中国茶はダイエットに効果的です。しかし普洱茶だけではダイエット効果に限界もあります。運動により脂肪を消耗させることも大切です。

中国茶でダイエット、そして健康

このページでは、インターネットで入手した中国語サイトから、「中国茶とダイエット」「中国茶と健康」に関する記事を和訳し、紹介しています。私は医学の専門家ではありませんので、中国語サイトで紹介されている効能が正しいか否かを判断するすべはありません。ですから、あくまでも参考としてご覧ください。
（当サイトは掲載内容の真偽について責任を追う立場には一切ありません。）
なお、お茶ダイエットの基本知識についてはこちらのページにまとめていますのでご覧ください。

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普洱茶だけではダイエット効果に限界がある（出典：中国茶葉網）

　多くの人は体重が目標値を超えても普洱茶を飲めば脂肪が除去できるので体重を減らせると考えています。しかし、事実はそんな簡単なものではありません。単純に普洱茶を飲んでもダイエット効果は限定的なものです。それどころか体重が増えてしまうことさえあります。医師はダイエットしなければならないと考えている市民に対して、普通の肥満のときの最善のダイエット方法が有酸素運動と適切な食事を組み合わせることであり、適度に普洱茶を飲めばもちろん効果がさらに高まるのだということを推奨しています。

　「普洱茶はコレステロールや中性脂肪を下げることができる」「普洱茶を飲むとダイエット効果が良くなる」「普洱茶には、胃を暖める効果、ダイエット、コレステロールや中性脂肪の低下、動脈硬化予防、虫歯の予防、消化促進、抗毒、便秘予防、酔い覚ましなど様々な効果がある」などなど様々な普洱茶の伝説や効能は多くの南寧市民を迷わせています。とりわけ普洱茶が持つダイエット効果は多くの肥満者の期待感をあおるに至っています。さて、普洱茶を飲むと、本当にダイエットできるのでしょうか。

普洱茶のダイエット物語
　その１：普洱茶を毎日飲んでも体重は減らなかった

　４５歳の南寧市民である楊さん（男性）が普洱茶を飲み始めたとき、その唯一の目的はダイエットでした。
　楊さんは事業で出世し、それにつれて体重まで出世してしまいました。彼の体重は一時は８５ｋｇにも達し、その下腹部は丸々とボールを抱えたように見えました。お腹を突き出してとても苦しいので、楊さんはダイエットの方法を探し始めましたが、面倒くさい方法を避けることが前提です。友達にお茶を飲むことをすすめられましたが、楊さんは緑茶の味が好きではないので、普洱茶を飲むことにしました。
　普洱茶を飲んでから１年くらいたったら楊さんはお茶を飲むことが好きになりました。しかし、お腹はまだ全く小さくなっていません。よく考えてみると、それは生活習慣に問題があるかもしれないと思うようになりました。「夜何もすることがないと、何人かの友達が集まって一緒にお茶を飲みながらおしゃべりをしたり麻雀をしたりしているからなあ」お茶を飲むときは楊さんは、楊さんは口を動かしてはいるけれども体を動かしてはいないのです。
　「お茶を飲むことを自分の趣味にしましたが、ダイエットすることはもう既に望まないことにしました。」楊さんは自分の丸々としたお腹をたたいて笑いながら言いました。 

普洱茶のダイエット物語
　その２：普洱生茶は脂をとれるがダイエット効果はあまりはっきりしない

 　２５歳の広西省の広告代理店に働く郭さん（男性）は、体が太めなので、同僚からいつも「小太り」と言われています。５～６年普洱茶を飲み続けている郭さんは普洱茶ダイエットに感慨があります。「普洱茶ダイエットは私の体には効果がないものの、友達は半年間普洱茶を飲んで７～８ｋｇの減量に成功しました。」郭さんは言います。自分には普洱茶ダイエットの効果はないものの、周りの友達を見ると、沢山の人が普洱茶を飲んでスタイルをキープすることができていますし、さらにはダイエットの目的を達成した人さえいます。
　郭さんは以前一時期ダイエットしたことがあります。「数ヶ月前、私は週に四日間以上、１回５０分くらいジムで走り、夜は普洱茶を飲み続けたら体重は本当に５ｋｇくらい減りました。しかし、運動をやめたら、または普洱茶を飲まなかったら、体重はまたすぐにリバウンドしてしまいました。「お茶を飲んだ効果なのか、運動したことの効果なのか、それとも両者の組み合わせによる効果なのか分からないなあ。」「うん、普洱生茶は普洱熟茶に比べて脂を取る効果がある。」普洱茶ダイエットについて、今、郭さんはこのような考え方を持つに至っています。

普洱茶のダイエット物語
　その３：体重が「減る」状態から体重が「増える」状態への転換

　広西省茶葉学会副理事長兼南寧市茶葉学会会長蔡家雄は記者にこのように言いました。普洱茶を飲むことで体重を減らしましたが、普洱茶を飲むことで体重を増やしてしまった友達もいます。
　さらに蔡家雄は言います。彼の友達の陳さん（男性）の体重はかなり標準体重をオーバーし、背は高くないのに体重は８０ｋｇに達してしまいました。普洱茶を飲むことでダイエットできることを聞いたものですから、毎晩普洱茶を少し飲むことにしました。
　何の要素が作用したかは分かりませんが、陳さんの体重は毎月２～３ｋｇずつ下がっていきました。これは以前には考えられなかったことです。ゆっくりと３ヶ月経つと陳さんは１０ｋｇくらい痩せました。
　それで陳さんは普洱茶にはまりました。最初は事務所の中でやることがないときにお茶を淹れて飲みました。その後、どこにいるときもお茶を持ち歩くようにエスカレートしました。さらに３ヶ月経ったら、陳さんがまた体重を増やしてしまうなんて、誰が想像できたでしょうか。彼は詳細に分析してみたら、大体の原因が分かってきました。自分の最近１～２ヶ月の食事の量が猛烈に増えていて、特に夜には夜食を食べないと眠れないくらいです。だから、体重は元に戻ったのです。食事の量が増えた原因をよくよく考えてみると、普洱茶を飲みすぎてお腹の脂を取り過ぎ、一日中、空腹を感じる状態になってしまっているので、食べる量を増やし続けるしかなかったのです。お茶で脂をとるスピードが脂肪を溜めるスピードに及ばなかったので、陳さんは体重が「減る」状態から体重が「増える」状態に転回したことを経験したのです。

