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柯岩風景区-鑑湖景区を烏篷舟で回る


アジア写真帳(紹興)


 「鑑湖景区」は、柯岩風景区の二番目の景区として、2001年9月にオープンしました。面積は面積は1.5k㎡あり、このうち、水域面積が半分弱となっています。江南水郷らしい田園風景が広がる風光明媚なエリアです。
 上の写真は、柯岩景区から鑑湖景区への入口です。


 上の写真の門をくぐると、鑑湖の端につきます。例によって、沢山の烏篷舟が繋がれていて、お客さんを待っています。この烏篷舟で鑑湖を見て回りながら、酒文化博物館等がある葫芦醉島という島に行き、この場所に戻ってきて、さらに魯鎮景区(歩くと20分以上かかります。)まで、烏篷舟で送ってもらうという内容で、90元でした。(2008年7月現在)


 鑑湖の遊覧には、写真の通り、少し大きな船も使われています。が、やはり、ここ鑑湖に来たら、烏篷舟の方が雰囲気は合うと思います。
 写真に見える橋の向こうに、広々とした鑑湖が広がり、美しい江南の田園風景を目にすることができます。


 烏篷舟の場合、船頭さんというか、舟の漕ぎ手というか、いずれでも良いのですが、普通のボートと異なり、船尾で舟を漕ぎます。漕ぐ時は、ご覧のとおり、手と足を器用に使います。足を使う分だけスピードが違います。すなわち、普通は、片手に一つずつの櫂(かい)を持って漕ぐところを、烏篷舟の場合は、両手で片方の櫂を操作し、足でもう片方の櫂を操作するわけですから、漕ぐ力が違います。烏篷舟は速いですよ。
 それから、ちょうど烏篷舟の船内が見えるので注目してもらいたいのですが、烏篷舟の屋根は、このように竹細工です。外側を黒く塗っているので「烏」であり、因みに、「篷」とは、日除け、風除け、雨除けを意味します。雨が強く降ったり、風で寒かったりした場合は、竹の屋根を閉めれば、雨よけ、寒さ除けができるのです。


 鑑湖景区の中も、このように歩道が整備されています。船頭さんの話によれば、昔の紹興も、こんな感じで湖の中に歩道が走っていたといいます。鑑湖の中はこうした歩道で結ばれ、紹興の中にあった典型的な5種類の橋を再現しているそうです。その橋の下を烏篷舟が通り抜けていきます。
 この湖の中を走る歩道を歩いたら、さぞ気持ちいいだろうとは思いますが、季節は7月の最も暑い盛りです。私はとても歩く気持ちになれません。


 でも、こんな風に、歩道を歩いている人もいます。葫芦醉島という島まで歩いていくのでしょう。恐らく、30分以上、カンカン照りの中を歩くのですから大変だと思うのですが、皆さん体力ありますね。
 対岸にゴルフ場が見えますね。この素晴らしい景色の中でゴルフしたら、気持ちいいでしょうね。とは思いますが、一方で、商業主義の進展で、この柯岩風景区の自然が破壊されていくのも、残念な気がします。


 烏篷舟では、船頭さんは後ろに座り、舟は前方に進んでいきますから、乗客はこんな感じで進行方向の景色を見ることができます。前方の写真を撮るときに、烏篷舟の屋根がちょっと邪魔ですね。
 鑑湖景区はとにかく広いですので、千年、二千年前と変わらぬ、広々とした中国江南地方の自然を、烏篷舟から楽しむことができます。


 ところで、雨が降って烏篷舟の屋根を閉めたら、どんな景色になるのでしょうか。ということで、烏篷舟の屋根の下から写真を撮ってみました。
 屋根を閉めると、かなり視界が遮られるので、多少の雨だったら傘を差すなりした方が良さそうです。観光ではなく、単なる移動手段として烏篷舟に乗る場合は、屋根を閉めて乗ってもいいのですが、……。




 そんなことを考えながら、烏篷舟に揺られて20分くらい。舟は葫芦醉島という島に到着しました。船頭さんに、「ここで待っているから、島の中を回ってみてください。」と言われて下ろされたこの島には、酒文化博物館をはじめとした、酒関係の観光スポットがいくつかあるようです。曲水流觴(曲水の宴。人々が曲がりくねった小川の両側に座り、清流に流された酒盃が自分の前で止まったら、即興で歌を詠むという宴会)の跡もあるようなのですが、見つかりませんでした。
 写真は酒文化博物館前の彫像です。


 上の写真は酒文化博物館です。実は、中は見学しませんでした。
 ところで、紹興酒は、黄酒(ホァン・ジウ)の一種です。日本人が良く知っている名前に老酒(ラオ・ジウ)がありますが、これは黄酒の一種で長期熟成したものを言います。
 中国で、紹興酒と言うと、紹興で造った黄酒のことになります。その紹興の黄酒は、ここ鑑湖の水で造られていました。この鑑湖の水の良さが、紹興酒を黄酒の大ブランドに押し上げたと言えます。そして、日本においては「紹興酒」という言葉が、黄酒の代名詞として使われ、「紹興」という街の名前は知らないけれども、「紹興酒」という酒の名前は知っているという日本人は、大変多いと思います。


 葫芦醉島へは、このように湖に渡された小道を、歩いて来ることもできます。こうした湖の小道や橋が、昔の紹興らしさだと、中国人の観光客みたいな人が言っていました。
 湖と小道と橋という昔の紹興らしさを、紹興酒の名前を高めた鑑湖に作り、江南地方の自然とともに、楽しんでもらうということが、この鑑湖景区のコンセプトなんでしょう。
 魯鎮景区(紹興出身の魯迅に焦点を当てたテーマパーク)とともに、紹興人の誇りを感じないわけにはいかない観光地です。


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