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香港でのランチタイムのおすすめ料理

香港のランチタイムのおすすめ料理HEADLINE


香港で美味しい昼食(ランチ)

美味しい焼売(広州蓮香楼)
香港の焼売は日本人の口に合います
 
 香港でのランチタイムには食べたいものがたくさんあります。でも、香港への旅行者が必ず一回はするのが飲茶でしょう。焼売や叉焼饅頭など日本人には見慣れた点心であっても、本場香港では味のレベルが全く違います。と言うか、日本で食べる点心は本場のものとは全くかけ離れた味になっています。香港に来て外せないランチの筆頭に挙げなければならないのがこの飲茶です。
 私がおすすめするのは、香港の伝統的な飲茶です。例えば、ミシュランのお墨付きをもらった添好運(ティムホーワン)などは飲茶屋ではなくて、単なる点心屋です。ミシュランだからお客さんが行くだけであって、実は香港で一番美味しい飲茶屋ではないし、そもそも飲茶ではないのです。添好運(ティムホーワン)がナンバー1の飲茶なんだなどと誤解されている日本人が多いので、あえて明確に言っておきます。

元朗の焼味屋(焼臘店)
香港に来たら焼臘(シウラップ)を一度は食べたい
 
 香港でランチタイムに食べたい食事の二番目に挙げたいのは焼臘(シウラップ)です。ショーケースに焼きあがった肉がぶら下がっている風景って、昔からの香港のイメージです。焼臘(シウラップ)屋さんは香港のどこにでもありますが、美味しい店というのはやはり混んでいる店です。また、こういう重たい料理は夕食時に食べたいと思っても、実は最もおいしいガチョウのロースト(焼鵝)は夕方には売れ切れてしまうという店が多いので、ランチタイムに食べておかないと食べそびれる恐れがあるのです。

沾仔記のエビ雲呑麺(香港)
沾仔記のエビ雲呑麺
 
 香港でランチタイムに食べたいものとしては、ラーメン好きな日本人としてはやはり麺類を挙げないわけにはいきません。麺類の中でイチオシはエビ雲呑麺です。香港のどこで食べても美味しいエビ雲呑麺が食べられます。が、やはりどこでも良いかと聞かれると、実はそうではなくていくつか絶対に間違いのない店というのがあります。

阿鴻小吃の撈麺
阿鴻小吃の招牌撈麺(XO醤味)
 
 また、麺類ではスープ麺だけでなく、スープなし麺(撈麺)や焼きそばも種類が豊富です。こういうB級グルメは日本人の口に合いますから、食べたいものを挙げるとキリがなくなります。

 このページでは、①飲茶②焼臘(シウラップ)③麺類に分けて、香港のランチタイムを充実させてくれるレストランや食堂、料理を紹介していきます。



 飲茶のABC


蓮香居香楼はワゴン式。香港の飲茶風情に浸れる。

 飲茶から紹介しましょう。最近は写真に出てくるようなワゴン式の飲茶ができる店が減ってきました。やはり人件費の高騰といった問題がありますし、香港人に聞くと、オーダー式の方が出来立てを食べられるから好きだという人も少なくありません。いずれにせよ、日本人としては、せっかく香港気分を味わいたいというのですから、ぜひワゴン式の店を探したいと思います。
 ところが、香港にはもうワゴン式の店が少なくなってきました。上の写真の蓮香居はそうしたワゴン式飲茶ができる数少ない店の一つです。地元の人たちが大声で話をしたり新聞を読んだりしながら飲茶を楽しむ様子を味わえます。昔ながらの香港の生活がこの店にはあります。ただ、ワゴン式の店は混みあいます。朝早いうちだと待たずに入れるので、特に大人数で行く場合は早朝が狙い目ではあります。


ミシュランに掲載された鳳城酒家のメニュー

 ワゴン式の場合は、近くに来たワゴンに乗っている蒸籠のふたを開けて、実物を見て注文できるので言葉ができない日本人には楽なのですが、オーダー式の場合は、慣れていない人は結構苦労すると思います。
 上の写真はミシュランに掲載された鳳城酒家の飲茶オーダーシートです。このシートからそれぞれの点心の姿が半分以上分かれば大したものですが、仮に半分分かったとしても残りの分からない半分に自分の食べたい点心があるかもしれないのです。地元のお客さんが多い店では、上の写真のように広東語だけのメニューです。逆に外国人客が多く、味付けも外国人向けにアレンジされているレストランでは英語が付いていたりします。日本語メニューがある店などは、本場の味ではない点心が平気で出てきます。

香港・陸羽茶室の店内
最高級店で伝統的な飲茶を楽しめる陸羽茶室もおすすめ

 そういう意味では、本場の味ではないけど香港で飲茶したことになるので安易に外国人の店や添好運(ティムホーワン)のような点心屋に行くか、蓮香楼のようなワゴン式飲茶に行くか、それとも鳳城酒家のようなオーダー式だけども伝統的な飲茶に行くか、という三択になるのです。そして、最も伝統的でかつ植民地時代のコロニアルな雰囲気が味わえる陸羽茶室という別格の店を入れると、四択になります。
 陸羽茶室で気を付けなければならないのは、スタッフの気位の高さでしょうか。言葉ができない日本人客や韓国人客などに対しては、徹底的にあしらいます。私はいくらか言葉もできるし飲茶作法もできますから丁寧に扱ってもらえますが、一見の客にはサービスしないという気位の高さがスタッフにはあります。これは伝統的なもので今に始まったものではありません。観光客の日本人にとってはちょっと辛いことがあるかもしれません。詳しいことは陸羽茶室のページに記載しています。