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医者からのアドバイス：普洱茶が最もダイエットできるとは限らない

　南寧市のドバイクリニックの薛偉主任は記者にこのように言いました。どんなお茶にもダイエットの効果はあります。普洱茶の効果が特に高いとは言えないです。
　「普洱茶のダイエット効果がどの程度のものであるか、現在の医学では定説はありません。しかし、ダイエットに成功したければ、運動をしたうえで適切な食事を取ることを推奨します。」解放軍第３０３病院内分泌科主任の黎南中主任は以上のように言いました。

普洱で脂が取れるとは限らない　

　「普洱茶は本当に脂を取ることができるのか、そうとは限りません。人体の脂肪の代謝は複雑な過程であり、普洱茶のどの成分が脂肪を分解することに関与し効果を挙げているかを証明することは困難です。」広西人民病院栄養科主任の陸光成は言います。普洱茶について彼が調べた資料においては、普洱茶の中には様々な脂肪酵素、サポニン、ビタミンＰ、茶ポリフェノールなどの物質があるとされています。しかし、それらの物質が本当にあるかどうかは検証が必要です。

ダイエットしたいなら、一番の近道は運動です

　ある人が言うには、「普洱茶はプリン体（訳者注：代謝されると痛風の原因となる尿酸になるなどの影響がある）を取り除くことができます。その証拠に、排骨スープを作るときに、普洱茶を入れるとスープの表面のギラギラの脂が消えてしまいます。」実際には人々が想像するようなことは決してないです。黎南中主任は説明しています。プリン体はスープを煮込んでいるときに表面に漂っているものでは決してなく、スープの表面の灰汁（あく）やプリン体は肉眼では見ることができないし、その分解過程はそんなに簡単なものではありません。
　最も良いダイエット方法は何か、黎南中主任は記者に言います。肥満する原因には色々ありますが、もし単純な肥満であれば最も良いダイエット方法は有酸素運動をしたうえで合理的な食事を摂ることです。
　「有酸素運動が過剰な脂肪を消耗させるとともに、合理的な食事が栄養を保証するのです。」黎南中主任はダイエットしたい人々に指摘します。「『お茶を飲むこと＋運動＋適量の食事』は、単に普洱茶を飲むだけに比較すると、ダイエット効果が間違いなく大きいのです。」蔡家雄学会長も黎南中主任の意見に大変賛同しています。

茶葉業界での考え方：お茶を飲みすぎるとさらに太るかもしれない

　普洱茶を飲むとダイエットできるか否かについて、蔡家雄学会長は、「他の種類の茶葉と比較すると普洱茶が適合する人々は広範であり、しかもお茶ダイエットの効果は人により異なる」と考えています。
　「普洱茶でダイエットできるということが何故多くの人によく言われているのでしょうか？　その答えは普洱茶を現在飲んでいる人が多くなってきていて、それにつれて周辺にも好例が増えてきているからです。」蔡家雄学会長は言います。普洱茶の性格は、緑茶や白茶のように刺激的ではなく、比較的おとなしいものです。ですから、広範な人々が飲むのに適しています。とりわけ中年の人や年配の人に関して言えば、胃腸の保養効果は明らかなのです。
　茶葉業界の人の紹介によれば、普洱茶はこれまで数千年飲まれてきた歴史があり、清代の趙学敏が書いた「本草網目拾遺」（訳者注：中国でよく読まれていた薬学の本で、中国では知らない人がいないとも言われている。）には次のように書かれています。

　普洱茶の性格は穏やかで香りは良い……脂っこさや牛・羊の毒を取り除くので、衰弱した人は飲んではいけない。痰を切り、腸を活性化し便通を良くする。また、酒を醒ます力が強い。普洱茶は一般的に漆のように黒いが、緑色の普洱茶はさらに効果が良い。　
　伝えられているところによれば、かつての茶馬古道では、普洱茶の需要が最も大きかったのは青蔵高原（訳者注：チベットや新疆南部、四川省や雲南省の一部に広がる中国最大の高原地帯）の遊牧民族だったと言われています。これらの民族の主食は肉食だったため、野菜が欠乏していたので、肥満になる人が多く、便秘にもなりやすかったのです。彼らが、脂を取り除き便秘にも大変効果のある雲南産の普洱茶を知って以降、普洱茶は広く流通するようになったのです。

　蔡家雄学会長は言います。普洱茶は脂を取り除く以外に、食欲増進、消化促進、口臭除去などの効果が実験で証明されています。
「普洱茶を飲みすぎると、ダイエットできないばかりか、逆に太ってしまいます。では、どのようにお茶を飲むべきでしょうか。お茶を飲むことで健康に有益な変化を興させれば良いというのが私の考え方です。」蔡家雄学会長は、普洱茶もその他のお茶も同じですが、即効性のあるダイエットの特効薬でも妙薬でもなく、広範な人々に適した保健飲料なのだということを指摘しているのです。