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アジア写真帳(アンコールワット)             アンコール遺跡の観光とグルメを紹介しています。 

         プレ・ループ|アジア写真帳

 プレループは国のために戦死した兵士たちを荼毘に付した石槽を持つヒンズー寺院です。階段を上ったところにある中央祠堂付近から見るアンコール一帯の眺めの良さも、プレ・ループの魅力の一つです。

国のために戦死した兵士を荼毘に付した寺


 プレ・ループは961年にラージェンドラヴァルマン王によって作られたヒンズー教寺院遺跡です。都がコーケーからアンコールに戻ったのが944年頃と言われていますから、プレ・ループが建てられたのはちょうどその時期に当たります。コーケーの遺跡群はレンガとラテライトを主要な建築材料としていて、プレ・ループはそのコーケー様式による建築です。その後の砂岩による建築様式とは一線を画しています。
 そうした意味で、アンコール遺跡の中にあっても、アンコールワットやバイヨン寺院をはじめとした11世紀以降に建立された寺院とは印象が異なります。それ以上に特徴的なのは、プレ・ループには国のために戦死した兵士たちを荼毘に付した石槽があることです。
 上の写真は、手前に石槽を見ながら、ピラミッド型寺院の上に中央祠堂を見ることができます。

 
 兵士たちを荼毘に付した石槽です。
 そもそもプレ・ループという寺院の名前は、変化(プレ)と身体(ループ)というクメール語に由来しています。クメール王朝のために戦い命を落とした兵士たちは、ここプレ・ループで弔われていたわけです。ただ、すべての兵士が上の写真の石槽で荼毘に付されたのではなく、この石槽は王族や将軍など、特に位の高い人の遺体だけに使用されていたようで、一般の兵士については後ほど紹介する一般兵士用の建物で荼毘に付されていたようです。
 
 
 
  ピラミッド型の巨大な寺院の上には中央祠堂と四つの副祠堂があります。上の写真は中央祠堂で、一番上の写真で見える階段を上りきったところから、さらに写真の通り10段くらいの階段を上ったところに建てられています。ただ、崩壊が進んでいることもあって、中央祠堂への階段は立ち入り禁止になっています。
 往年はどんな色だったのかは分かりませんが、プレループの寺院自体が75メートルの高さを持ち、その上に中央祠堂がそびえたつ偉容は、多少離れた場所からでも目立つ存在であり、そうした寺院で火葬される兵士たちの名誉も小さなものではなかったことが想像できます。


 上の写真は中央祠堂の周りに建てられている四つの副祠堂の一つです。副祠堂は中央祠堂より一段低い場所に建てられていて、すぐそばまで近寄ることができます。魅力的な形をしており、壁面の美しいデバターもよく保存されています。


 副祠堂の壁面に彫られているデバターの一つです。デバター上の装飾も含め、本当に美しいと私は思います。
 プレ・ループが建てられたのは961年で、日本の平安時代に当たります。平将門の乱が940年、藤原純友の乱が941年ですから、源平戦争の時代よりもはるかに昔の時代です。その時代に建てられた寺院が、現代人に対してもその美しさを誇っているということに驚きを感じざるを得ません。当時のクメール文化の水準の高さも十二分に感じさせてくれます。



プレ・ループからの眺め 


 プレ・ループの階段を上り、75メートルの高さに立つと、アンコールの一帯を一望に見渡すことのできる絶景を楽しめます。この眺めがプレ・ループの魅力の一つでもあります。
 上の写真の通り、戦死した兵士たちを荼毘に付した石槽が真下に見えます。

 
 真下に見える荼毘に付した石槽から目線を上げていくと、アンコールの森林が一帯に広がります。


 右下にはプレ・ループの建物が連なります。


 上の写真のように、プレ・ループの周囲には森が広がるだけです。この場所がサンセットを見る場所として有名なのも、こうした立地にあるからです。ただ、私がアンコールに行ったのはいつも雨季の時期(5月から10月)にあたっているので、空が赤く染まる感動的なサンセットを見れたことはありません。



一般の兵士たちが荼毘に付された建物 


 上の写真は一般の兵士たちを荼毘に付した建物の内部です。中央祠堂から門に向かって左側にあります。表にある石槽とは違って、薄暗い場所です。でも、このプレ・ループで荼毘に付されることは名誉なことだったのだと思われます。


 その建物の隣にあるにある洗骨場所。小さいものが一つ残っているだけです。


 プレ・ループの良さは、その眺めにあると私は思います。このプレループの上からの眺めは、いつまでも見ていても飽きません。アンコールの遺跡を次から次へと訪ねて回る旅ではなく、プレ・ループの上でしばらくボッーと風景を眺めるような余裕のある旅の方が、印象に残るアンコール遺跡観光になると私は思います。


アジア写真帳(アンコールワット)  



アンコールワット

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