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香港のB級グルメ(中華粥、ラーメン、車仔麺)|アジアグルメ図鑑(香港)


 香港のB級グルメ(粥、ワンタンメン、車仔麺)


皮はパリパリ、肉汁たっぷりの焼味(香港の甘牌焼鵝)

 中華粥、ラーメン(特にワンタン麺)、飲茶(点心)、ローストご飯(焼味等々)、香港には魅力的なB級グルメがあふれています。 このページでは、そのうち、香港の中華粥と麺類について紹介します。
 飲茶(点心)とローストご飯(焼味等々)については、次のページをご覧ください。

  香港での昼食(飲茶を中心に)
  陸羽茶室(香港最古で最高級店)
  蓮香楼(上環の老舗、ワゴン式)

  ミシュラン一つ星のローストご飯、甘牌焼鵝
  焼臘店のロースト(焼味)
  香港の焼きそば事情

 香港で中華粥を食べるなら、羅富記

 

 わたしの大好きなお粥屋さん「羅富記」。本店は上環のトラム駅前にあります。
 以前香港で働いている頃は、中環(セントラル)に事務所がありましたので、出社する前に上環の羅富記に立ち寄り、トラムで出勤したこともよくありました。最近のように旅行者の立場でこちらに寄る時は、中環中心にある支店を利用することが多くなっています。味はどちらも変わりはありません。
 さあ、お店に入ってみましょう。

香港の粥店、羅富記のメニュー

 「羅富記」のメニューです。
 メニューは細長くて、この写真はその右半分の写真です。左半分には麺類のメニューがありますが、この店に来たら、ぜひ、粥を食ってください。粥が旨いんです。
 私もホテルの朝食はセットされているのですが、朝のビュッフェ形式やアメリカンスタイルの朝食だと香港に来た気がしないんですね。だから、旨い粥を食べたい。他にも旨い粥を食わせる店は沢山あるのでしょうけど、ここは、昔から通っているから安心感があるんです。
 だから、毎回、ここに来ちゃうんです。

 私がおすすめするのは皮蚤痩肉粥。


 出てきました。皮蚤痩肉粥。上の写真ですと、具の入っていない粥みたいですね。具は下の方にたくさん入っているのです。よくかき回して食べてください。どんぶりの底の方に、たっぷりと入っているのです。


 底の方から具を掘り出してみると、皮蚤も豚肉も出てくる出てくる。たくさん入っています。粥もとろりとしていて美味しそうでしょう。
 まだ、食べ始めないで下さいね。

中華粥に入れる油条(香港)
 
 そうなんです。油條が欲しいんです。油條は揚げパンみたいなもんですから、ちょっと油っこいような気がしますが、そうでもないんです。普通はそのまま食べるのではなくて、粥の中に入れて食べます。せっかくのさっぱりした粥が脂っこくなることもないし、粥でふにゃふにゃにしてから食べると、これ、旨いんですよ。

羅富記で香港の美味しい中華粥

 粥の中に油條を入れて、これで食べる準備が十分にできました。
 ふふふ。旨そうです。それじゃ、食べ始めましょう。


 途中まで食いました。皮蛋や豚肉が下からどんどん出てきます。具沢山で美味しいですね。油條も少しずつ入れて楽しみます。この朝飯、最高です。幸せです。とろりとした粥を左手でちょっと持ち上げて、右手でデジカメのシャッターを切ってみました。カシャッ。
 今度はお昼や夜中などに食べる麺を紹介しましょう。


 さあ、香港での私おすすめの朝食、羅富記の皮蚤痩肉粥をお楽しみください。羅富記については詳しくはこちらをご覧ください。



九龍サイドなら佐敦の彌敦粥麺家、旺角の妹記と富記

香港の彌敦粥麺家店内

 宿泊しているホテルが九龍サイドで上環まで行くのが面倒臭いという方のために、九龍・佐敦にある彌敦粥麺家もご紹介します。彌敦粥麺家は老舗の粥麺店で、MTR(地下鉄)佐敦駅から徒歩3分くらいの場所にあります。彌敦道から西貢道に入って、ノボテル九龍ホテル入口の向かい側にありますので、場所はすぐ分かると思います。上の写真の通り、伝統を感じさせる粥麺店らしい店構えです。
 上の写真は彌敦粥麺家の店内です。店内も典型的な伝統的粥麺店です。入り口横のブースでお粥を作っています。