飲茶でおすすめしたい点心

飲茶の定番、蝦餃
飲茶の定番、蝦餃(「ハウガウ」と発音する。えび入り蒸しギョーザ)

 さて、飲茶をして何を食べるかですが、これはもう人の好みなので何ともいえませんが、日本から来た人に楽しんでもらおうと思えば、まずは定番の「蝦餃」(「ハウガウ」と発音する。えび入り蒸しギョーザ)と「焼売」(シウマイ)は外せません。特にハウガウは日本でおいしいハウガウは殆ど食べられないので、私も必ず注文します。
 蝦餃(ハウガウ)の良し悪しというのは、見た目と味の両面で測ります。薄く透き通った皮で包まれているエビが光るような外観が良いですし、味という点ではエビの新鮮度やプリプリした食感もさることながら皮自体のうまみも大切なポイントです。蝦餃(ハウガウ)は香港人の大好物であるだけに、蝦餃(ハウガウ)の良し悪しが店の人気にも大いに影響します。

緑茵白兎餃はウサギ型の蝦餃(泮渓酒家)
泮渓酒家の像形点心(エビ餃子)

 また、点心の一つのジャンルとして像形点心というのがあります。点心というのは味だけでなく見た目も評価ポイントの一つであることは既に書きました。まさに、視覚に訴える点心が像形点心なのです。
 像形点心で有名なのは、広州にある老舗レストラン、泮渓酒家です。60年を超える歴史を有するこの店最大の人気ポイントは、動物点心をはじめとした像型点心です。上の写真は泮渓酒家の蝦餃(ハウガウ=エビ餃子)で、餃子の皮をウサギ風にし作り出しています。ハウガウの味はさすがに超一流のものです。プリプリしたエビの感触が素晴らしいです。
 これだけ可愛らしい姿で、しかもおいしいとなると、人気が出るのもうなづけます。

香港の焼餃子
鍋貼(焼き餃子)は香港ではマイナーな存在

 日本人が餃子という単語から連想するのはどうしても焼き餃子です。中国でも鍋貼という料理で存在していて、香港のレストランでも食べられるのですが、正直言って大変マイナーな存在です。香港では蒸し餃子が主流ですし、中国全土でも蒸し餃子が多くて次に多いのが水餃子です。
 どうしても焼き餃子が食べたいという方は「お好きにどうぞ」という感じですが、私の経験上、焼き餃子の方が蒸し餃子よりおいしかったという香港のレストランや食堂は一切ありませんので、ご参考までに記しておきます。それでも、日本の焼餃子よりは具もたっぷり入ってるし皮も美味しいのは言うまでもありません。

エビ野菜餃子(深圳、金碧軒)
野菜の蒸し餃子は私のおすすめ(深圳の金碧軒

 蒸し餃子ということですと、ここで紹介している蝦餃以外では野菜の餃子が私のおすすめです。野菜の蒸し餃子では、ニラ(韮)を入れたものが多いですね。上の写真はニラ(韮)とエビがの入った餃子です。こういった餃子はレストランによってさまざまな種類がありますから、メニューとにらめっこしながら自分好みの餃子を探してみてください。

陸羽茶室のレバー焼売
陸羽茶室のレバー焼売

 どこで食べても日本人が満足できるのが焼売です。これはもう日本の焼売など、別のジャンルの点心なんだと気づかされる味です。ですから、普通の蟹子や蝦子を乗せた焼売(このページの一番上の写真)はもちろん食べてもらいたいですが、例えば上の写真のレバー焼売など、香港でないと食べられない焼売にもぜひ挑戦してもらいたいと思います。
 上の写真ではレバーが大きすぎるので、レバーを外出ししています。焼売の部分は皮に包まれていなくて焼売の中身そのものです。ですから、焼売の上にレバーが乗っているのではなく、焼売の中身を皮ではなくてレバーでくるんでいるという風に考えた方が良さそうです。
 こんなに脂っこいのは食べられないなどという声が聞こえてきそうですが、 これが意外に脂っこくないのです。むしろ、レバーと焼売が一緒になった美味しさに心躍り、力が湧いてくるという感覚です。私おすすめの点心です。

本場の山竹牛肉球は本当に美味い
本場の山竹牛肉球は本当に美味い

 私がよく食べる蒸し料理の点心に、山竹牛肉球があります。山竹牛肉球は、基本的には焼売の一種と考えて良いと思います。「牛肉焼売」マイナス「焼売の皮」だと思えばいいですね。中国では、牛肉というのは高級品でもなければ美味しい食材でもありません。安物の肉(牛肉のこと)を使った焼売なので、焼売の皮もないと思えば良いのです。
 じゃ、これは美味しくないのか、というと、結構私は好きなんです。サクサクした感じもいいですし、生姜の利いた味付けも好きなんです。ただ日本人には少し脂っこいかもしれません。ですから山竹牛肉球を注文するとどの店でも必ず黒酢が出てきますから、黒酢をつけて食べるようにします。

鮮竹牛肉玉(深圳、金碧軒)
牛肉球にはお酢が添えられます

 ここで点心の食べ方の基本をお話しします。日本で餃子や焼売を食べるときには醤油やラー油などをつけて食べるのが一般的です。しかしながら香港では、醤油などをつけて食べることは稀です。点心自体に味が十分につけ、その味のバランスを上手にはかるのが点心師の技なのです。したがって、点心師としては<せっかく美味しく作った点心を調味料の味で台無しにしてもらいたくないのです。焼売に黄色い辛子をつけて食べたいなどと言ったら、泣かない点心師はいないと思います。
 逆に、醤油や酢などの調味料をつけて食べるべき点心が出てくると、その時に小皿に調味料が添えられてきます。この牛肉球もそうなのですが、脂っこさや臭みを和らげるために、小皿には酢が入れられています。(醤油みたいに見えますが、中国酢です。)牛肉球はこの酢をつけて食べるとおいしいのです。

