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西安の観光とグルメを紹介しています。 

       西安名物、ビャンビャン麺

回民街(イスラム人街)はB級グルメ通り


 大昔から日本の主食はコメでした。そして、そのコメの栽培は恐らく中国から伝来したものです。では、中国の主食は何でしょう。中国は広いので、南と北では異なります。南方ではコメですが、西安のように西北地域では麺なのです。 
 かつて西安(長安)はシルクロードの出発点でした。シルクロードは、シルク(絹)だけではなく、人や文化、モノが運ばれ、小麦や麺文化もこのシルクロードを通って伝わったとされています。小麦はメソポタミアから栽培が始まったと言われていますが、中国にも栽培方法や小麦粉にする技術がシルクロードを通って伝わったのです。
 上の写真は西安の回民街(イスラム人街)のB級グルメ通りにあった麺屋です。ラーメン好きなら食欲をそそられる麺が並んでいます。


 ビャンビャン麺はそんな西安を代表する麺で西安市内のどこででも食べられます。でも、せっかく西安に来たのですから、西安らしさを感じられる回民街(イスラム人街)でビャンビャン麺を食べてみましょう。
 上の写真は夜7時くらいの回民街(イスラム人街)です。この通りには沢山のレストランと言うかB級グルメ食堂が軒を連ねています。行列ができているのはロウジャーモー(肉挟馍)の専門店です。

 
 この回民街(イスラム人街)には上の写真のように羊の肉を扱う店が多くて、美味しそうな香りが街じゅうにあふれます。羊肉の串焼きや羊の脚など、日本人はあまり食べないですけど、中国では人気の高いB級グルメが手軽に食べられます。
 そんな回民街の中を歩いて目的の店に向かいます。

  
 また、店頭で麺打ちをしている店もこの回民街では数多く見かけます。こういう風景を見ていると、どうしても麺を食べたくなってしまうのです。
 実は西安に来たら回民街のB級グルメ街に来たかったものですから、ホテルもこの近くにとりました。西安に到着した日の夜も、また翌朝もこの回民街をうろついてB級グルメを物色していました。シルクロードの出発点、西安らしいイスラムと中華がミックスされた文化が感じられ、入りたくなる店が軒を連ねている魅力的な通りです。この通りに回坊風情街という名称がついているのもうなづけます。

 

 この日に目をつけていた店は老劉家ビャンビャン麺という店です。もともとはロウジャーモー(肉挟馍)で有名になった店のようですが、今では店の名前にビャンビャン麺をつけて、老劉家ビャンビャン麺と名乗っています。
 ところで、ビャンビャン麺の漢字は上の写真にある複雑な字を書きます。この字は勝手に作られた合成文字(宝島も同じように合成文字がありますね。)ですから、中国内ではビャンビャン麺をパソコン等で打つときは「biangbiang面」と書きます。しかし、この文字、どういう意味があるのかなあと考えてしまいます。之繞(しんにょう)の上に心があって、その上に「長、馬、長」、またその上に「糸、言、糸」、その左に月があります。見ようによっては「戀」という字の間に「長、馬、長」が挟まっていると見ることもできそうです。どう考えてもこの漢字の意味は謎です。


 ここがこの日の朝から目をつけていた目的のレストラン、老劉家ビャンビャン麺です。左側にはロウジャーモー(肉挟馍)の看板もあり、この店の由来を感じさせてくれます。昔ながらの西安らしい建物も魅力です。


 老劉家ビャンビャン麺のメニューです。左の一番上にビャンビャン麺の文字が見えます。羊肉のビャンビャン麺が50元、牛肉のビャンビャン麺が40元です。汁なしの油溌麺は20元ですが、これには肉が入っていないのでしょう。ここは迷わず、羊肉入りビャンビャン麺を注文します。
 その他にも、左中ほどや右上にロウジャーモー(肉挟馍)が見えますし、羊肉入りの水餃子などもメニューに見えます。
 因みにこのメニューは2015年3月のものです。アベノミクスにより円安が進み、1元が日本円で20円の価値になってしまいました。2年前だと1元15円、3年前だと1元13円ですから、3年前に比べると日本円の価値が3分の2に下がってしまったということです。ですから、この羊肉ビャンビャン麺は、今や日本円で1000円もするラーメンになってしまいました。3年前だとこの店のビャンビャン麺も30元位だったでしょうから、日本円で400円くらいだったのです。当時は旅行者や出張者は海外での生活を安く済ませることができたのでした。そう考えると、アベノミクスで随分と日本人は貧しくなったなあとつくづく感じます。



 ビャンビャン麺


 さて、お待ちかねのビャンビャン麺です。羊肉もたくさん載っています。写真では分かりませんが、美味しい臭いが漂います。乗せられている具が多くて麺はあまり見えませんけれども、少し見える太くて平たい麺は予想以上に太いです。どんな味なのか、待ちきれない気持ちを抑えて写真を撮りました。
 
 
 
 ちょっと麺を下から取り出して、アップしてみました。かなり幅広の麺です。そして分厚い。食べてみると、麺にこしがあってほど良い硬さの麺です。スープは少し酸辣味がして、酸っぱくて辛いです。その他にも独特の香辛料の味わいがあります。羊肉の味もよく出ていて、なるほどこれが西安の味なのかと納得しながら食べられる麺です。ビャンビャン麺、美味しいです。
 麺の量が少なく見えましたが、さすがに太い幅広麺なので結構お腹いっぱいになりました。



油溌麺 


 でも、実はもう一杯別のラーメンを注文していました。油溌麺、汁なし麺です。メニューでは汁なしビャンビャン麺と書いてありましたが、ビャンビャン麺とは違って幅広麺ではありません。私が「油溌麺」と言って注文したからいけなかったのか、「油溌ビャンビャン麺」で使われる麺は違う麺なのかは分かりません。
 油溌麺は上の写真で見る通り、汁なし麺の上に唐辛子入りの味噌やピーナッツが載せられています。最近は中国各地でこの油溌麺が人気で、あたこちの西安料理店で食べられます。私も上海、深圳や大連などでこの油溌麺を食べていて、実はすっかり油溌麺のファンになってしまっていたのです。


 西安に来たら本場の油溌麺を食べたいという気持ちが強かったので、ついついこの日も追加注文してしまいました。
 油溌麺の食べ方については、上の写真の通りよくかき混ぜて味を麺全体に染みこませてから食べるのがポイントです。ピリッとした辛さ、ほど良い酸味、美味しいです。麺のこしがあって美味しいです。日本で食べる刀削麺なんか比べ物になりません。大満足です。
 量が少なく見えるかもしれませんが、そうではなくて麺が太いので器が小さく見えるだけです。普通に一人前の量があります。ビャンビャン麺でお腹いっぱいでしたけど、美味しいので完食しました。
 油溌麺についての詳しい話はこちら


 
 
 そして、麻醤涼粉です。この料理は入口横に大きく書いてあったので、特に麻醤の字に誘惑されて注文してしまったものです。涼粉がてっきり麺状で出てくるのかと思っていたのですが、イメージがちょっと違いました。味付けも思ったほどには麻醤味が弱くて、期待はずれでした。

 回民街(イスラム人街)のB級グルメについてはこちらで詳しく紹介しています。

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