香港の彌敦粥麺家の粥メニュー
 
 お客さんは店に入ったら空いている席に座ってメニューから注文をします。上の写真は粥のメニューです。裏側に麺のメニューもあります。
 一番高い粥は彌敦金牌粥と美味鮑片粥というのが160香港ドルです。日本円で2,000円以上もするのです。美味鮑片粥はアワビが入っているのは分かりますが、彌敦金牌粥は何が入っているのでしょうか、私は食べたことがないのでわかりません。

彌敦粥麺家の広東粥
 
 平民の私はそんな高い粥は食べずに皮蚤痩肉粥か及第粥を食べることが一般的です。この日選択したのは及第粥、チャーシューや内臓肉が粥の中にこれでもかと沢山入っています。これに油條(HK$10)をもらって浸して食べます。
 トロトロのお粥は胃にやさしいですし、何と言っても美味しいですからから、前日に食べすぎたり飲みすぎたりしててもしっかりと食べられます。この店のお粥も美味しいですよ。

香港のカレー牛腩撈麺はおすすめ

 彌敦粥麺家では、カレー牛腩撈麺(牛筋入りカレー掛けスープなし麺)も食べられます。このページの下の方で紹介する九記牛腩はカレー牛腩のスープ入りの麺が有名ですが、ここはスープなしの撈麺です。
 香港にしては辛めのカレーがスープなしの麺の上にかかっていてとても美味しく食べられます。麺も典型的な香港の撈麺の味で、撈麺を食べ慣れない日本人が多いと思いますが、すぐに好きになる味だと思います。
 彌敦粥麺家では、朝なら粥、ランチや夜食にはカレー牛腩撈麺がおすすめです。



旺角の妹記生滾粥品(香港)

 九龍サイドの繁華街旺角では、妹記富記の粥がおすすめです。妹記生滾粥品は花園市場熟食街にあります。行き方はリンク先の妹記の記事に書いてあります。
 熟食街というのは、いわゆる昔風フードコートと言いましょうか、まあ、そんなものです。ここ花園街市熟食街には20くらいの食堂が入居しています。フードコートと同じでテーブルは各店共同です。店の近くのテーブルにはメニューがおいてありますから、上の写真のように店の近くのテーブルに座るようにしましょう。

猪腰猪潤粥(香港、妹記)

 妹記での私のお気に入りはレバー粥(猪潤粥)。これは、及第粥のようにレバーの量が適度ではなく沢山入ったもので、写真の通りドーンッとレバーが入った広東粥です。
 こんなにレバーを入れたら脂っこくてせっかくの広東粥が台無しになると私も思っていたのですが、食べてみると全然そんなことはなくて朝からでも問題なく食べられる健康食です。

魚片皮蛋粥(香港、妹記)

 妹記にはもう何回も来ていろいろな粥を食べていますが、基本的に粥に入れる素材の好き嫌いさえなければどれを食べても美味しいです。
 上の写真は魚片皮蛋粥です。これはメニューにはなくて、メニューの魚片粥にトッピングで皮蛋を追加したものです。このように大体どこの粥屋さんでも、自分の好みでトッピングを選べるようになっています。
 そして、上の写真、魚片皮蛋粥が運ばれてきました。少し皮蛋が見えますね。

魚片皮蛋粥(香港、妹記)

 中華粥は、具材が下の方に沈んでいることが多いので、 食べる前に良くかき混ぜます。この時によく分かるのですが、妹記の粥は米粒がなくなるまでよく煮込まれています。これは美味しい広東粥の共通点です。妹記だけでなく、元朗の發記上環の羅富記、佐敦の彌敦粥麺家旺角の富記のいずれにも共通している美味しい広東粥の基本です。