潮州粉果も日本人には人気の点心
粉果も日本人には人気の点心です

 さて、餃子や焼売のように蒸した点心の一種に、粉果があります。粉果は、米の粉で作る餃子のようなものです。少し厚めの皮ですので、粉果には色々な種類の具を入っていて、入れる具によってさまざまな粉果があります。日本人にはなじみやすい点心だと思います。

香港のエビ春巻
香港で春巻食べるならエビ春巻がおすすめ

 さて、蒸し物系のメニュー紹介はこのくらいにして、揚物系の点心の話をしましょう。
 まず、エビとにんにく入り春巻です。美味しそうな色に焼きあがった春巻ですね。日本で食べる春巻とはわけが違います。パリッとした薄皮の春巻です。日本で食べる春巻はどうも口に合わない私ですが、ここ鳳城酒家の春巻は素晴らしいです。日本の春巻が本場の春巻とどの程度違うのかということを知るためにも、香港旅行の際には美味しい点心を出してくれる店で春巻を味わってもらいたいものです。

香港に行ったら一度は食べたい什果蝦網筒
什果蝦網筒(果物とエビの筒型サクサク揚げ)

 続いて、什果蝦網筒です。「果物とエビの筒型サクサク揚げ」とでも訳したらよいのでしょうか。エビのすり身とマンゴーを包んで揚げたものです。サクサク感とマンゴーの甘さが印象的です。見た目以上にサクサクしてますよ。
 子供向けの点心なのではないかなどと思われがちですが、大人が食べてもおいしいのです。とは言え、子供に喜ばれるメニューであることは間違いないので、家族連れで来たときなどは、必ず注文してみてください。

沙津炸蝦角
沙津炸蝦角(マヨネーズ和え、蝦のサクサク揚げ)

 今度は沙津炸蝦角です。マヨネーズ和え、蝦のサクサク揚げとでも訳しましょうか。私が和訳すると、どうしても擬音が入ってしまいます。でも、雰囲気はこの擬音に表されていて、カリカリ揚げてあるのではなくサクサク揚げてあるのです。この上で紹介した什果蝦網筒(果物とエビの筒型サクサク揚げ)と似たようなコンセプトの点心ですから、この二つを同時に注文するのはちょっともったいないかなという感じです。この両方がメニューにある場合は、私でしたら、什果蝦網筒(果物とエビの筒型サクサク揚げ)だけ注文します。

エビと野菜の湯葉巻き揚げ(香港)
エビと野菜の湯葉巻き揚げ

 エビと野菜の湯葉巻きです。湯葉の中に野菜だけがくるまれている場合もあれば、この写真のようにエビなどが入っている場合もあります。
 湯葉巻も定番料理の一つで、揚げてあるものと蒸してあるものがあります。私としては、蒸した方が好きなので、この写真の湯葉巻揚げの場合は、湯葉をちょっと揚げすぎなのではないかなと思ったのですが、その湯葉が結構旨いものですから、食べているうちに、これでいいのかなという気がしてきました。湯葉の中に入っていたエビはプリプリ感も良くて旨かったです。

湯葉巻蒸しはあっさりしていて食べやすい
湯葉巻蒸しはあっさりしていて食べやすい

 こちらは、次は五目野菜の湯葉巻き蒸しです。湯葉巻きは蒸した方が脂っこくなくて私は好きです。日本人から見ると、ちょっと濃いめの味な味になっている場合が多いのですが、おいしく食べられます。
 なお、湯葉は「豆腐皮」または単に「腐皮」といいますので、湯葉巻は「腐皮巻」でその前後に「蒸」という字があるか「揚」という字があるかで料理を見分けます。

香港で食べた大根餅
大根餅

 今度は大根餅です。これは、私はあまり好みではないので注文しません。が、私の家族が何故か大根餅が好きなのです。私としては大根餅のどこがおいしいのかと思うのですが、家族(妻と娘)は大の大根餅ファンなのです。女性には好まれる味なのでしょうか。あまり食べない私としてはこれ以上コメントできません。

 私は飲茶大好き人間なので、毎日飲茶を食べても飽きないくらいなのですが、一つだけ苦手な料理があります。鶏の爪料理です。4・5回チャレンジしましたが、いつも気持ちが悪くなってしまうのです。香港人はこれが大好きで、これを食べられない私をいつも気の毒そうに言っていました。興味ある人はぜひチャレンジしてください。料理名に爪という字が入っているのですぐに分かるはずです。

香港で飲茶(大根のXO醤炒め)
西関甹で食べた大根のXO醤炒め

 大根ということであれば、上の写真はXO酱炒萝卜糕(大根のXO醤炒め)です。蒸篭と同じくらいの大きさで出てきますから、結構な分量の料理です。炒める段階でXO醤を使っていますので大根の下の方には炒めた時のXO醤が入っています。
 まるでジャガイモの煮込みのように見えるかもしれませんが、これが大根です。大根はとろとろでXO醤の香りが十分に染み込んでいます。ピーマン、トマトとたまねぎも細かく刻まれ、大根とともに炒めれていて、味に広がりを与えてくれています。これは確かに絶品の味付けです。

