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アジア写真帳（紹興）−府山公園から龍山后街へ

アジア写真帳（紹興）

紹興の府山公園周辺は、かつての紹興の面影も一部残しつつ、綺麗に整備されたエリアです。運河と橋、そして、木々の緑が美しく調和している公園です。 　紹興に来たら、ゆっくりとこのあたりの街の雰囲気を味わいたいものです。このあたりも白壁と運河が綺麗ですね。運河に写る建物の影がいいですね。 　そして、老舗の商店でしょうか、左の建物や小舟にも風情があります。こういった雰囲気が公園の周りのあちこちで味わえます。人の少ない早朝が、特におすすめです。

市政府から府山公園に入ってすぐのところにある倉橋。倉橋直街という通りが近くにありますが、その名前の由来になった橋だと思います。 　紹興市は運河が多く白壁と調和した美しい街並みが有名だったわけですが、急速に発展が進むなかで、そうした昔ながらの街並みが残るエリアは少なくなってしまいました。敢えて言えば、八字橋周辺にそうした面影が残っているかなという感じです。 　ここ府山公園の場合は、かつての状態を保存しているというか、昔以上に綺麗に整備しているので、出来過ぎの雰囲気なのですが、私はこのあたりをブラブラするのは好きです。 　橋の下に烏篷舟が止まっています。のどかな雰囲気です。

この府山公園周辺の運河を回る烏篷舟の乗り場も、市政府から府山公園に入ってすぐの所にあります。このあたりの運河は柳のすがすがしい緑に覆われて気持ち良いですし、街中は古い紹興の街が保存されていて雰囲気がありますので、乗ってみるのも一興だと思います。

また、府山公園は越王殿などの建物がある要害です。こんな感じで城の門がいくつか残っています。例えば、望海亭に行くときなども、この門を入り階段を上ると、環山路という道に出ますので、その環山路をすすみます。

この府山公園は、紹興市のど真ん中にある公園ですから、周りには紹興の街の近代的な街並みが見えます。 　紹興市について、ここで少しご紹介しておきましょう。 　紹興市は浙江省省都の杭州市と寧波市の間に位置し、人口約４３０万人の大都市です。日本では紹興酒くらいしか有名ではありませんが、もともと繊維･アパレル産業の集積地で、最近は、繊維機械や医薬品といった企業の集積も進んできています。杭州空港から直通バスで１時間くらいというアクセスの良さもあって、今後、まだまだ企業進出が続きそうなエリアです。私が行った２００８年５月は、市内の各地で高層アパートが建設ラッシュで、発展が著しいことが容易に実感できます。

私のお気に入りの茶館、雁雨茶芸館。 　紹興に来たら、ぜひ、茶館にも寄ってください。 　この府山公園の周りには、いくつもの茶館があります。茶館については、「アジア写真帳（杭州）」で杭州市内の茶館を紹介していますが、紹興にも同じように格調の高い茶館や歴史のある茶館があります。 　ここは「雁雨茶芸館」といって、歴史のある茶館です。府山公園そばの運河に沿ってありますので、すぐに見つかると思います。 　そして、龍山后街は、この茶楼の前から始まります。龍山后街を歩いてみましょう。

府山公園付近の龍山后街の朝です。白壁が朝日に映えています。 　白壁の建物と坂道がこの付近の特長です。運河が近くに流れていますが、運河がなければ、パリのモンマルトルみたいな雰囲気で、ユトリロの絵画に出てきそうな風景でもあります。 　運河と橋、白壁の建物と坂道がこのあたりの特長といえるでしょう。

龍山后街をすすむと、中国の時代劇、と言っても、清の時代くらいですけど、そうした時代劇に出てきそうな街並みが現れます。清の時代にタイムスリップしたかのような錯覚に陥ります。このあたりの建物・環境は保存指定されているようです。

路地の方に入っても、街並みは保存されていて、白壁の住宅が、府山の裾野に張り付くように広がっています。写真にあるような狭い路地を見ると、中国に来たなあと言う実感がします。 　だけど、最近は、都市部では区画整理が進み、次々と高層住宅が建てられてしまいますので、こうした風景には、なかなか出会うことができなくなってきています。

龍山后街のそばの橋の上から撮った紹興の街です。 　白壁の住宅と赤い提灯の付いた食堂という、紹興らしい風景で、特に何が綺麗ということではないですが、紹興らしくて、私が気に入っている風景です。

アジア写真帳（紹興）

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