旺角の富記粥品

 旺角でのもう一つのおすすめ店は富記粥品です。ここは使い勝手の良い食堂で、しかも美味しいメニューが多くて、一人飯の時に重宝します。場所はMTR旺角駅と花園市場との中間くらいですから、旺角駅にはかなり近いという位置になります。

富記粥品の美味しいお粥(香港・旺角)

 富記粥品に朝行ったとき、私が食べるのは粥です。アツアツ・トロトロの中華粥は美味しいです。及第粥や皮蛋痩肉粥といった定番の粥以外にも、美味しそうなお粥のメニューが並んでいます。この日選んだのは猪潤魚片粥、豚レバーと魚のお粥です。よく煮込まれたお粥だということが写真からも分かるでしょうか。

富記粥品のガチョウのローストご飯(香港・旺角)

   富記粥品を知った頃は毎回お粥を食べていたのですが、最近は午後とか夜に来た時には焼臘(焼味)を食べることが多いです。富記粥品の焼臘はいつ行ってもどれもレベルが高いです。
 特におすすめは上の写真の焼鵝飯(ガチョウのローストご飯)です。美味しそうな焼き色は見るからに期待感を募らせます。そして口に入れると香ばしい味が広がる焼鵝は、噛めば噛むほど味が出てきて感激します。

香港の人気粥店、元朗の發記

 香港の粥についていろいろ紹介してきましたけれども、現時点で香港最強の粥というのは元朗にある發記腸粉粥品です。
 元朗と言うと遠そうですが、尖沙咀(西鉄尖東駅)から西鉄に乗れば30分もかからずに行けます。發記腸粉粥品は元朗からさらに軽鉄に乗り換えて一つ目、軽鉄大棠路駅から市場方面に歩いて5分くらいのところにあります。地図はこちらのサイトで確認してください。
 朝7時から夜の24時まで営業していますが、いつ行っても満席もしくは外に行列ができている人気店です。地元の香港人、しかも元朗近くに住む常連さんで賑わうお粥屋さんなのです。

香港の美味しい朝粥
 
 發記を紹介しているとキリがありませんので、詳しくは發記腸粉粥品のページをご覧ください。
 上の写真は牡蠣レバー粥です。香菜が多すぎて粥が見えないので香菜を少しよけて撮ったのが上の写真です。牡蠣を粥から少し掘り出したのですが、あまり牡蠣が見えてなかったですね。因みに牡蠣は元朗の街から車で5分くらいの流浮山という牡蠣の産地で採れたものを使用しています。
  この牡蠣とレバーという、日本人からすると相性の悪そうな組み合わせでも、不思議なことに日本人である私が食べても美味しいのです。特に粥の味付けを変えているわけでもありません。もともとの粥が美味しいから何を入れても美味しいのでしょうし、入れる材料も比較的良い素材を使っているから美味しいのでしょう。
 こういう粥を食べてしまうと、羅富記も彌敦粥麺家の粥では物足りなさを感じてしまうのです。



香港に来たらエビワンタン麺


 私が香港で良く食べる麺類の一つにワンタン麺があります。香港ではワンタンの味のレベルが高いですから、当然のようにワンタン麺もレベルが高くなります。私がおすすめのワンタン麺のお店は威霊頓(ウェリントン)街のマックズ・ワンタンメン・ショップです。中環(セントラル)の山側を走る威霊頓(ウェリントン)街はB級グルメ通りになっていて、B級グルメのお店が軒を連ねています。このB級グルメ激戦地で勝ち抜いているのが、1920年創業の老舗ラーメンショップ、マックズ・ワンタンメン・ショップなのです。


  マックズ・ワンタンメン・ショップです。私のように香港へ出張や旅行でしか行かない者にとっては、どうせワンタン麺だけ食べようと思っているわけですからメニューなんか必要ありません。迷わず、ワンタン麺を注文します。いつもなんですが、ワンタン麺を注文した後に机に貼ってあるメニューを見て、意外にあるなあと毎回感心してしまいます。