 飲茶の時にお腹に溜まる料理とデザート

腸粉
腸粉には店により当たり外れがあります

 ここでは、お腹に溜まる料理を少し紹介しましょう。お腹に溜まる料理というのは変な言い方です。他の点心だって結構お腹に溜まりますので、変な言い方だということは重々承知したうえでも、やはり私にとっては空腹時にはこれらの料理を頼みたくなってしまうので、私の点心分類として「お腹に溜まる料理」というのがあるのです。
 まず、蜜汁又焼腸。チャーシュー入り腸粉です。「粉」という字が入ると米から作られたことを意味します。そして、「腸」というのは豚の腸に似ているからつけられたといいます。とすると、腸粉というのは、米からできた豚の腸みたいな意味合いなのでしょうね。チャーシューだったりエビだったり、いろいろな具が腸粉にはくるまれます。
 上の写真は広州にある老舗、広州酒家の又焼腸粉です。この又焼腸粉は、醤油だれで味は濃い目ですが、腸粉がつるっとした感覚でとても滑らかなせいか、全体としては、さっぱりした味付けで旨いです。腸粉は、店により味に大きな開きがあるような気がします。広州酒家の腸粉は、もちろん、極上の味でした。
 なお、腸粉の場合は、お腹に溜まる料理と蒸し料理の間くらいの位置づけです。

チャーシュー饅頭
陸羽茶室のチャーシュー饅頭

 チャーシュー饅頭です。私は飲茶しているときに、あまりチャーシュー饅頭は食べないのですが、ここ陸羽茶室は別です。本当に旨いからです。饅頭はふっくらしていて甘みがあって、餡のチャーシューも甘すぎず深みのある味わいです。
 ここのチャーシュー饅頭は、本当に旨い。そして、大きいのです。ですから、少人数で来たときにこのチャーシュー饅頭を食べてしまうと他の点心がお腹に入らなくなってしまうということが、唯一の欠点です。




魚を形どった可愛らしいマンゴープリン

 飲茶の楽しみの一つに、デザートがあります。マンゴープリンとか西米露(タピオカ入りココナツミルク)あたりが定番ですが、他にも美味しいものはいくらでもあります。
 デザートの代表は「マンゴープリン」です。運良くワゴンが回ってくれば良いのですが、来なければ、例の「ヤウモウ・マンゴープリン」と尋ねてみます。この場合、「マンゴープリン」の発音がなかなか通じません。「マンゴー・プーディン」という風に「プー」と伸ばし、「プー」を低い音で、「ディン」を高い音で発音すると比較的通じる。音階でいえば、「プー」が「ド」、「ディン」が「ソ」くらいの高さの差で良いと思います。
 上の写真のように、魚を形どったマンゴープリンなんかも店によってはあったりします。食べるのがもったいないくらいの可愛らしいマンゴープリンです。写真のとおり、少しコンデンスミルクがかかっています。
 これ、大きさがわかりづらいでしょうが、長さ25cmくらいの大きさです。とても大きいのです。マンゴープリンの場合、あまり味の外れはありませんが、時々驚かされるくらい美味しい店に出会ったりすることもあります。
 因みに、このお魚風マンゴープリンの味は、普通でした。特に、旨い!というほどのマンゴープリンではありませんが、このデザインだけで、私は満足です。

ココナッツのマンゴーはさみプリン
 
 上の写真はマンゴープリンの変形とでも言いましょうか、ココナッツのマンゴーはさみプリンです。ココナッツプリンの間にマンゴーが挟まっていて、まるでケーキのように食べることができます。最近の私はマンゴープリンよりこちらを注文することが多いですね。と言っても、どの店にもあるメニューではありません。


西米露(タピオカ入りココナツミルク)

 定番の西米露(タピオカ入りココナツミルク)です。西米露は広東語では「サイマイロ」と発音します。これは比較的通じやすい単語です。
 西米露の良し悪しはタピオカの鮮度にかかっています。そういう意味では、日本で食べる西米露は、多くの場合タピオカのプチプチ感が不足していて、いかにも冷凍したタピオカを戻したようなものになっています。そういう西米露ばかり食べていると、西米露の良さは分かりません。香港では、マンゴープリンと同様に、店によって外れが少ないデザートだと言えます。ただ、タピオカ以外にフルーツが少し入っている方が見た目にも私は好きです。


私のおすすめ、楊枝甘露

 次に、タピオカを使ったもう一つのデザートで、楊枝甘露です。
 楊枝甘露は、マンゴージュースとココナッツミルクやエバミルクを混ぜ合わせた飲み物の中に、マンゴー、ポメロというザボンのような柑橘系の果物、そしてタピオカが具として入っています。写真で見ると、タピオカに混じって柑橘系の果物が見えますが、これがポメロです。楊枝甘露は香港で生まれたデザートで、各種レストランや甜品屋で食べることができる定番スイーツです。

焼きたてのエッグタルト(深圳)
エッグタルトも人気のデザートの一つ

 香港で人気のあるデザートの一つに、エッグタルト、カスタードタルトとかチーズタルトがあります。これも旨いですね。さくさくした食感のパイ生地と程よい甘さのタルトに出会えると大満足です。美味しいレストランでは、甘すぎず、キリリとしまった味で、日本の有名ケーキ屋さん顔負けのタルトが楽しめます。
 カスタードタルトやチーズタルトは、意外に普洱茶(ポーレー茶=プーアル茶)に合います。飲茶の締めくくりにお勧めします。

深圳・唐宮海鮮舫のドリアンパイ
皮がサクサク、中はねっちり、ドリアン・パイも人気です

 飲茶の締めくくりとして人気がある品に、ドリアンパイがあります。ドリアン好きな人にはたまらない逸品です。実は私も根っからのドリアンファンなので、飲茶を食べに行くとついついドリアンパイを注文してしまいます。
 上の写真は広州酒家のドリアンパイ、おいしいですね。程よい甘さでドリアンの香りが素晴らしいのです。食べかけの写真で恐縮ですが、「皮がサクサク、中はねっちり」という言葉通り、中のねっちりした様子なども分かっていただけるかと思います。


