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筏に乗って興坪漁村へ|アジア写真帳(桂林)

(2016年6月21日以来)

筏(いかだ)に乗って興坪漁村へGUILIN


 興坪について

 
 興坪は桂林と陽朔を結ぶ漓江の途中にある古い街です。バスで移動すると、桂林から約1時間半、陽朔から1時間弱かかる場所にあります。歴史のある古い街で、興坪にはそうした中国の古鎮としての味わいに加えて、漓江観光の拠点としての魅力もあります。
 興坪の周りには黄布倒影や九馬画山といった漓江沿い屈指の名所があって、そうした風光明媚な場所への筏(いかだ)遊びの拠点にもなっていて漓江観光の拠点としての人気があります。上の写真は興坪の筏乗り場です。このページで紹介する興坪漁村も興坪古鎮から筏に乗って15分強移動したところにあります。筏下りには船で移動する漓江下りとはまた違った楽しさがあります。

 
 
 上の写真は興坪から見る漓江の雄大な風景です。興坪の周辺は揚堤と同様に尖った形の山が多いので、いかにも桂林らしい風景を楽しむことができます。漓江下りの遊覧船から見るばかりでなく、興坪の岸辺に上がってこうした風景を見ると、桂林旅行が充実すると思います。何といっても、遊覧船で走るように通り過ぎながらでは見切れないくらいの素晴らしい風景がそこには広がっているからです。

 
 興坪で最も有名な漓江の景色は黄布倒影でしょう。人民元20元札の裏面の図案の場所です。黄布倒影は興坪から少し桂林側に戻った場所にあります。漓江対岸から見ると確かに山の影が漓江に美しく映ります。ただ、天気や光線の加減で映り方はかなり左右されます。船上から見るよりはずっと綺麗なことは間違いありません。


 私が興坪に宿泊した朝はあいにく雨が降ったりやんだりの天気でしたが、それでも軽く朝もやがかかった風景は昼間よりもずっと情緒があります。これを見たかったら、興坪に宿泊するしかありません。
 そんな黄布倒影の風景で最も素晴らしいと思うのは夜明けの時間です。周囲には街頭や建物などの灯りは全くありません。暗闇から夜が少しずつ明けてきて、黄布倒影が姿を現すときの素晴らしさは何とも形容しがたいものがあります。
 この日はちょうど鵜飼いの漁師もいて思わぬ素晴らしいショットを撮影することができました。山の影と林の影の間を走る鵜飼いの船など、めったに撮影できるものではありません。興坪に宿泊したのはわずか一泊なのに、こんな光景に出会えたのはラッキーとしか言いようがありません。夜明けの黄布倒影はこちらのページで紹介しています。




 上の写真は8時過ぎの興坪古鎮です。雨上がりの朝の興坪古鎮のメインストリートです。 
 興坪を紹介している日本語のサイトを見ると、興坪古鎮と興坪漁村を区別しないで、あたかも興坪古鎮が興坪漁村であるかのような説明をしているサイトもありますが、それは間違いです。興坪漁村は興坪古鎮から筏で15分くらい漓江を下った場所にあって、当たり前ですが、地元の人も二つの地名を明確に使い分けています。
 興坪古鎮では、何百年もの歴史を刻む石畳の道路の両脇に商店が並びます。興坪は漓江観光の拠点となる観光地ですが、まだいわゆる観光地らしい土産物屋はなく、地元の人向けの商店がほとんどです。多少は土産物っぽいものも販売されてはいますが、素朴な古鎮としての味わいが感じられます開いている店も多くなり、興坪に宿泊している観光客が散歩する姿が増えてきます。この時間であればまだ静かな古鎮風情です。

 

 いくら古鎮だからと言って車まで古い必要はないのではないか、などと軽口をたたいてしまいたくなるような車が停まっています。ヘッドライトが今にもポロリと落ちてしまいそうなくらい古いです。
 興坪古鎮はあまり観光地化されていないところが良いところです。ぐるぐると街の中をさまよっていると、昔の中国の街にタイムスリップしたような感覚になります。興坪古鎮はこのページで詳しく紹介しています。


 古い街とはいえ商店や食堂が数多くあり、上の写真の通り立派な戯台もあります。このように興坪古鎮は昔からこのエリアの中心です。興坪古鎮の周りにいくつもの村落があって、その中の一つが興坪漁村なのです。



興坪古鎮から興坪漁村へ筏下り 

桂林、興坪の筏

 興坪古鎮には筏が沢山停まっています。これらの筏が漓江周辺にある村々への交通機関です。観光客が興坪古鎮から黄布倒影や九馬画山といった漓江沿い屈指の名所を見に行く場合や、興坪漁村に行く場合にこの筏を利用します。

筏で漓江を滑るように走る
 
 筏と言っても手漕ぎではなくエンジン付きですから、ボートみたいなものです。スピードも遊覧船並みのスピードで走ります。4人から6人くらいが一緒に乗れるサイズです。

筏からの興坪・漓江の眺め
 
 興坪忽那の筏乗場近くにいると、筏下りの客引きが何人も声をかけてきます。価格交渉すれば彼らの言い値の半値くらいで着地できます。
 交渉成立後早速興坪漁村へ筏で向かいます。筏は水面から漓江の風景を見れますので、遊覧船からの眺めとはずいぶんと趣が異なります。筏の方が迫力あって眺めが良いです。