 そうこうしているうちに、「はい、ワンタン麺です。」と言ってワンタン麺が出てきます。 始めて食べる方は面くらいますが、ワンタンは麺の上に乗っていません。麺の下にもぐっているのです。それから、丼が小さいので驚かれると思いますが、麺は結構入っています。
 この店は私が香港で勤務していた事務所の近くでしたので、このエビワンタンメンは本当によく食べました。プリプリしたエビも旨いし、コシのあるゴムみたいな麺も旨いし、この店はスープも旨い。何回か食べているうちに、香港に住んでいるときから癖になってしまった店です。


 上の写真は、エビワンタンを麺の下から取り出して上に乗せたところです。エビワンタンは4~5個麺の下に潜っています。潜っているエビワンタンを掘り出して食べるのが良いのか、潜ったまま麺を先に食べるのが良いのか、などと聞かれたこともありますが、作法などありませんから好きなように召し上がってください。
 今も香港に来たらエビワンタンメンを食べに来ないと気が済まなくなってしまっているのは、長年ここマックズに通って、このゴムのような麺のとりこになってしまったからに違いありません。

 
 そして、その向かいにある沾仔記のエビワンタン麺もマックズに負けず劣らず美味しいです。というか、最近では沾仔記に行く回数の方が増えてしまいました。あくまでも私の印象ですが、エビワンタン自体は沾仔記の方がプリプリしています。一方、麺の美味しさは、先に食べ慣れてしまったマックズの方が美味しい気がします。こんなことどうでも良いのです。どちらで食べても美味しいのです。

香港、沾仔記のエビワンタン麺
 
 沾仔記ではエビワンタン麺も美味しいですし、つみれボール入りラーメンも美味しいですが、一番のおすすめはやっぱりエビワンタン麺でしょうか。もう20数年間食べていますが、飽きが来ない味です。香港の伝統的なワンタン麺の味をこの二店は守り続けているような気がします。

 
 上の写真は沾仔記のエビワンタンです。どうですか、この美味しそうなエビワンタン。新鮮でプリプリのエビワンタンです。随分と値上がりしたとはいえ、2015年9月現在で26香港ドルで食べられるのは嬉しいですね。

 

 さて、こちらは香港在住の日本人にも人気の池記です。池記はB級グルメの激戦地、銅羅湾(トンローワン、causewaybay)にありながら、本当に長い年月、常にトップレベルの人気を得ている老舗のラーメン屋さんです。看板にもあるように、一番の人気商品はワンタン麺です。
 いつ行っても外に10人以上の列ができているので、最近はなかなか入れなかったのですが、この日夕方4時くらい、たまたま通りかかったところ列が店の外にはできていなかったので久しぶりに入ってみました。

  
 

 久しぶりに食べた池記のワンタン麺ですが、少しパンチに欠けているようです。麺は香港のどこにでもあるゴムのように弾力の強い麺ですが、特に麺が旨いわけでもなく、スープが旨いわけでもなく、ワンタンが取り立てて旨いわけでもありません。食べてもおいしくないというほどではないにせよ、行列に並んで食べるほどの味ではなくなってしまっているのです。
 まあ、あまりお腹がすいていない時に食べてしまったものですから、そうしたことも影響しているかもしれません。
 