韮蒸し餃子

 デザートも食べた。飲茶の雰囲気は十分に味わったということであれば、いよいよ、お勘定になります。ウェイターやウェイトレスに向かって手を挙げてサインする格好をすれば分かってくれます。広東語で言いたいのなら、「マイタン」と言います。「マイ」を低く、「タン」を高く発音する。値段はどこも明朗会計で、ワゴンの売り子が押した印の数により計算されます。

 飲茶の良さは、好きなものを好きなだけ食べられること。できるだけ数多くの種類に挑戦してもらいたいと思います。そのためには、二人くらいで行くより、大勢で行って一口ずつ食べてみるのが良いと思います。少なくとも4人くらいで行くことをおすすめします。


広州酒家の店内

 最近、私がはまってきているのは、中国・広州の飲茶。レベルの高い美味しい点心が色々あります。加えて、雰囲気の良い店が沢山あります。例えば、「食は広州にあり」という言葉を生んだ広州酒家。ここでは、潮州式の飲茶が楽しめます。蓮香楼は本当に美味しい点心ばかりです。香港の上環にある蓮香楼とは異なり、ハイレベルな雰囲気。また、泮渓酒家は動物などの像型点心を生み出した老舗で、味も素晴らしいものがあります。もう一つ、老舗の陶陶居も、いつも飲茶を楽しむ人で賑わっています。そして、値段は香港の7割程度です。
 香港から広州までは新幹線でわずか45分です。ぜひ足を伸ばしてみてください。広州への行き方は、こちらで紹介しています。

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香港のランチのおすすめ、焼臘(シウラップ)

元朗・天鴻焼鵝のガチョウのロースト
焼鵝飯(元朗の天鴻焼鵝

 飲茶の話が長くなってしまいました。次に、二番目のおすすめ、焼臘(シウラップ)についてお話しします。日本式に言えば焼味屋です。もっと直接的に言えば、ぶっかけご飯屋です。日本で牛丼を食べる雰囲気で食べるのが焼臘屋です。
 上の写真は香港元朗にある天鴻焼鵝のガチョウのロースト(焼鵝飯)です。焼臘ではガチョウが最も高価で美味しいです。高価と言っても、普通の店なら日本円で700円くらいです。他に、チャーシュー、鶏のロースト、アヒルのローストなどが代表的で、ローストしたものではないですが、白切鶏(蒸した料理)などもあります。
元朗・天鴻焼鵝の叉焼焼肉飯(香港B級グルメ)
天鴻焼鵝の雙拼飯(手前が叉焼、奥が豚バラロースト)
 
 さて、ガチョウのロースト以外はどんなものでしょうか。天鴻焼鵝ではチャーシューや焼き肉も美味しいです。
 その前に焼味店でのローストご飯の注文方法を若干説明します。ご飯の上に一種類の焼味を乗せるのを単拼、二種類乗せるのを雙拼と言います。乗せる具のレベルによって価格は違うのですが、一般的にチャーシュー、焼鴨、焼肉、白切鶏や油鶏あたりは同じくらいの値段ですので、チャーシュー一品だけ乗せるチャーシュー飯を注文しても、チャーシューと白切鶏の雙拼飯にしても同じ値段になり、乗せる具の値段が違う場合は高い方の値段が全体に適用される店が多いです。
 そこで、上の写真はチャーシューと焼肉(豚バラ肉のロースト)の雙拼飯です。2018年10月現在、42香港ドルです。600円くらいですね。ちなみに単拼の値段と同じです。

皮はパリパリ、肉汁たっぷりの焼味(香港の甘牌焼鵝)
甘牌焼鵝の雙拼飯(手前が焼鵝、奥が豚バラロースト)
 
 私がおすすめする焼臘店の一つは元朗の天鴻焼鵝ですが、元朗は遠いので、湾仔の甘牌焼鵝を紹介しましょう。甘牌焼鵝は香港中環にある鏞記創業者の孫が独立してローストご飯の店を開き、開店後1年もたたないうちにミシュランの一つ星を取得したレストランです。他の焼臘屋の倍以上の価格ですが、それに見合った味の焼臘を食べさせてくれます。
 上の写真はガチョウのローストです。皮のパリパリ感が見た目にもわかります。食べてみると、パリパリに焼けた皮、肉汁がジュワッと口の中に広がる肉、素晴らしいの一言です。そして、脂っこさを全く感じさせません。これは明らかに鏞記のローストのレベルを超えています。美味しいです。食べた瞬間にミシュラン一つ星が伊達ではないことがよく分かります。

香港、甘牌焼鵝のローストご飯
甘牌焼鵝の豚バラ肉のロースト(焼腩)
 
 そして、豚のバラ肉のロースト(焼腩)です。これまた、皮はパリパリ、肉汁ジュワッです。広東料理で人気のある高級なローストに子豚の皮のロースト(化皮乳豬)がありますが、その化皮乳豬のような皮です。パリパリとバリバリの間くらいの食感です。この食感が素晴らしいのです。また、写真からも分かるように、とろけるような肉、口の中にあふれ出る肉汁にも感激します。
 これで、HK$72は安すぎます。倍の値段を払ってでも食べたい焼味です。甘牌焼鵝のローストご飯は、まさに史上最強のローストご飯です。

鏞記(ユンキー)の焼鵝叉焼飯(ガチョウのロースト)
鏞記(ユンキー)の焼鵝叉焼飯(ガチョウのローストと叉焼ご飯)

