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西安の観光とグルメを紹介しています。 

       西安飯庄、西安一の名門レストラン

中国内外の要人に利用されている西安飯庄


 西安飯庄は1929年創業の陝西料理の老舗レストランです。陝西料理は西安を中心にした陝西地域の料理を指します。西安は昔の長安ですから、かつては中国の都です。それだけに料理の質は高いとは言えますが、なにぶんにも内陸に所在していますので海の幸はあまり入らない地域です。その分、濃いめで辛い味付けになるのは、四川料理湖南料理と同じです。
 西安飯庄は西安市内に5店舗あります。私がこの日行ったのは、発祥の地である東大街本店で、鐘楼から歩いて五分くらいの場所にあります。

 
 西安飯庄は、周恩来や葉剣英といった中国の要人や北朝鮮の金日成主席やチェコのクラウス大統領といった要人が西安を訪れたときに利用した名門レストランで、張学良や楊虎城などの中華民国時代の重要人物もよく利用していたというレストランで、西安では最高級のレストランです。なお、写真にある西安飯庄という字は、日本とも関係の深い政治家で文学者の郭沫若が書いたものです。

  
 そうした名門レストランですから、本来はできれば大人数で来て沢山の料理を食べたいのですが、今回は出張で西安に来たものですから、一人で夕食です。
 まず、注文したのは豚の皮凍、豚の煮こごりです。左上のたれに付けて食べます。皮凍はお腹にヘビーにたまらない冷菜として注文しました。

 
 
 アップすると豚肉が出汁とともにゼリー状に固まっていることが分かります。思っていた以上にさっぱりした味で、若干スパイシーなたれをつけると美味しく食べられます。陝西料理は濃いめで辛い利用理だと認識していましたけれども、意外にあっさりとした食べやすい料理なので、ちょっと拍子抜けです。



 酔長安の陝西料理

西安飯庄の葫芦鶏

 この西安飯庄、一番の名物料理は葫芦鶏です。葫芦というのはヒョウタンのことですから、ヒョウタンのような形をした鶏ということになります。私が聞いていた葫芦鶏というのは鶏の皮の内側に様々な材料を入れて鶏をヒョウタンのように膨らませた料理だったのですが、私のテーブルに来る前に上の写真のようにばらされて出てきてしまいました。
 実は閉店間際に入ったものですから、服務員も私に早く食べてもらって後片付けをしたかったのでしょう。実際にこの葫芦鶏が出てきたときは、広い店内で私以外の客は建った二組に減っていて、その他のテーブルでは沢山の服務員が隅の方のテーブルで食事をしている時間だったのです。

西安の葫芦鶏
 
 上の写真は店のホームページから頂戴した葫芦鶏の焼き上がり姿です。中に何かを詰めるという料理ではなかったようです。葫芦鶏は陝西料理の名物料理として知られていて、西安の様々なレストランで食べることができます。聞くところによれば、葫芦鶏は鶏を一度煮た後に、塩、醤油、酒や八角などで味付けして焼き、さらにそれを蒸すという過程を経るようで、大変手の込んだ料理です。ここの味付けや焼き具合、蒸し具合が味の決め手です。
 他のレストランでは、皿の上に沢山の唐辛子が添えられて唐辛子を自分の好みで付けながら食べるようになっているレストランもあります。

西安の葫芦鶏は美味しい
 
 が、ここ西安飯庄では唐辛子を付けて食べるということはしません。柔らかくて甘みのある上質の鶏肉本来の味に、塩、胡椒、山椒や八角などで十分に味付けされた鶏肉は、さすがに西安随一のレストランと評されるだけのことはあります。一人で食べに来て葫芦鶏を一羽そのまま食べられるかちょっと心配だった私ですが、結局、完食してしまいました。美味しいです。

西安飯庄の肉挟馍(ロウジャーモー)

 西安名物の肉挟馍(ロウジャーモー)も食べてみました。
 肉挟馍(ロウジャーモー)はパンと言うよりもピザの生地のようなものに、特製のたれで味付けした羊肉や牛肉を挟みんで食べるハンバーガーみたいに見える食品です。食べてみると、ピザパンに肉を挟んだような食べごたえで、味はイスラミックな香りがして、シルクロードの出発点である西安らしい食べ物です。
 街中で見る肉挟馍(ロウジャーモー)に比べると、二回りくらい小振りなので助かりました。それはそうですね。これだけでお腹いっぱいになってしまうような肉挟馍(ロウジャーモー)を出していたら、一流レストラン、西安飯庄の多彩な陝西料理を食べられなくなってしまいますからね。西安飯庄で食べる肉挟馍は、パン生地が脂っこくなく、大変食べやすく美味しかったという印象です。


 野菜を摂るために、西安風サラダというのも注文しましたけれども、これは至って普通のサラダでした。特にコメントは控えます。

 さて、西安随一のレストランと言われる西安飯庄の印象です。さすがに大変清潔でサービスレベルは大変高いです。料理の質については、この日は一人で来たため多くの料理を食べていないわけではありますが、観光客向けに洗練され過ぎているのではないかという気がしました。濃いめで辛いと聞いていた陝西料理とは随分とイメージが異なります。でも、この西安飯庄の料理は間違いなく陝西料理なのです。ただ私としては、別の日に行った酔長安の激辛陝西料理の方が趣味には合います。感覚的には酔長安の激辛陝西料理は地元の人が好きな味で、西安飯庄の料理は西安に来た他省人や外国人向けにアレンジした味(もてなすための料理)という印象です。この辺りを考えて、レストラン選択をされた方が良いと思います。そして、麺をはじめとしたB級グルメを食べたいのなら、西安らしいB級グルメの食堂が軒を連ねる回民街(イスラム人街)に行ってみましょう。



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西安飯庄、西安一の名門レストラン



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