香港・元朗、好到底のエビワンタン

 エビワンタンメンで忘れてはならない名店に、元朗の好到底があります。ここ好到底は香港人に人気の店で、昼前にもなると香港各地からお客さんが集まります。
 好到底で最もよく注文されているのはこの雲呑麺(ワンタンメン)でしょう。香港ではワンタンメンと言いますが、日本式に言えばエビワンタンメンです。つまりワンタンは肉ワンタンではなくエビワンタンなのです。
 人により好き好きはありますが、麺だけでいうと中環の沾仔記のゴム麺の方が香港の麺らしくて私は好きです。ですけど、どちらが日本のラーメンの麺に似ているかというと好到底の方ですから、香港慣れしている人でなければ好到底の麺を好むと思います。
 一方、雲呑を含めた総合評価ということでは、私も好到底の方が上だと思っています。実は入っているエビのプリプリ感も沾仔記の方が勝っています。それでも好到底のワンタンメンの方が美味しいという私の推薦理由は好到底の雲呑に入っているエビ味噌の素晴らしさなのです。コクがあって旨みがあって最高なのです。このエビワンタンを食べてしまうと、香港の他の店や、ましてや日本のエビワンタンなど、子供だましのように思えてしまうのです。
 上の写真を見てください。見るからに美味しそうなワンタンに見えませんか。

元朗、好到底の蝦子撈麺
  
 この好到底でもう一つ紹介しておかなければならないのが蝦子撈麺(エビの卵がけ混ぜ麺)です。プチプチしたエビの卵が自家製麺にどっさり乗っていて、美味しいのです。香港で蝦子撈麺を食べさせてくれる麺店はいろいろありますが、私の経験ではここで食べた蝦子撈麺がベストです。
 蝦子撈麺については、少し味は落ちるけど、中環(セントラル)にある黄枝記も有名です。黄枝記はマカオが本店ですが、香港中環でも全く同じレベルの味を楽しめます。リンク先のページで香港店の場所も紹介しています。

元朗、鄭洪記の牛腩ワンタン麺(香港)
 
 この元朗という街はB級グルメの宝庫のような街です。香港郊外にあって初めて香港に行く人にとっては遠く感じる場所でしょうけど、香港中心部から地下鉄で一時間もかからずに行くことができます。昔ながらの香港の風情が残っている街で、私は大好きです。
 上の写真は元朗、鄭洪記の牛バラワンタンメンですが、ラーメンにエビワンタンと牛バラ肉が乗った豪華版のラーメンです。このような店が元朗にはあふれています。元朗についてはこちらで詳しく紹介しています。



 車仔麺

香港の車仔麺オーダーシート

 香港のラーメンのジャンルで忘れてはならないものに車仔麺があります。かつては屋台をひいて販売されていたラーメンの典型です。日本のチャルメラみたいな懐かしさを感じさせるラーメンなのでしょう。
 特徴は、スープ、麺の種類。乗せる具をお客さんが自分で選べるスタイルにあります。上の写真はある車仔麺専門店のメニュー兼注文書です。上から順に注文の仕方、麺種類、スープ種類、乗せたい具、という順です。車仔麺の店では大体このようなオーダーシートで注文することになります。
 この日は注文の仕方としては「3つの具を乗せる」を選び、麺は「粗麺」、スープは「トムヤム味中辛」、そして、乗せる具は「牛バラ、シイタケ、カレー味魚ボール」を選びました。上の写真と見比べながら、メニューの読み方をマスターしてください。

香港の車仔麺トムヤム味
 
 そのオーダーシートに基づいて作ってもらったラーメンが上の写真です。トムヤム味のスープ、牛腩(牛バラ)と魚ボールとシイタケが乗せられています。どうですか、美味しそうでしょう。

香港の車仔麺トムヤム味
 
 麺が見えないので、下から掘り出したのが上の写真です。平打ち麺です。
 香港では食べたいものが沢山あって、こうした車仔麺なんかもぜひ食べたいB級グルメの一つなんですが、これで一回の食事にしてしまうのはちょっともったいないです。私のように毎週香港でグルメ三昧をしている者でもこれを一回の食事にしてしまうと満足感が不足します。
 そこで、車仔麺にしても雲吞麺にしても、おやつとして3時とか4時くらいに食べて、夕食の時間を後ろにずらすというのが私流の楽しみ方です。この楽しみ方は、特に旅行で香港に来られる方にはぜひおすすめしたいです。