 一方、本家本元の鏞記(ユンキー)はどうなのでしょうか。私は20年以上前に何度も鏞記で食べたことがあるのですが、脂っこいというイメージがあります。最近食べてみたらそれはかなり改善されています。だけど、甘牌焼鵝に軍配を上げてしまいます。皮のパリパリ感がちょっと違うのです、。それでも鏞記のガチョウのローストも肉汁が美味しく口の中で広がって、他の焼臘屋に比較したら、美味しいローストを食べさせてくれる店には違いないと思います。

富記粥品のガチョウのローストご飯(香港・旺角)
旺角・富記粥品の焼鵝飯
 
 今、紹介した甘牌焼鵝や鏞記は焼臘の超高級店です。普通はそんな店ではなく、元朗の天鴻焼鵝のような庶民的な店で食べるものです。庶民的だけど美味しい焼臘屋ということで、もう一つ、旺角にある富記粥品を紹介しておきましょう。
 富記粥品を知った頃は毎回お粥を食べていたのですが、最近は午後とか夜に来た時には焼臘(焼味)を食べることが多いです。富記粥品の焼臘もいつ行ってもどれもレベルが高いです。
 特におすすめは上の写真の焼鵝飯(ガチョウのローストご飯)です。美味しそうな焼き色は見るからに期待感を募らせます。そして口に入れると香ばしい味が広がる焼鵝は、噛めば噛むほど味が出てきて感激します。

富記粥品の切鶏飯(香港・旺角)
旺角・富記粥品の切鶏飯

 ガチョウのローストは脂っこいからちょっと、という方には切鶏飯なんかはいかがですか? ふっくらした切鶏は香港らしい味付けで美味しいです。叉焼飯なども食べやすいですし、乗せる品を二つとか三つとかにすれば、一度にいろいろな焼臘を楽しめるからおすすめです。
 こういう庶民の焼臘屋で、地元の人たちと相席で食べる焼臘は、きっと香港の一つの思い出になるでしょう。




軽いランチなら雲呑麺がおすすめ


中環のマックズ・ワンタンメン・ショップ、佐敦にもあります

 飲茶に行くとあれもこれを食べたくなって結構食べ過ぎます。焼臘を食べると、これはこれでしっかりお腹いっぱいになってしまいます。軽いランチを食べたいというときに、香港では何を食べたら良いのでしょうか。もちろん、マックもあるしケンタッキーもあります。でもそれでは日本と変わらなくて香港に来た意味がなくなります。
 私のおすすめは雲呑麺です。香港ではワンタンの味のレベルが高いですから、当然のようにワンタン麺もレベルが高くなります。私がおすすめのワンタン麺のお店は威霊頓(ウェリントン)街のマックズ・ワンタンメン・ショップです。中環(セントラル)の山側を走る威霊頓(ウェリントン)街はB級グルメ通りになっていて、B級グルメのお店が軒を連ねています。このB級グルメ激戦地で勝ち抜いているのが、1920年創業の老舗ラーメンショップ、マックズ・ワンタンメン・ショップなのです。九龍サイドの佐敦(ジョーダン)にも店があって、佐敦が本店のようです。


マックズ・ワンタンメンショップのメニュー

  マックズ・ワンタンメン・ショップのメニューです。香港へ出張や旅行でしか行かない者にとっては、どうせワンタン麺だけ食べようと思っているわけですからメニューなんか必要ありません。迷わず、ワンタン麺を注文します。いつもなんですが、ワンタン麺を注文した後に机に貼ってあるメニューを見て、意外にあるなあと毎回感心してしまいます。


エビ雲呑は麺の下に隠れている

 そうこうしているうちに、「はい、ワンタン麺です。」と言ってワンタン麺が出てきます。 初めて食べる方は面くらいますが、ワンタンは麺の上に乗っていません。麺の下にもぐっているのです。それから、丼が小さいので驚かれると思いますが、麺は結構入っています。
 この店は私が香港で勤務していた事務所の近くでしたので、このエビワンタンメンは本当によく食べました。プリプリしたエビも旨いし、コシのあるゴムみたいな麺も旨いし、この店はスープも旨い。何回か食べているうちに癖になってしまった店です。


エビ雲呑を麺の下から取り出す

 上の写真は、エビワンタンを麺の下から取り出して上に乗せたところです。エビワンタンは4~5個麺の下に潜っています。潜っているエビワンタンを掘り出して食べるのが良いのか、潜ったまま麺を先に食べるのが良いのか、などと聞かれたこともありますが、作法などありませんから好きなように召し上がってください。
 今も香港に来たらエビワンタンメンを食べに来ないと気が済まなくなってしまっているのは、長年ここマックズに通って、このゴムのような麺のとりこになってしまったからに違いありません。


エビワンタン麺の沾仔記
 
 そして、その向かいにある沾仔記のエビワンタン麺もマックズに負けず劣らず美味しいです。というか、最近では沾仔記に行く回数の方が増えてしまいました。あくまでも私の印象ですが、エビワンタン自体は沾仔記の方がプリプリしています。一方、麺の美味しさは、先に食べ慣れてしまったマックズの方が美味しい気がします。こんなことどうでも良いのです。どちらで食べても美味しいのです。

香港、沾仔記のエビワンタン麺
沾仔記のエビワンタン麺
 
 沾仔記ではエビワンタン麺も美味しいですし、つみれボール入りラーメンも美味しいですが、一番のおすすめはやっぱりエビワンタン麺でしょうか。もう20数年間食べていますが、飽きが来ない味です。香港の伝統的なワンタン麺の味をこの二店は守り続けているような気がします。