朝の漓江、筏からの眺め

 私が興坪漁村へ向かった時間は朝8時くらいです。小雨が降るあいにくの天気ですが、逆に漓江沿いの山に雲がかかり幻想的です。

朝の雲がかかる漓江、筏からの眺め
 
 私は一人旅だったですから、筏の進行方向に向かって座れましたので、なおさら景色は抜群です。時間帯も朝早いですから、漓江下りの遊覧船より景色は幻想的です。朝のうちの漓江の景色の方が私は好きですね。この日は黄布倒影で夜明けの水墨画のような漓江も見れましたし、この筏にも朝のうちに乗れましたから、やはり興坪のホテルに宿泊して大成功でした。

興坪付近の漓江、筏からの眺め

 鼓の雄大な漓江の景色を独り占めして、筏はどんどん進んでいきます。興坪漁村は興坪古鎮からすぐ近くだと思っていましたが、意外に遠いです。

  
筏で興坪古鎮から興坪漁村へ

 実は興坪漁村に行って帰って一時間で値段を握っていたものですから、これでは興坪漁村を観光する時間が無くなってしまいそうです。まあ、その分、朝の素晴らしい景色を堪能できたから良いのではありますが、予備知識不足でした。ちなみに私は1時間90元で往復してもらいました。この筏には4人まで乗れますから、一人あたりにすれば安いものです。(2016年現在。なお、私は一人旅でした。)



 途中で停泊していた筏です。私が乗っていた筏と同じ型式のものです。



 興坪漁村

興坪漁村で筏から下船

  興坪古鎮を出て15~20分、やっと筏が目的地に着いたようで、筏を操縦していたアンちゃんが筏を降りていきます。私も後を付いて降ります。

興坪漁村の倉庫

 道端に建つ建物です。まさに普通の中国の村です。昔のまま残っています。

興坪漁村
 
 上の写真で見えている塀の内側がいわゆる興坪漁村のようです。山も迫っていますから、興坪古鎮のように広くはないようです。

興坪漁村の入口

 村の入口の門です。ここから興坪漁村に入ります。

興坪漁村の鶏

 歴史を感じさせる村です。風格があるというよりも、ただただ古い村です。鶏がたくさん歩いています。鶏をたくさん見かけますが、人を見かけることはありません。

 
興坪漁村の金玉満堂

 時間がないので連れていかれたのは、ここ金玉満堂だけです。もっと村内を回りたい気持ちが強かったのですが、時間が足りませんでした。古い建物でドアや窓などの木彫りが中国の古鎮らしい雰囲気を漂わせています。
 クリントン元大統領が訪問した場所でもあるので、漁村随一の観光スポットです。の土産物屋にもなっています。

興坪漁村の金玉満堂内部

  いわゆる徽式(現在の安徽省あたりで多い様式)の建物で、白壁と灰色の瓦、そして、小さい窓も特長です。夏暑くなる桂林では屋根を高くして空間を作ることにより、部屋の中が暑くなるのを防止しているのです。

クリントン元大統領も訪問した興坪漁村

 この興坪漁村の自慢はアメリカのクリントン大統領が家族を連れて訪問したことがあることです。その際に金玉満堂の屋根に上ったことが紹介されています。

興坪漁村、あっちもこっちもクリントンさん
 
 あっちもこっちもクリントンさんです。
 
 孫文(孫中山)も興坪漁村を訪問
 
 孫文(孫中山)も1921年に興坪漁村を訪問したようです。しかし、その時には写真を撮らなかったようで、一般的な孫文の写真に訪問したという記録だけが書かれています。

金玉満堂は屋根に上ると1元です
 
 クリントンさんが上った屋根に上ると1元だと書いてあります。そこで彼らのカメラで写真を撮ってもらうといくら取られるかは知りませんが、しきりにすぐに写真が焼きあがるから写真を撮って行けと誘われます。

興坪漁村、金玉満堂の屋根上から
 
 1元払って屋根に上りました。クリントンさんの記念写真の場所です。
 民家の屋根が連なり、その奥に桂林らしいカルスト状の山々が連なる風景はなかなか良いものです。このあたりの民家の屋根は、明代のものだと思います。いわゆる徽式(現在の安徽省あたりで多い様式)の建物が軒を連ねています。中国式のうだつが並び、古鎮の雰囲気がいっぱいです。中国のうだつは跳ね上がっていますが、中国でも「うだつが上がらない」なんて言葉があるんだろうかなどと、ふと思ってしまいました。
 記念に私のiPhoneで写真を撮ってもらいました。しきりにチップをほしがっていたので1元を渡したらおとなしく引き下がりました。私が自分でシャッターを押す分にはもちろんタダです。

 
 
 興坪漁村については、興坪古鎮から往復する価値は十分にあると思います。ただ、行くからには興坪古鎮から往復で一時間半くらいは確保すること、そして遊覧船が多く走る時間になるとせっかくの景色は台無しになるので、朝早い時間に往復することをおすすめします。




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