香港での街歩きやグルメ探訪の必需品  「歩く香港&マカオ」

 香港は昔私が3年間住んでいた街です。また、今でも年に数回訪問する街です。そんな私が利用している香港のガイドブックはこれ、「歩く香港」です。新しいビルが次々に建設されている香港の街歩きをするには、最新の地図代わりになるガイドブックが欲しいものです。
 
この「歩く香港」では、駅ごとに出ている詳細な地図は、私の香港歩きに欠かせません。また、マカオ観光する際やレストランなどを探す際にも、このガイドブックに掲載されているマカオの詳細な地図が大変役に立ちます。薄くて軽いことも嬉しいことです。
 さらに言えば、私が買っているのはKindle版です。ご承知のようにKindle版はKindle端末に加え、iPhone、iPadやAndroid端末でも利用できます。私は事前にAndroidのタブレットにダウンロードしていますから、ネット環境がないところでも、旅行先でいつでも自由に情報にアクセスできるのです。




 香港のその他のラーメン

 
 ワンタンメンも大好物なのですが、私の一番のおすすめは九記牛腩の牛バラカレーラーメンです。牛すじは柔らかく味わい深くてスープも美味しいし、カレーとの相性も良いのです。ここは、どんなに通っていてもまた行ってしまう、そんな癖になる味です。この九記の欠点はいつも混んでいること。大行列で一時間待ち、二時間待ちということもよくありますので、ご注意ください。

香港の華姐清湯腩で食べたカレー牛腩麺
 
 九記牛腩のカレー牛腩麺は美味しいです。だから食べに行きたいのはやまやまですが、とにかく混んでいて30分待ちは当たり前で、最も混んでいるときはせっかく九記牛腩まで行っても行列を見て諦めて帰ることだってあります。
 九記牛腩以外で美味しいカレー牛バララーメンを食べられる店はないのでしょうか。そんな時に私がスペアとして利用するのが香港島の天后にある華姐清湯腩です。地下鉄天后駅から徒歩1分です。華姐清湯腩という店は清湯牛腩でミシュラン一つ星を取った店です。清湯牛腩というのは、清湯のスープ麺の中にトロトロの牛腩(牛バラ肉)が入ったラーメンです。
 そういう意味では、ここでカレー牛腩は邪道かも知れません。確かにお客さんの半分以上は清湯牛腩を注文しています。でも、牛バラ肉は柔らかくスープともども大変美味でした。カレーは少し辛目でカレーラーメンを食べるには程よい辛さです。正直言って、九記のカレー牛腩と比べても、こっちの方が美味しいじゃないかなんて思うことがあります。ぜひ一度お試しください。
 
順豊排骨麺(香港)
 
 同じく天后にある順豊排骨麺もおすすめのラーメン屋です。天后の電気道界隈はB級グルメの宝庫で、このあたりのブラっと入ってアッと驚く店に出くわすことが時々あります。この順豊排骨麺との出会いもまさにそんな感じです。
 排骨麺は日本ではよく見かけますが、実は香港ではあまりありません。台湾では排骨麺の店はたくさんありますから、台湾の味なのでしょうか。そういう意味であまり期待しないで入った店だったのです。ところが、食べてみると、日本人にも合いますね。美味しいですよ。

 
順豊排骨麺(香港)の排骨(パーコー)
 
 順豊排骨麺という店には様々なメニューがありますが、殆どのお客さんが食べているのは排骨麺です。私も排骨麺以外食べたことがありません。
 排骨とラーメンが別々に配膳されます。カラッと揚がった美味しそうな排骨です。たまには違うメニューにも挑戦すべきだと思いますが、この排骨を食べたくてこの店に来るのですから別メニューを選択できずにいるのです。

順豊排骨麺(香港)の排骨麺(パーコー麺)

 こうして少しずつスープに入れて食べていきます。もちろん排骨をスープに入れずにそのまま食べてもオーケーです。麺は中太で、スープが良くなじむ美味しい麺です。排骨をかじり名から食べ進む至高のラーメン。順豊排骨麺はおすすめです。