香港・元朗の好到底麺家
元朗の名店、好到底
 
 香港のワンタンメンはどこで食べても美味しいのですが、極めつけは元朗の軽鉄大棠路駅から市場方面に歩いて2分のところにある名店、好到底です。上の写真のような大きな看板が出ていますから近くに来ればすぐに分かります。
 好到底は2011年から6年連続でミシュランに掲載されている名店です。2泊3日や3泊4日の香港に初めて来た観光客が行くような店ではありません。元朗は今では地下鉄西鉄線で香港中心部と約30分で結ばれているとはいえ、往復で1時間かかりますし、B級グルメの街、元朗まで来れば香港スイーツも楽しみたいし街歩きもしたいということで、なんだかんだで3時間くらいかかりますから、初めての香港旅行者にはちょっとおすすめしづらい場所にあるのです。ですが、リピーターの方にはぜひ行ってもらいたい名店です。決して後悔しないと思います。

香港・元朗、好到底の雲呑面(ワンタンメン)
好到底の雲呑麺
 
 好到底で最もよく注文されているのはこの雲呑麺(ワンタンメン)でしょう。香港ではワンタン麺と言いますが、日本式に言えばエビワンタン麺です。つまりワンタンは肉ワンタンではなくエビワンタンなのです。
 上の写真では麺に隠れてワンタンの姿は見えませんが、ワンタンは例によって麺の下に隠れています。

香港・元朗、好到底のエビワンタン麺
麺の下から雲呑を取り出す
 
 上の写真は麺の下からワンタンを掘り出したところです。
 人により好き好きはありますが、麺だけでいうと中環のウェリントン街にある沾仔記のゴム麺の方が香港の麺らしくて私は好きです。ですけど、どちらが日本のラーメンの麺に似ているかというと好到底の方ですから、香港慣れしている人でなければ好到底の麺を好むと思います。
 一方、雲呑を含めた総合評価ということでは、私も好到底の方が上だと思っています。

香港・元朗、好到底のエビワンタン
好到底のエビ雲呑はエビみそが効いている
 
 好到底のワンタン(エビワンタン)です。間近で見ると、上の写真のような感じです。この透明感あるワンタン皮の中に見るからにプリプリしたエビが透けて見えます。実は入っているエビのプリプリ感も沾仔記の方が勝っています。それでも好到底のワンタンメンの方が美味しいという私の推薦理由は好到底の雲呑に入っているエビ味噌の素晴らしさなのです。コクがあって旨みがあって最高なのです。このエビワンタンを食べてしまうと、香港の他の店や、ましてや日本のエビワンタンなど、子供だましのように思えてしまうのです。
 上の写真を見てください。見るからに美味しそうなワンタンに見えませんか。



香港で美味しい麺は雲呑麺だけではない

ミシュランのラーメン屋、香港・英記麺家の厨房
 
 日本ではチャーシュー麺はどこのラーメン屋にもある定番メニューですが、香港ではそうでもありません。まして美味しいチャーシュー麺にはほとんど巡り合えません。そんななかで、私が推薦できるチャーシュー麺というと西営盤(サイインプン)の英記麺家です。
 小さなラーメン屋さんです。まだ日本人にはほとんど知られていませんが、2018年のミシュラン(Michelin)で紹介された隠れた名店なのです。この小さな庶民的なラーメン屋の自慢は自家製チャーシューです。
 さて、英記麺家の店内に入ると、上の写真のように、すぐ脇に厨房があって、職人肌の親父さんがラーメンを作っています。厨房を見ただけでも期待が高まります。チャーシューやハチノスなど、麺の具もいろいろ置いてあります。

英記麺家の叉焼麺(香港)
英記麺家のチャーシュー麺

 では基本形の叉焼麺を食べてみましょう。自家製のチャーシューがこれでもかというくらいにたくさん載っています。スープをすする前にチャーシューを食べてみましょう。日本のチャーシューに比較するとちょっと甘く感じると思いますが、これが香港流です
  噛めば噛むほど甘みが出てくるチャーシューです。このチャーシューをつまみながらラーメンを食べるわけです。柔らかくて美味しい自家製のチャーシュー、きっと満足していただけると思います。
 麺はゴムのような麺で量の割にお腹にたまります。チャーシュー麺が出てきた瞬間には少なく見えるかもしれませんが、見た目よりはお腹いっぱいになります。スープは鶏ガラのあっさりスープで、そういえば昔は日本でもこんな感じのスープに入ったラーメンをよく食べたなあと懐かしさを感じるはずです。ミシュラン(Michelin)でも紹介された英記麺家のチャーシュー麺をぜひ味わってください。

叉焼麺のハチノス乗せ(香港・英記麺家)
英記麺家のハチノス乗せチャーシュー麺

 英記麺家に何回か通ううちに、他のお客さんがハチノスを乗せて食べていることに気づきました。相席で食べると周りの人の食べているラーメンが嫌でも目に入ってくるのですが、このハチノス入りがどうにも美味そうに見えて仕方ないのです。
 一方で、英記麺家に来たらチャーシューも食べたいです。そこで注文時にチャーシュー麺にハチノスを乗せてくれとお願いしたところ、上の写真のメニューにない特製ラーメンが出てきたわけです。
 どうですか? 美味しそうでしょう!

