひき肉料理も春餅の具として注文しました。他にジャガイモ千切りの炒めも春餅の具として注文しました味付けの濃い京醤肉絲、辛い味付けのひき肉料理、そしてさっぱりした食感のジャガイモ千切りの炒めです。このように、味付けに変化をつけて具を注文することが、春餅を美味しく食べるコツです。
 そして、毛血旺です。これは四川料理です。見るからに激辛料理と思われがちですが、唐辛子をよけながら食べますので、見た目ほど辛くないのです。レバーみたいなものが少しだけ見えていますが、これが豚の血豆腐(豚の血を豆腐状に固めたもの)です。毛血旺の魅力は何と言ってもスープの複雑さです。聞くところによれば20種類以上のスパイスを入れ、辣油、山椒、唐辛子と酢で味を加減するそうです。と言っても、もともとは余った食材をごった煮にした屋台料理ですから、繊細な味というよりも豪快な味と言った方が良いでしょう。中にもやしが入っていて、このもやしを食べるときに、唐辛子などの辛い調味料をたっぷりつけたままだと、咳き込んだりしてしまいます。

四川料理の毛血旺
 
 大連の人というか中国東北地方の人も辛い料理が好きなので、ここ大地春餅店で食べる毛血旺もかなり辛いのではないかと警戒していたのですが、見た目ほどでもなく、むしろ適度な辛さで美味しいですよ。


 以上のような料理でしたので、口休めというかさっぱりした料理ということで、東北料理の涼皮を注文しました。涼皮は米から作る皮状の食べ物で、冷菜として食べます。上の写真で黒く見えるのが涼皮です。ツルツルした食感で、この涼皮は少し辛めでピリッとした味付けになっています。今日の料理が全体的に脂っこい中では、程よい中和剤として美味しくいただけました。

 
 それから、皮蛋豆腐もサッパリ系の料理としてはおすすめです。すごく素朴な味の皮蛋豆腐です。

緑茶餅は中国の人気デザート
 
 大地春餅店で、もう一つの私のお気に入りは、上の写真の緑茶餅です。日本人の感覚からすると食後のデザートに含まれるようなお菓子に近いお餅です。緑茶で味付けされた餅にゴマをかけているのですが、写真からも分かる通り、餅の中にはあんこが入っています。これが甘すぎずに緑茶の香りと良いコンビネーションなのです。一皿に10枚入ってくるので、結構食べ甲斐があります。
 大地春餅店の料理はどれを食べても美味しいです。しかも驚くくらい廉価です。お客さんが集まってくるのもうなづけます。できれば大人数で来て、いろいろな料理に挑戦すると良いと思います。



大連庶民のための福来春餅



 一方、こちらは大連市の住宅街、百合山荘にある春餅専門店、福来春餅。この頁の冒頭で、春餅はもともと春節(中国の正月)のお祝いのときに食べる料理だという紹介をしましたが、正月に一家が集まり春餅を食べ今年も福が来るようにとお祝いするときの料理ですから、この福来春餅という店名は、なるほど春餅の由来に基づく素晴らしい店名だと思います。
 上の写真にある通り、庶民的な店構えで、地元の人が家族や友人たちと春餅を食べにくる食堂です。

春餅

 ここでの春餅も、まず、京醤肉絲を巻いて食べます。


 これは豚の細切り肉入り野菜炒めで、酒のつまみにもなりますけれども、春餅で巻いても美味しいです。


 それから、上の写真の奥のジャガイモ千切り炒めは春餅の定番です。手前は蒸し魚です。これも春餅の具として巻いて食べてみました。私はいつも肉や野菜中心に春餅を食べていましたが、こういう魚料理も変化があっていいですね。
 春餅は中国東北料理だけあって、大連で食べるとなおさら美味しいですね。

 

 日本で食べる春餅と毛血旺(上野・飄香居)


  大連で美味しい春餅を何度も食べている私ですが、日本でも春餅の美味しい食堂があります。そんなに立派なレストランではなく、東京上野にある庶民のための食堂、瓢香居です。私の会社は上野にあるので、私は昼夜を問わずよく利用させていただいています。看板では四川料理レストランとうたっていますが、店主兼料理長は黒龍江省出身で中国東北料理を得意とする食堂です。
 この店で夕食をとると必ず注文するのが、春餅です。上の写真の具は京醤肉絲です。ここのはちょっと味付けが濃いので、色も濃いですね。春餅の皮は自家製で、1枚ずつ食べやすいように紙を挟んだ状態で出してくれます。

 
 こんな風に巻いて食べます。どんな具を巻いたのかが分かるようにゆるく巻いた状態で写真を撮りましたけれども、実際に食べるときはもっとしっかり固めに巻いて食べています。


 肉野菜炒めです。この日は、この野菜炒めや、青椒肉絲、ジャガイモの千切り炒めを具にして、春餅を食べました。春餅の皮については、10枚ずつ小分けにして注文したのは言うまでもないことです。
 瓢香居の春餅も美味しいのです。

 
 そして、四川料理レストランを標榜する瓢香居のメニューには毛血旺もあります。何も言わないと、日本人向けに緩やかな辛さにされてしまいますので、本場の辛さで食べたい方は「本場の味レベルで作ってくれ」と、注文時に一言添えた方が良いと思います。上の写真で左側の方に豚の血豆腐が見えますね。美味しいですよ。


 お椀に取ったところですが、このように唐辛子が絡み付きますので、辛さが苦手な方はお気を付け下さい。
 私はこの店に数多くの友人を連れてきていますが、そのうちの殆どの人は春餅と毛血旺の虜になってしまいます。その次に来た時も迷わず、この二品を注文するのです。かくして私は、日本に居ながらにして、月に何度も春餅と毛血旺を食べることになるのです。

 
 本題からそれますが、瓢香居でのもう一つの人気料理が、上の写真にある白身魚の甘酢あんかけです。白身魚を揚げてあんかけソースをかけます。これは東北料理でも四川料理でもないのですが、シェフの得意料理ですので、毎回安定した美味しい出来栄えです。瓢香居は一人2~3千円で飲んで食べれる庶民的な食堂ですが、春餅とか毛血旺とか、大連で食べる大衆中華料理を日本に居ながらにして味わえるおすすめの食堂です。ぜひ、機会があれば行ってみてください。




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