ミシュランのラーメン屋、香港・英記麺家の厨房

 香港は中華料理の本場ですから日本人の好みに合う美味しいラーメン屋が沢山あるとお考えの方が多いかと思いますが、意外にそうでもありません。ワンタン麺(エビワンタン麺)ですといろいろありますが、チャーシュー麺ということになるとおすすめできる店が殆どないというが実情で、そんななか西営盤(サイインプン)の英記麺家の叉焼麺は、私が唯一おすすめできる香港の叉焼麺です。
 英記麺家は小さなラーメン屋さんです。まだ日本人にはほとんど知られていませんが、2018年のミシュラン(Michelin)で紹介された隠れた名店なのです。この小さな庶民的なラーメン屋の自慢は自家製チャーシューです。

ミシュランの香港ラーメン、英記麺家

 上の写真はメニューにはないけれど、叉焼麺にハチノス(牛肚)を乗せた私のおすすめラーメンです。 この店の売りは噛めば噛むほど甘みが出てくるチャーシューです。このチャーシューをつまみながらラーメンを食べるわけです。柔らかくて美味しい自家製のチャーシュー、きっと満足していただけると思います。
 麺はゴムのような麺で量の割にお腹にたまります。スープは鶏ガラのあっさりスープで、そういえば昔は日本でもこんな感じのスープに入ったラーメンをよく食べたなあと懐かしさを感じるはずです。
 そして、トッピングで追加するハチノスのコリコリ感がチャーシューとまた違った美味しさを引き出してくれます。最近は英記麺家に来たらこの叉焼麺のハチノス(牛肚)乗せばかり注文しています。

 

 でも、お酒を飲んだ後に食べるラーメンとしてもっとおすすめしたいのが潮州ラーメンです。 潮州ラーメンの専門店は数多くありますが、一番におすすめしたいのはここ潮興魚蛋粉です。魚蛋粉というのは潮州で生まれ香港で人気を博している麺類で、基本は魚蛋(フィッシュボール、魚のつみれ)と河粉(うどんのような米でできた太麺)の組み合わせで、さっぱりした味付けのラーメンです。
 今は夜11時ですが、街を散策しながら、ちょっとお腹にたまるものが食べたいという気持ちです。 そんな時こそ、この潮興魚蛋粉が最適なのです。
 2019年5月現在、湾仔を本店として、銅羅湾(トンローワン、causewaybay)など香港島内を中心に7店の店舗があります。

 
 
 この店では麺とトッピングを選択しないといけません。
 麺は河粉にしましょう。上の写真にあるように日本のうどんのような太麺です。
 トッピングはつみれをはじめいろいろあります。この潮興魚蛋粉では、つみれ類にほど良い弾力があって、噛めば噛むほど味が出てくるといいますか、噛んだだけ味が楽しめるといいますか、とにかく美味しい。スープはあっさり系で麺も食べやすい。飲んだ後の胃にやさしいラーメンです。最近は、ワンタン麺よりこの潮州ラーメンの方が好きになってきてしまいました。
 潮州ラーメンについては街でいくつも見かけますので、お客さんの込み具合を見ながら、店を選択してください。



 
  
 次に焼きそばの話をしましょう。私が香港で好きなヤキソバは上の写真にある干炒牛河です。
 香港で食べる焼きそばには色々あって、一番メジャーなのが伊麺でしょうか、いわゆる玉子麺ですね。これを炒めて焼きそばとする(乾焼伊麺などと言われます)ものが主流だと思います。他にも、いわゆる炸麺といって油でパリパリに揚げた麺に餡をかけたものもあれば、焼ビーフンもあれば、労(本当は手偏がつく)麺という和え麺もあります。
 それじゃ、色々ある香港の焼きそばの中でどれが一番好きかと聞かれれば、私は迷わず、この干炒牛河を選びます。米でできた太麺をヤキソバにしたものです。
 脂っこく見えるかもしれませんが、黄ニラが沢山入っていますので、黄ニラの爽やかさでもって中和されています。先ほども書いたように、河粉は米でできた麺ですから、そもそも食感が良いですし、さっぱり系の味です。
 それから、香港で焼そばを食べるときは、少なくとも日本とは使っている油が違うので、干炒牛河に限らず食べづらいことがよくありますので、そういう時は酢をかけて食べると食べやすさは大きく変わります。
 香港の焼きそば事情についてはこちらをご覧ください。