チャーシュー麺のハチノス乗せ(香港・英記麺家)
ハチノス乗せチャーシュー麺はメニューにありません

 ハチノスのコリコリ感がチャーシューとまた違った美味しさを引き出してくれます。チャーシューとハチノスをアップで撮影してみました。チャーシューの甘い肉汁やハチノスのコリコリ感が伝わってくるでしょうか?最近は英記麺家に来たらこの叉焼麺のハチノス(牛肚)乗せばかり注文しています。
 他に相席した人のラーメンの具でよく見るのは、揚げ雲吞と牛バラ(牛腩)あたりですね。そのうち試してみたいと思います。
 たかがラーメン、されどラーメン。この香港らしい麺とスープに自家製のチャーシューとハチノスを乗せた特製ラーメンはきっとお気に召すと思います。


癖になってしまう味、九記牛腩のカレー牛肉麺

 香港のラーメンを語るときに忘れてはならないのが九記牛腩のカレー牛肉麺です。九記牛腩はいつ行っても行列ができている人気店です。一時間待ちは当たり前の店で、ひどい日には待つ人の列が延々と続いてしまいます。ここに来る殆どのお客さんのお目当てカレー牛肉ラーメンです。そんなに美味いのか、と聞かれると、実に美味いのですと答えるしかありません。癖になってしまう味なのです。


九記牛腩のカレー牛肉麺

 牛バラ肉がいっぱい乗っています。因みに店の名前にも入っている「牛腩」とは「牛バラ肉」のことです。美味しそうですね。丼はそんなに大きくはないですが、麺の量は日本のラーメンと同じくらいでしょう。これは伊麺という中華麺です。他にビーフンや河粉(うどん)などもあります。ただ、私はカレー味ということであれば伊麺が最も合うと思っています。
 この店の牛バラ肉は実に美味いです。柔らかくよく煮込まれていて、日本ではなかなかお目にかかれない牛肉です。スープに関して言えば、ここに来るといつも「spicy and spicy」と言っているので普通の味がどうだったか分からなくなってしまいましたけれども、「spicy and spicy」までいかなくても「spicy」くらいにはした方が良いのではないでしょうか。因みに、「spicy and spicy」にすると食べ終わる頃には、汗が顔にじっとりと浮かんできます。
 よくも飽きずにこのカレーラーメンを何年間も食べているなあと我ながら感心します。でも残念ながら、まだまだこの九記通いは続きそうです。とにかく美味しいB級グルメなのです。
 なお、九記牛腩は日祭日は休みで、その他の日は 12:30-22:30の営業です。土曜日は混みあいます。ウィークデイの日を選んで行ってみてください。

シンガポールビーフンは香港のB級グルメ
シンガポールビーフンもおすすめのB級グルメ
 
 それでは焼きそば系の紹介です。
 最初のおすすめはシンガポール焼きビーフン(星洲炒米粉)です。シンガポール焼きビーフンも香港B級グルメの定番料理の一つで、カレー味で炒めたビーフンです。これが意外に美味しいのです。
 これが本当にシンガポールの焼きビーフンの味なのかというと、私は甚だ疑問ではありますが、香港で「シンガポールビーフン」と言えばカレー味なのです。広東にはない広東麺、中国にはない中華丼と同じで、なぜこんな名前が付けられたのか不思議です。
 ちょっとだけ辛い味付けですから、辛い料理が苦手な人でも問題なく食べられます。これも癖になる味です。シンガポール焼きビーフン(星洲炒米粉)に関して言えば、どこで食べても美味しいです。この名前をメニューで見かけたら注文してみてください。

阿鴻小吃の撈麺
阿鴻小吃の招牌撈麺(XO醤味)

 香港に来たら撈麺も忘れてはなりません。「撈麺(ロウメン)」とはスープなしのラーメンみたいなものです。「撈」という字は、麻雀をやる人なら見たことがあると思いますが、「海底撈月」という役の名前に使用されている文字です。すなわち、海底(ハイテイ)自模(ツモ)という意味で使われます。(「海底摸月」という場合もあります。)すると、「撈」という字の意味ですが、引っ張るとか、すくい上げるとかという意味になるわけで、「撈麺」とは、ゆでた後すくい上げただけの麺ということになります。
 その救い上げたばかりの面に味付けをして食べるわけです。撈麺はなぜか日本では食文化が根付かなかった麺料理です。上の写真は阿鴻小吃の招牌撈麺(XO醤味)です。これは撈麺の中でも日本人が食べやすい部類でしょう。


黄枝記の蝦子撈麺

 そして、撈麺の中で私のイチオシは蝦子撈麺です。私の大好物です。上の写真はマカオが本店で香港にも店舗がある黄枝記の蝦子撈麺です。
 蝦子撈麺については、この黄枝記以外でも、すでに紹介した元朗の好到底、中環と佐敦にあるマックズ・ワンタンメンショップでも人気メニューになっていて、いずれも甲乙つけがたい味です。でも、香港のどこの店でも美味しいのかというとそうでもないのです。店を選んで食べるべき麺だと言えます。


撈麺はよくかき混ぜて食べます。蝦子撈麺も同じです。

 蝦子撈麺は「蝦子」(エビの卵)を乗せた撈麺で、上の写真の通りよくかき混ぜます。そうしますと、えびの卵が麺全体にまぶしたようになるわけです。それから食べると美味しいのです。しかも汁なしですから、きっとローカロリーだと思います。軽いランチを食べたい時にはこれが一番かも知れません。先ほど名前を挙げた三店はいずれもエビ雲呑麺の名店でもありますから、これにワンタン単品か雲呑麺をセットしても、ちょっと大食いの人なら完食できる量です。
 蝦子撈麺を食べながら、エビワンタンをつまみ、エビの出汁がよく出ているエビワンタンスープを飲む、そんなエビづくしのランチ、とっても贅沢に聞こえますけど、実に安いんです。そして美味しいのです。

 


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