 
 香港の焼きそばで忘れてはならないのはシンガポール焼きビーフン(星洲炒米粉)です。カレー味で炒めたビーフンです。これが意外に美味しいのです。ただ、以前は香港でよく食べた記憶があるのですが、最近はあまり見かけなくなってきたメニューの一つです。最近は茶餐庁のような食堂というか喫茶店というか、そんな店では見かけるメニューです。
 これが本当にシンガポールの焼きビーフンの味なのかというと、私は甚だ疑問ではありますが、香港で「シンガポールビーフン」と言えばカレー味なのです。ちょっとだけ辛い味付けですから、辛い料理が苦手な人でも問題なく食べられます。

 
 かつては酒楼(いわゆるレストラン)のメニューにもあったという記憶があるのですが、最近は専ら茶餐庁で食べています。カレー味のビーフンで、必ずエビが入っています。それに叉焼やら豚肉やら野菜やらが一緒に炒められていて、これ、本当に日本人が大好きな味です。

招牌撈麺もおすすめ(香港、阿鴻小吃観塘本店)

 香港の焼きそばでどこのが一番美味しいですか、と聞かれたら私は、潮州料理の阿鴻小吃で食べる招牌撈麺を挙げたいです。XO醤味です。 阿鴻小吃は観塘に本店がある潮州料理店で、空港にも支店がありますから香港空港から帰る時に立ち寄って最高の焼そばを食べて帰ることができます。
 でも正直言うと、私も空港店でよく食べていますが、何故か観塘本店の方がはるかに美味しいです。素材はすべて同じだと思いますが、調理の腕が違うのか、明らかに美味しさが違います。空港店の味に慣れてしまっていた私としては驚きです。
 さて、上の写真は招牌撈麺です。撈麺は和えそばですから焼きそばではありませんが、日本人的には焼きそば感覚の味です。この招牌撈麺に関しては麺を少し炒めてから和えていると思います。私は潮州焼きそばが大好物ではありますが、ここ阿鴻小吃では撈麺に軍配を上げます。
招牌撈麺は焼きそばよりも美味しい(香港・阿鴻小吃)

 阿鴻小吃の撈麺には二種類あって、一つはXO醤味の招牌撈麺、もう一つは普通の豚の油で炒めるだけでXO醤を使用しない蔡瀾撈麺です。好みは人によって分かれると思いますが、私は少しピリッとした味付けの招牌撈麺をおすすめしたいと思います。
 XO醤は阿鴻小吃特製の自家製で、これ自体は本店だろうと空港店だろうと同じものを使っているのだと思っていましたが、ひょっとすると店でそれぞれ作ったものを使っているのかもしれませんね。
 写真をご覧ください。どうですか、この美味しそうな撈麺。香港にレストランの数は星の数ほどありますが、これほどの撈麺を食べさせてくれるレストランはほかにはありません。
 
福建炒飯は香港でのおすすめ
 
 香港のB級グルメを語れば私は何日間でも話し続けることができます。香港では高くて美味しいものもありますが、それは当たり前であって価値があるわけではありません。安くても美味しいからこそ価値があるのです。香港人と話すと、高級店に行って香港の食事は美味しかったと言っても、「だから何なの?」という反応です。当たり前だからです。また、単に雰囲気にごまかされて味とは無関係に満足してしまっただけなのかもしれません。
 香港には美味しいものがたくさんあります。それを自分の足で探し回る楽しさ、それに目覚めてしまうと、香港の楽しさは倍増するのです。香港B級グルメ、奥が深いです。